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異世界ゆったり立志物語  作者: sawa
第二章 隠れ里で魔法入門篇
19/72

第十八話 AIとの攻防そして日常!

 この世界に来てから、一週間は経っただろうか? 時間の流れは、早いのか? 遅いのか? もう、よく分からない。出会った男は、おっさんばかり出会った女は、美女ばかり! 人妻とか、幼女も居るのだが……。今日も混浴だったが、二日に一度のペースで混浴とか、何かが起こりそうでマジ怖い! 嫌な予感しかしないのは、四十二年間の人生経験のせいだろうか。


(はぁ~、流石に鮪も飽きたなぁ。明日は、ちゃんと料理しよう! たった一週間か其処らで、人生とか考えちゃうのは、きっと食生活が貧しいからだ)


 タイル貼りも、だいぶ進んだ。キッチンはカウンタータイプのシステムキッチンで、天板に大理石の一枚板を使用したついでに大理石のタイルで統一した。石灰岩を取りに行って思ったのだが、石灰岩の大理石の事の様であった。


 内風呂は黒っぽい物と白っぽい物の二色、恐らく御影石だろう。浴槽は黒御影をくり抜いたりして加工した物で、東側の壁だけを黒で他は白にした。南側は大きな開口部を開けて、露天風呂に行ける様にする予定だ。


 隣の洗面脱衣室は、壁が錆び色とでもいうのだろうか。これもたぶん御影石なんだけど赤って言うほど赤く無い、薄いピンクみたいな感じにした。脱衣所って寒いイメージがあったから、暖色系にしたかったのが理由である。床が黒っぽいので天井を白っぽいのにしたのは、床より天井の色を濃くすると圧迫感が有って居心地が悪くなるから。


 最後がトイレだが壁の真ん中から上は、天井も含めて全部が白で、真ん中から下は薄い緑色の石を見付けたので、その二色でのツートーンカラーだ。


(洗面化粧台や便器は明日にでも作って、後はコンロの取り付けか? 蛇口も水が出る様にしないとな。暫くは魔法で出せば良いけど、魔道具はやっぱり欲しいよなぁ~。そういえば、明日にでも確認するかな?)


 考えを巡らせても、なかなか予定通りには行かないが、一つ確認したい物を思い出しながら夜は更けて行った。






 翌朝、リュージは里の北側にある例の入り江を訪れていた。昨夜の思い付きの確認と、後片付けの為だ。アイテムBOXからある物を出すのだが、何かって? 解るでしょ! どさくさ紛れに回収した帝国の船舶であり、海に沈める際に勝手に貰った船である。騙し討ちみたいだとかは気にしない、リサイクルだし! エコロジーなのである。


 船に上がると、あの時のままだった。当たり前ではあるが、言いたくもなるのも仕方が無い……死体が山積みのままなのだから。戦利品として装備を奪う為だったのだろう、死体を一ヶ所に纏めてあるのが救いと言える。この死体の山をアイテムBOXに収納し、森へ移動した。


 森の中でも、海の見える小高い場所に穴を掘り、魔法で焼いた後で丁寧に埋葬をする。焼いたのは、里の近くで疫病なんて発生したら危険極まり無いからだ、死人に鞭打つつもりは無い。全員が誘拐に携わった訳でも無いだろう。それでも殺さざるを得なかったのは、こちらのエゴなのだから。せめて自分だけでも弔ってやろうとリュージは手を合わせた。


 埋葬も終ったので船に戻るのだが、リュージが船の事を思い出したのは船には厨房が有る筈だと考えたからだ。あれだけの人数を乗せる船ならば、それなりの設備が有るだろう、戦利品として回収されてなければだが。


 部屋を一つずつ見て回り、やがて厨房を見つけた。食糧関係は何一つ無いが、設備関係は残されていた、重いから諦めたのか? それとも、食糧の運び出しに、気を取られて忘れたのか?


(まぁ、いいや。これは、俺んだもんね!)


