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春が青い  作者: 志村巧
24/57

「どれだけ汗かいてるのよw」

タオルを放り投げてくる〇子。

「直ぐ洗っちゃうから使っていいよ」





挿絵(By みてみん)

我が校のクラスマッチは生徒に「戦国時代」と呼ばれている。


「もたもたしてるとみんなに怒られるよ」

笑いながら人が汗を拭くのを見ている。

「結構いい身体してるんだね」

「人の裸見てんじゃねぇよ」

「女の子じゃあるまいしw」


競技種目の多さの割に、男子比率の低い我が校では男子は競技の掛け持ちが当然で、どの競技も実力無視の頭数編成。当然下級生が上級生を倒す下克上が当たり前。


下級生は上級生を公然と叩けると鬼の様に張り切り、競技会場は文字通りの修羅場と化す。

当然上級生もメンツがあるのでムキになる。


「女子は気楽でいいよな」

「男子が負けたら同じクラスの女子も恥だって解ってる?」

ぐうの音も出ないので口答えはやめておく。


「勝てるなんて期待してはいないけどさ」

「せめて女子が、あれぐらい頑張ったんだからと同情出来る位汗流して見せてよね」

「成程男の汗で女は許すと…」

「かなり誤解してる気がするけど?」

〇子の皮肉に僻みつつも真意は間違っちゃいないよなと自分に言い聞かせグラウンドに戻る。

汗みずくになったら〇子にタオルが貸して貰えるのが解っただけでも収穫だ。

「沢山汗をかくと〇子にタオルが貸して貰える」忘れないようにメモっておこう。






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