ふしぎのラッパ
知らない人ほど興味が湧く。
まるで湧水、神秘の泉のよう。
私の心を研ぎ澄ませるような、まるで、開いた本がクローズアップされ、自分の鏡のようだ。
そう、私は神秘の泉。宝の持ち腐れだ。
儚くも美しくも、この世界を照らしている。
あんまり気にしたことないが、私は魔女だ。
けたたましい量の課題をこなしている。ましてやうんざりする思いも抱えている。
それは、自分と向き合う期間が短いからだ。
自分が何なのか知らない。
これから先何が起ころうと、私をひとりにしないで口元に人差し指をむけて微笑んだ。
そんな時、私の前に現れたのは、細長くてノルマンな手だ。しなやかで、私を包み込む。
私の情緒とは関係なく、互いにダンスを踊る。
分からないのは、私だけじゃなかったんだ。
目がしょっぱくなり、まるで塩辛や梅干しのようだ。
どうして?と彼に聴いた。どうして私のことを知ってるの?
すると彼は、それはね、気づいてたからだよ、あなたって本当に真面目ね、と彼は私に言葉をそっと子葉の雫のようにのせた。
私は余計まどろみの渦ができ、さらに彼に詰問した。
どうして、あなたは知っているの、私の身体のすべてを。
その瞬間私は体が異空間の空気に据うようだった。
ああ、私を支配していたのは私だったのか。
そう、私は単純じゃないことをわかって欲しかった。
でも、素直になれない。強情な自分に寂寥の念を感じ、胸の辺りに力がこめられた気がした。
今思ったの、他人を笑わせたいんじゃなくて、自分が一番笑いたいなって
ありがとう