〜人身売買〜
「うん、俺はどうやら奴隷として異世界召喚されたらしい。最悪だな。」
雨宮隼人の異世界生活は最悪のスタートラインから始まった。
ハヤトと同様に薄汚い服を着せられ手首を鎖で縛られている人が、あと9人いた。
ハヤトと同じくらいの年の黒髪に所々赤い髪が混じっている少年。
蒼紺の瞳に葵色のショートヘアの可愛らしい少女。
コバルトブルーの髪の小学校高学年くらいの男の子。前髪で目が完全に隠れてしまっており、根暗な印象がする。
起伏に富んだスタイル抜群の金髪お姉さん。
やけに図体のデカいマッチョ爺さん。
変なお面をつけた少年?少女?どっちか分からないが変な奴。
坊主頭で目がキリッとしており、程よく筋肉のついたTHE 体育会系!!って感じの兄ちゃん。
全身を包帯で巻いているミイラ人間。
茶色の髪にポニーテールが印象的な整った顔立ちの美しい少女。
そこにハヤトを加えた10人が奴隷として檻の中で並ばされていた。
「何だぁ、今回はぁ。揃いも揃って変な奴ばっかだなぁ」
柄の悪そうなオッサン4人が檻のすぐ側にやって来る。
「おっ!この姉ちゃんタイプだわ」
「いやいやぁ、こっちの子もなかなか可愛いぞ」
「おいお前ロリ◯ンかよ。お前今晩連れて帰ったらどうだ?」
「バカバカ。真のロリ◯ンはNO Touch が原則なんだぜ」
「ガハハ、なんだそりゃ」
「なぁ俺この男の子に惚れたかもぉ。可愛すぎだろ‼︎なーんてな」
「焦ったぁ。一瞬お前が本当にそっち系かと思ったぜ」
「ガハハハハ」
と、男4人が下品に笑う。
(何だぁ、あいつら。揃いも揃って下衆野郎だな。まぁこの面子からして俺が売れることはまずないか)
売れることはないだろう。少なくとも1番には。そう思っていたが…
「コレください」
右目に眼帯をつけた、黒髪に白髪の混じった大男がハヤトの方を指差して言った。
癖の強そうなキャラが一気に登場しましたね。
個人的にはマッチョ爺さんがなんとなくお気に入りです(笑)
3話を読んでくださった方々ありがとうございます(^^)