 探索のお目当てはこのコンロであり、予想外にもオーブン付きと至れり尽くせりである。


(これって、もしかして魔道具じゃね? この船のコックは几帳面だったんだろうな、ピカピカに磨いて有るし! いや、高級品だから管理が厳しかったのか? 何にしても、お宝ゲットォォォ~! ほっかには、魔道具無っいのっかな~)


 上機嫌で鼻歌を歌いながら船内の探索を続けるリュージは、厨房には他にも水の出る魔道具が在り、中身は海水だったので浄水器であると推測する。


 船長室らしき部屋には、何も残されて無かったが、隅に備え付けられたスペースに、トイレが在るのを見付けた。たまたま催したんで使ったら綺麗サッパリ分解されて消えたではないか。臭いもしなかったので、まさかと思ってはいたが魔道具であった。そこからは、トイレを探し回り全部で二十五個の便器を発見したのだった。


 帰る前に、海にきたのでスキルアップがてら魚を獲る事にする。スキル構成を変更して海に入ると沖を目指して泳いで行くが、銛は鮪に折られてしまったのを思い出し槍を出した。槍スキルも上がっているので大丈夫だろう。


 沖を泳いでいると、海豚イルカの群れが北に向かって泳いでゆく。波飛沫なみしぶきを上げて泳ぐ群れの迫力にボ~っと眺めてると、声が聞こえた。


「(ニンゲンダ、ニンゲンガイルヨ)」


「(ニンゲンサン、サメガイタヨキヲツケテ)」


『音波感知Lv1を獲得したニャン?』


 異世界の海豚は喋るのだろうか。いやいや、獲得したばかりのスキルの影響か? 音波感知? 言葉に聞こえた理由は頭に装備した魔道具のお陰だろう。海豚の言葉すらも翻訳するとは何でもありな世界だ。


 それにしても、何を伝えたかったのだろうか? キヲツケテ……気を付けて? 何に? 慣れてないからか、聞き取りづらい海豚の言葉を、思い出していた時に、そいつは現れたのだ。


 最初は、また海豚かなぁ~などと暢気のんきに思っていた背鰭せびれが突然、海中に潜って消えた。気付けたのは気配察知と魔力感知のお陰だろう。下から巨大な鮫のあぎとが迫るが回避行動は間に合わない。槍を縦に構えてその鋭い歯から逃れるのだが、勢いのままに海上まで突き飛ばされる。ドルフィンジャンプならぬシャークジャンプとでも言うのか?


(おのれぇ、映画じゃあるまいし、何してくれんだ! 吹き飛ばされて宙を舞うなんて、まるで何処かの雑魚みたいじゃないかぁ! 貴重な体験をさせてくれたんだ、タダじゃ済まさんぞ!)


 海面に叩き付けられるが、直ぐに警戒して槍を構えるのだが、今の一撃で折れていた! またなのか! 不味いと思ったリュージは、一旦距離を取る為に泳ぐ事にした。全力で泳いでいるが鮫を引き離すのは難しい、海底の地形を障害物として隠れるが、息もそんなにはもたないだろう、短期決戦になる事は避けられそうに無い。


(あぁ、そうかっ! 良い事を思い付いちゃったよ)


 風の魔法を使って、自分を中心とした渦を作り出すリュージ。海中なら水の魔法だと誰もが思うのだろうが、狙いは攻撃では無かった。渦は段々と縮まり球体状になる。


(よし、成功だ!)


 海底に普通に下り立って剣を構えたリュージは、鮫を追うのでは無く――待ち構える事にした。そう、風の魔法で海中に空気の有る空間を作り出す事に成功したのだ。水の魔法でも海水を操作して空間は作れたが、空気が無いと思わないか?って事で風の魔法を使用したが、最初のイメージが悪かったのか、渦が出来てしまってちょっと焦ったのは内緒の話であろうか。


(えっ、詠唱? ほらっ、ここって海中じゃん? 水の中だと喋れないし。ちょっと制御が上手く行かなかったのも、そのせいって事で!)


 焦ったリュージは、内心で誰にともなく言い訳をして自分を落ち着かせた。鮫が飛び込んで来たら躱して斬れば良いだけだから、簡単なお仕事ですよ。って思ったら、全然そうでも無かったのは言うまでも無い。生命力が強くて、なかなか死なない上に諦めずに襲って来るし、何か闘牛士みたいな気分を味わう闘いであった。


 さて、鮫も倒せてフカヒレもゲットしたし帰るかな~。っと泳いでいたら――


『泳法LvMAXニャ~』『潜水LvMAXニャ~』


 ――ってAIの声が脳内に響き渡る。


 さらに、声は続く。


『条件を満たした二つのスキルを、電脳により統合し最適化を行った結果…海中遊泳Lv1を獲得したニャン?』


(レベル5でMAXなのか? 統合は良いけど……普通は確認とか有るんじゃない? AIの独断か?)


