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春が青い  作者: 志村巧
33/57

文化祭

休日の教室。





挿絵(By みてみん)


「何踊ってんだよ」

尋ねてみてもヘッドホンを被った〇〇子はこちらに視線を向け笑うだけ。



文化祭の準備にクラスの何人かが登校。


教師はチラリと顔を見せただけ。後は教師が居ない事を幸いと俺達生徒は普段出来ない自由な教室を堪能している。


小一時間も準備作業をしていれば、飽きて動き始める生徒も出る。

いつもは持ち込めないスマホの音楽にステップを踏む者も出る。





「お昼、みんなどうするの?」

女子の質問に男子の答えはバラバラ。

「俺パン」

「俺コンビニ弁当」

「おれおにぎり!」

「まさか自分で?」すかさずツッコミを入れる女子。

笑いが溢れる。


雑談を交えてそれでも手を動かすのはやめない。来年になれば進学組はこの時期もう追い込み。楽しめるのは今年のうちだ。


文化祭の準備道具をのけて教室中央にスペースを作る女子陣を手伝って車座になって昼食を楽しむ。

女子の独りが大きなタッパーを取り出し、車座の生徒に割りばしを添えて廻す。

「やべぇ!これ美味い!」割りばしで取った玉子焼きを手に乗せ口に放り込んだ男子が叫ぶ。タッパーを廻した女子の頬に桜が咲く。


「早く廻せよw」

催促する男子を車座の生徒達が囃し立て、姦しいことこの上ない。

「出汁巻き卵かこれ?」欲張って口一杯に卵を詰め込んだ男子が問う。

「うん、そのくらいしか作れないけど」恥ずかしそうに答える女子。

「これくらいって。充分嫁に行けるレベルだぜこれ!」

「あープロポーズだあ」女子のツッコミに呼応する女子。

「うん、今のは明らかにプロポーズw」

「なんでだよー!」

車座の男女、姦しいことこの上ない。

先程サボって踊っていた〇〇子も手を叩いて囃し立てている。

これも一種の男女間の文化祭だなあと、頬を綻ばせながら一緒に手を叩く。


それはいいが、文化祭の準備終わるんだろうか。





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