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文明の果て  作者: JF
一章
3/6

3.隊長

村の門の横にある小さな小屋に案内されその中に通される。

「取り敢えずそこに座ってくれ。お前たちは村人達に驚異が去ったことを説明してこい。この人のことは伏せてな。」

「隊長、了解しました!」

兵たちが軽く会釈して、詰所を出ていき隊長が対面の椅子に座る。

「何から話そうか………」

少し思案して、話始める。

「秘密だと言ったから予想だが、あんちゃんは冒険者か探検家で、どこかの遺跡で偶々その遺産を手に入れた。それで試行錯誤してるうちに使えるようになった。違うか?」

「いえ、違……」

正直に話せば間違いなく面倒なことになると思い、発言を中止する。そして軽く思案して言い直す。

「は…い、よくわかりましたね。古い遺跡?らしきところで手に入れたのは確かです。ただ、私は両親が亡くなり、今までいた村を出なければならなくなったため、旅をしてその日暮らしをしていましたので職業は…旅人か若しくは放浪人…ですかね。」

「良い歳ですし、定職に就こうと思いこの村に来ました。」

隊長が話した内容を報告書に纏めていく。

「なるほど…話には聞いていたが、この村に来るまでに蟻に襲われて、財布を落としたとか………」

「はい、その通りです。倒すことはできたのですが、戦闘中に落としたみたいです。因みに財布を探してるうちに蟻も消えてしまいました…」

「ハイエナか?」

「はい、そのようです。小さい個体でしたが、数が多かったので、目視と同時に逃げて来ました。」

「わかった。話した内容に不振な点はないな。よし。」

そう言うと、部屋のドアが開き兵士が入ってくる。

「身分証つくってくれ。名前は…純でいいか?歳は?」

「はい、23歳です。お願いします。」

「了解しました。少々お待ちください。」

2~3分待つとノック音がして先程呼ばれた男が入ってくる。

「お待たせしました。確認して下さい。」

渡された掌大の鉄のプレートを確認する。

―――――――――――――――――――――――――――

名前:純

年齢:23

職業:旅人

身分:平民

―――――――――――――――――――――――――――

「間違いありません。(ドアの前で話聞いてたんだ…)」

「手数料は要らないぞ。村長から強制徴収するからな」

「えっ!良いんですか?てか村長さんからですか?」

「ああ、村を救って貰ったんだから当たり前だ。嫌とは言えないだろうさ。」

「大したことはしてませんよ…ならお言葉に甘えさせて頂きます。」

「そうしろ。じゃあ行っていいぞ。」

「はい、お世話になりました。ご迷惑でなければ、隊長さんのお名前をお聞きしても?」

「ああ、名乗ってなかったな。俺の名前はジャンだ。ちゃんと言ってなかったが、村を救ってくれて本当にありがとう。」

「はい、それでは失礼します。」

かくして、いろいろあったが無事村に入ることができた。


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