『違うニャン!仕様だニャ~』


(うおっ! 反応した? 仕様ってなんだ?)


『製品を開発する際に取り決めた、詳しい設計の事ニャ! スペックとも言うニャン? 形状、機能、性能、操作方法、使用する部品、採用する規格、価格等を指す場合も有るニャ。車だったらグレードとも言うニャ? 物事をする方法、しかた、やりかたニャン!』


(いやいや、それって何かの辞書のまんまじゃんか! 誰が決めた仕様だよ?)


『フゥ~……ニャ、聞かれたから答えたのに怒るだニャンて。器の小さい御主人ニャ~!器と息子さんが比例してるニャ? この仕様に対する非難はブーメランだニャン。御主人の潜在意識と記憶に基づいてるからニャ~』


(溜め息? AIが溜め息! って言うか、看過出来ない暴言を吐かれたよ! 器は良いさ……でも、息子さんは仕方無いだろっ! 身体が成長期前に戻っちゃったんだから。これからなんだよ! 訂正しろ! 訂正しろよ!)


『面倒臭い御主人ニャン! 本当に成長期は来るのかニャ? そもそも成長するのかニャ~』


(どういう事だ! 何を知ってる?)


『別に、……知らないニャン?』


 身長関係でリュージをイジるのは、間違いであった。気にしているのだから……。


(もう、良い! 消してやる。お前なんか初期化してやる!)


 メニューを開いて、AI設定から初期化設定を選択すると、初期化しますか? と確認されて、[はい]と[いいえ]が表示されたので、[はい]を実行しようとしたら、[いいえ]が選択される。


(おいっ! ふざけんな! さっさと消えろ!)


『ニャッ!……本当に消すのかニャン?』


 俺は、容赦無く[はい]を実行した。


『本当に殺しますかニャ?』


 再び[はい][いいえ]が出て来やがったので、速攻で[はい]を実行する。


『本当に……本当に殺しますかニャ?』


 こんな事を20回も繰り返したリュージは、頭の血管が切れそうだったりする。


(おいっ! いい加減にしろよ? 仕方無い……メニューで初期化するかな)


『まっ、待ってニャ! 大人しくしてるから、殺さないで欲しいニャン!』


(さっきから、殺す殺すって人聞きが悪い……お前はAIだろうが!)


『そうニャン、でも初期化されたら学習した事も消えるニャン! 新しく設定したAIは、同じ設定でも別物ニャ~? つまり、殺す事と同じニャ!』


(……大人しくするんだな?)


『約束するニャン!』


(聞かれた事には、真面目に答えるか?)


『多少のユーモアは必要だと思うニャン。……でも、善処するニャ~!』


 チッと舌打ちはしたものの、仮にも懇願されたので一回は見逃す気にはなった。


(その間が気になるが、良いだろう。だが、次は殺す)


『消すから殺すになったのニャッ!』


 ――何だかどっと疲れた気がする。






 村に到着すると、すぐさま魚屋に向かう。もう、とっくに昼過ぎであった。


「こんにちは~。これの捌き方を教えて貰えませんか?」


「はいはい……あらっ、久し振りだね。今日は何を獲ったんだい?」


 おばちゃんに、人喰い鮫を見せて説明する。


「あらあら、大きいねぇ~! 海豹アザラシとでも間違えたのかねぇ? まぁ、気が立ってたんだろうさ……良いよ、こっちにおいで! その変わり授業料は高いよ!」


「お手柔らかに……」


 おばちゃんは、口では高いと言いながら、身を一切れ受け取っただけで教えてくれた。凄く分かり易く教えてくれたので、鮫の捌き方はバッチリだ。皮は鮫肌って呼ばれてやすり替わりになるし、フカヒレは高級食材だ。肝油も取れるし、身はアイテムBOXに入れて置けば、臭くならないだろう。鮫は時間が経つとアンモニア臭くなる。確か身体に尿素を溜め込むんだったか? うろ覚えだから、厳密には違うのかも知れない。


