独りの決意
時折後ろを振り返りながら駆けた。
信じられなかった。
本来英雄であるはずの、Sランク冒険者が起こした非道な行い。
冒険者を避ける人が多いのはこういうことなのかと、変に冷静ぶったりもしたけど、ギルドに戻ると感情を抑えられなくなって泣いてしまった。
どうやら周りの人達は、試験に失敗したから泣いているのだと勘違いしていたようで、僕が事の顛末を話すと、空気がたちまち重くなった。
口火を切るように、他の冒険者が「フロッグさんが?そんなことするわけないだろ。」と言うと、まるで僕達が悪者かのように、周りの人間も「ウソをつくな。」だの、「自分たちの失敗を他人のせいにするな。」だのと言われた。
「じゃあ、ケイブマンさんは?なんで帰って来ないんですか?」と言えば、「ボケて徘徊してるんだろ。」と軽くあしらわれた。
もう何も言葉が出なかったし、心身の疲弊でぶっ倒れそうだった。
一刻も早く出たかったが、受付嬢が冒険者証をくれると言う。
こんないい加減な試験でも合格を出すのだから、やはり人手は足りていないのだろう。
会話もせず、目も合わせず、すぐ受け取って外に出た。
ロイド「はぁ。もうどうすればいいんだよ。」
ソニア「絶対に許せない、、。もうこうなったら、俺達でアイツをぶっ倒そう!」
ケレミー「今はまだ、勝てない。」
ゼイレン「そうだ、これから他のギルドに移動し、ランクを上げる。」
一同(ゼイレン…!)
ロイド「生きて、生きていたんだね。よかった。。。」
ゼイレン「何とか逃げてきたんだ。」
ソニア「それよりどういうことだよ、ゼイレン。他のギルドに行ったらアイツに復讐するチャンスがなくなるじゃないか。」
ゼイレン「今のままで勝てると思うか?」
ソニア「うっ、それは…」
ゼイレン「僕だって許せないさ、あんなヤツ。でも今はとにかく強くなるしかない。進むしかないんだ。」




