ルカに精霊達を紹介!そして実家に帰る!
今日、ルカに魔法や精霊の事を話す決意をしていたアリーチェは、朝食を食べ終わってからルカと改まって話をした。
「ルカパパあのね、聞いて欲しい事があるの」
朝食が終わったがテーブルの向かいに座っているルカ。
「悩み事かい?話してごらん」
「アリーチェの魔法の事なんだけど………シドの事はもう落ち着いたのよね?」
いつの間にかシドが居て、ルカにお辞儀をした。
ルカは慌ててお辞儀を返した。
「あっ、あぁ精霊を召喚出来るんだったよね………アリーチェの歳ではとっても凄い事なんだよ」
昔よりは落ち着いて話しをするルカ。
「それでね、えっと………召喚出来るのはシドだけじゃないの…………」
「えっ?何が?シドだけじゃないって、シドに子供でも居るのかな?精霊の子供なんて聞いた事ないな………あっ、シドの弟子かな?アリーチェは凄いな」
ルカが変な感じになってきたので少し躊躇ったが、精霊を全員呼ぶアリーチェ。
「ウィスプ」
アリーチェの横に、光りの粒子が集まってウィスプが現れた。
「聖属性のウィスプです。シド同様に、今後ウィナとして宜しくお願いします」
「ええっ?聖属性の精霊?!」
目を大きく見開いて驚愕するルカ。
気にせずに精霊たちを呼んでいくアリーチェ。
「ランパス、イフリート、ウィンディーネ、フラウ、シルフ、ヴォルト、ノーム、最後にルナね。みんなに紹介するわ、ルカパパよ。よろしくね」
それ程広くはない部屋に、精霊が勢揃いしてそれぞれ挨拶をした。
「私が1番最初におともだちになったディーネよ」
「ランパスです。アリーチェちゃんはとても可愛らしいお子様ですよね」
「イフリートだよろしくな!」
「フラウよ」
「シルフです」
「ヴォルトじゃ」
「……ノーム」
「ルナです。どうぞ宜しくお願い致します」
「…………あっ……あぁ……」
言葉にならないルカであった。
「エリスママは前から知ってるのよ。ルカパパにいつ言うか2人で悩んでたから話せて良かったわ」
「えっ?エリスも知ってるのか………そう………。聞いたこと無い精霊もいるようなんだが………パパが知らないだけだよね?」
質問をスルーして話しを進めるアリーチェ。
「それでね、話しを続けるけど、テレポート用の魔法陣をこの部屋に設置したいの。そうすればエリスママの所にいつでも行けるから、いいでしょ?」
「えっ?テレポートの魔法陣??王様が稀に使うと言う噂の?」
「ねえルカパパ!ダメなの?エリスママにいつでも会えるんだよ?」
「あっ、いや、ダメではなくてね………」
「いいのね、良かった!じゃあアリーチェの話しはおしまいよ、お仕事いってらっしゃいルカパパ」
「えっ、あっ、あぁ………行ってくるよ」
アリーチェと精霊たちみんなでルカパパを見送った。
* * * * *
部屋の何も置いてない半分のスペースの方を向いて立っているアリーチェとランパス。
「じゃあアリーチェちゃん、この部屋の範囲内で魔法陣をイメージ出来そう?」
「久しぶりだけどやってみるわ」
「魔法陣の真ん中の模様は、この魔法陣を示す物になるからアリーチェちゃんの好きな模様でいいのよ」
「ん~分かり易くて忘れないようなの………この街の紋章でいいかな?」
「ええ大丈夫よ、私もサポートするわね」
そう言ってアリーチェの肩に手を置くランパス。
「じゃあやるわ」
片手を前にかざして、目を閉じて集中する。
そして慣れてない神級の魔法なので詠唱をするアリーチェ。
「偉大いだいなるヘカテー神に賜りし冥府の影法師達、我は神と共にあり、其方達と共にある。我意思に準じて、今精霊と共にその力を、転位の魔法陣として顕現せよ」
部屋の床が仄かに円を描いて光り出し、徐々に魔法陣の紋様が現れだした。
「ふぅ~っ、成功かしら」
大きく息を吐くアリーチェ。
「ええ大丈夫だと思うわ、綺麗な魔法陣よ」
「じゃあさっそくエリスママに会いに行くわ!」
魔法陣が小さいので、精霊たちの召喚を解除して、ラダック村に着いたらまた召喚する事にした。
アリーチェは魔法陣の真ん中に立ち、両腕を降ろし手のひらを上に向けて集中する。
………魔法陣が輝きだした。
そしてアリーチェが唱える。
「『テレポート』!」
一気に魔方陣が輝き、アリーチェが光りに包まれた。
* * * * *
場所は変わってラダック村のアリーチェの実家。
リビングでエリスはノアとノイに昼食をさせていた。
魔法陣のある小屋では、魔法陣が仄ほのかに光り始める。
眩く光り輝いた後には、アリーチェが立っていた。
アリーチェは小屋の周りの気配を探り、村の人が誰もいないのを確認してから小屋を出て、家の玄関から入っていった。
「ただいま~!」
アリーチェが元気に挨拶をする。
リビングではノアとノイの昼食に悪戦苦闘していたエリスがいた。
「えっアリーチェ?あらまぁお帰りなさ~い」
輝く金色の長い髪は少し乱れてはいたが、それでもブルーの瞳のエリスは綺麗だった。
アリーチェに気が付いたノアとノイは、食事もそっちのけで、アリーチェに両手を伸ばしていた。
「「あ~たん、あ~たん」」
「は~い、ノアとノイただいまね~!」
アリーチェは2人に近づいて、いい子いい子しながら、全ての精霊を召喚した。
「お久しぶりですね、エリスさん」
子供好きなのだろう、ランパスはエリスに挨拶をすると、直ぐに双子の妹のノイを、膝の上に乗せて、食事をさせ始めた。
「ノイちゃん、はいあ~んね」
「あらランパス、ありがとう助かるわ、じゃあママは………ノア、はいあ~んして~」
エリスは膝の上でノアに食事をさせ始めた。
食事中のノアとノイの周りには、顔を近づけたりいないいないばぁをしたりして、はしゃぎまわる迷惑なディーネとフラウが居た。
ノアとノイの食事が落ち着いた所でエリスが気が付いた。
「あらっ?見た事の無い方がいるわね………」
「そうなのエリスママ、友達が増えたのよ」
サッとエリスの前に出て跪き、挨拶を始めるルナ。
「初めましてアリーチェ様の母上様。このたび新しくアリーチェ様にお声を掛けて頂きました、月属性のルナと申します。この命に代えましても必ずやアリーチェ様を世界1の魔法使いに、いえっ、世界制覇を目指し、世界全てをアリーチェ様の配下にすべく努力して参りたいと存じます」
エリスは残念そうな表情をする。
「………お綺麗なのに………」
「お褒めにあずかり光栄です。必ずや世界をアリーチェ様の手に!」
アリーチェも苦笑いをする。
「ありがとうルナ………ゆっくりと楽しくやっていきましょうね」
その後、精霊たちはノアとノイと遊んでくれていた。
「そうだわエリスママ、今日の朝にルカパパに精霊たちを全員紹介しちゃった!」
「あらまっ!隠さなくて良くなったのね、良かったじゃない!」
「そうなの、だから部屋に魔法陣を設置して、ラダック村に来られるようになったの。今度はルカパパも連れてくるね。何か街で買ってきて欲しい物とかある?」
「そうね~、新鮮な食べ物とかかしら」
「分かったわ」
夕方まで過ごしてから、アリーチェと精霊たちは、ボスコに帰っていった。
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