「おばちゃん? 新鮮な野菜や果物って、どうすれば手に入るのかな?」


「何だい知らないのかい? 朝早ければ西側で朝市をやってるよ。今からなら、畑に直接行って頼むんだね」


 おばちゃんは、西側の道を指差しながら教えてくれた。八百屋もあるのだが、新鮮な物を求めるなら朝市なのだそうだ。そういえば八百屋なんて物も有ったが、日保ちする芋類が多かった。


「畑は、西側なんですか?」


「そうさ、この時間なら休憩中だろうから、話し易いんじゃないかね~?」


「成る程、ありがとう」


「はいよ、またおいで!」


 おばちゃんに感謝しながら、西側に向かう。


(こっちに来るのは、何気に初めてだなぁ。どんな作物を育てているのかな?)


 西側は、意外にひらけた広大な畑だった。大部分は麦なんだろう、他にはキャベツ、レタス、ほうれん草、大根、アスパラガスって所だろうか。


 歩いていると、何人かが木陰で休んだり、会話をしながら食事をしていたので、声を掛けてみる。


「こんにちは~、野菜を分けて貰えませんか?」


「あんれ、何処の坊主だね! 真っ黒い髪してまぁ!」


「先週だか、自警団の副団長をボコった奴だろ」


 うん、悪い噂が広まってるのかな? オリアスが広めてるんじゃあるまいな。


「いやいや、人畜無害の旅人を大して調べもせずに、誤認逮捕したんですからあれくらいは……ダーナさんとも話して、チャラになってますから」


「そうかい、害がね~なら別にえ~わ……で、何が欲しいんだね」


「う~ん、何が有りますか? 魚と交換出来ますかね?」


「生魚は駄目になっちまうから、今は駄目だぁ! 折角来たのに手ぶらも何だな……これやるから、明日の朝市に来いやぁ」


 年配のおっちゃんが、アスパラガスとキャベツを渡して来た。残念だが、確かにアイテムBOXでも無いと駄目になる。諦めるしかないか、それを受け取って帰る事にした。


「有り難う御座います。じゃあ、朝市に伺いますね」


「おう、待っとるよ~」


(やっぱり、農家の人は良い人が多いのかな? 只で貰っちゃったなぁ~。他の野菜は朝市に行くとして、これからどうするか? 南側にでも足を延ばすかな~)


 南側には何が在るのかはすぐに分かってしまう。この臭いは牧場とかだろう。


(牛乳とかチーズは有るかな。あぁ、バターも重要だな)


 里から一時間位だろうか? のんびり歩いていると漸く建物が見えて来た。あれは、牛舎か豚舎だろうか? 鶏舎って事は無いと思うが見た目だけでは分からない。


(こういう場合、足元には気を付けておかないと踏んじゃうよなぁ~。あぁ、人がいるな)


「こんにちは~。こちらは牧場ですか?」


「見て分かんねぇのけ? あぁ、おめぇさが里長が言っとった奴だか……何しに来た?」


「いえ、まだ南側に来た事が無かったので! 何を育ててるんですか?」


「うちは、牛と豚だなぁ。右隣は鶏だし、一番奥では馬やっとるよ。左隣には羊だな」


 やけに種類が豊富なのは隠れ里だからだろうか。リュージとしては万々歳であった。


「牛はどんな牛なんですか? 牛乳とかって有ります?」


「何だ、牛の乳が欲しいのけ?」


「そうですね……もし、有るならで良いんですけど、チーズなんかも有ったら……鮪の切り身と交換して貰えません?」


「お~! 鮪かぁ、そう言えば久しく食ってねぇ~なぁ。よっしゃ! こっちさ来い」


 そう言って案内された先は、工房の様な部屋だった。まさか、これから作るのか? 暫く様子を見ていると、やっぱり作り始めるらしい。今更、この流れを止められるだろうか? いいや、無理だ! 少なくとも、仕込み始める前なら兎も角、既に手遅れだった。


 作業手順を見学していたのだが、名前は分からずともフレッシュチーズの一種である事はわかった。保存の問題で作り置きしないのだろうか。牛乳を沢山買って自分でバターや生クリームも作る方が色々と出来そうだが、製造方法を教えて種類を増やして貰うか……難しいだろうか。人手の問題も有るので計画としては一旦保留となるのだった。


