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焼きそばパン
「あたし焼きそばパンね」
「ねじゃねーよ」
「なんで俺が焼きそばパンを」
「だって購買部行くんでしょ?」
「お昼ご飯2時限の終わりに食べちゃって?」
「だからと言ってお前の昼食まで俺が買わにゃいかん理屈が何処にある」
「男の癖にけち臭ーい」
「なんでそーなる」
「大丈夫、焼きそばパンそんなに重くないから」
「そー言う問題じゃないだろ」
言ってるそばで俺の机の上に小銭を並べる〇枝。
「買ってきてくれたら見せてあげるからさー」スカートのすそをぴらぴらさせる〇枝。
「短ジャージ見せてどうするつもりだ」
「何で知ってる?さてはこっそり見たなー」
「見なくても分るわっ、お前俺舐めてんのか」
「早くしないと焼きそばパン売り切れちゃうよ?人気なんだからさー」
「嫌だからそれお前の…」
「喋ってる間に行っちゃった方が早いと思うんだけど」
「まったく口の減らない奴だな」
吐き捨てるように言って小銭を拾う。
「口は減らなくてもお腹は経るんだよー」
減らず口叩く口に焼きそばパン突っ込んでやろうか。