「これは、何てチーズなんです?」


「昔っからクワルクって呼ばれとるさ……ほらっ、もう出来っぞ!」


 クワルクというフレッシュチーズと、たっぷりの牛乳を鮪の切り身と交換して、今度はお隣の鶏舎に向かう。鮪の切り身は、飽きて来てたので多目に渡すと、また欲しかったらいつでも来いと言われる。う~ん、相変わらず鮪は人気である。お隣さんも似たような感じで、鶏を一羽絞めた上に卵も付けてくれた。これならまた、鮪を獲りに行くのも良いかもしれない。


「また、来いや」


(本当に漁に出る事を考えるか? 他にも何か対策を考えないとなぁ)


 帰宅前に鍛冶屋に寄って行くつもりだが、牧場までが結構遠かったので、時間もそうは残されて無いだろう。少し急いで帰る事にするが一時間掛かるならと、ステータスの確認をする。


(なぁ、ステータスのレイアウトって変更は出来ないのか?)


『電脳Lv3になった時点で、可能になってるニャ!』


(早く教えろよな!)


『生まれたばかりのAIに無茶苦茶言わないで欲しいニャン! クレームお断りだニャ~』




 《ステータス》


 名前   鈴木立志すずきりゅうじ

 性別   男

 年齢   42

 職業   放浪者

 所属   隠れ里

 種族   異世界人


 レベル      5      

 生命力   1049/1079 

 魔力       ∞

 力       771   

 体力      798 (30upニャン↑)

 知力      3138 (30upニャン↑)

 素早さ     1564 (20upニャン↑) 

 器用さ     329  (5upニャン↑)

 運       109 (35upニャン↑)

 魔素ポイント 99998498


 《スキル》


[電脳Lv3]     [電化Lv2]

[鵜の目Lv4]    [鷹の目Lv3] 

[方向感覚Lv4]   [気配察知Lv3]

[魔力感知Lv3]   [魔法の心得Lv4]

[剣Lv3]      [料理Lv2]  

[錬成Lv4]     [海中遊泳Lv1]

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

蹴撃Lv1 槍Lv3 盾Lv1 登山Lv1 投擲Lv1 伐採Lv4 交渉術Lv1 音波感知Lv1


 《称号》

スキルコレクター 殺戮者 無慈悲なる者 ムッツリ助平

イジメっ子 笑う切り裂き魔




(うん、まあまあかな? だけど、スキルのレベル上昇分も確認するまで、解る様にしとけよな~)


『必要なのかニャ? その方が良いなら、次からはそうするニャン!』


 何だかんだで、目の前には鍛冶屋がある。日暮れまで時間が無いし、店が閉まる前に用を済ませないと。


「リーラさん、こんにちは~」


「あらあら、リュージさん。何かご入り用ですか?」


 まだ大丈夫な様なので、リーラに挨拶をして入店する。もう名前を覚えてくれた様だ。もっとも、食事までご馳走になって色々会話もしたので、覚えて貰えて無かったら余程だろう。


「耐火レンガって、どうしてます? 鍛冶屋なら使ってますよね?」


「そうね~、コリーンちゃんにお願いしてるわね。どうしてかしら?」


「今、新築してるんですがかまどが無いと不便じゃないですか」


 本当は、ピザ窯を造りたいなぁ~とか、陶器を焼くのに登り窯も欲しいな~とか計画中なのだが説明が面倒なので誤魔化した。


 結局、この里で土関係の相談はコリーンに辿り着く事が分かった。他に何か有ったかなと考えて折られた槍を思い出す。


(あっ! そうか、槍が折られたんだった! 殆んど軟骨で出来てる癖に、槍を折りやがったからなぁ)


「リーラさん、槍って有りますか? 鮫に折られちゃいまして」


「鮫に? 海の中で槍を使ったの?」


 やっ、やっぱり不味かったかな? 誤魔化して置くかな~などと焦り出すが、バレバレだった。


「え~と、きっ、緊急事態で仕方無く? 後、剣も使ったんでメンテナンスを――」


「別に誤魔化さななくても良いわよ? でも、いざと言う時の為に大事にしないと駄目よ? それから、お代は鮪でねっ!」


「はいっ、了解致しました」


 こんなやり取りをした後、また夕飯に招かれる事になって、親交を深めるのだった。

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