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春が青い  作者: 志村巧
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第3体育館

もうすぐ雪の季節だというのにジャージ姿の衿をパタパタいわせている〇〇子に問いかける。

「グラウンドが使えなくなるのに冬内何処でトレーニングすんのよ」

「第3体育館!」

勢いよく答えるが俺の知る限りわが校に体育館は2ヶ所しかないはず。


怪訝な顔を向ける俺に続ける。

「直線と階段しか無いけどね」



挿絵(By みてみん)


「???」戸惑う俺に後席のクラスメートが答える。

「なんだ渡り廊下かよ」

言われてみて気付いたがわが校には北校舎、南校舎を結ぶ渡り廊下が中央、西と二つある。

中央廊下は普段みんな使うが西廊下は図書室や今は使われていない教室があるだけなので大して通る人も居ない。

雪でグラウンドが使えなくなる冬季、野外で活動する部活は二つの体育館を分け合って使っているが、目だった成績もあげていない陸上部は廊下が運動場だ。

「廊下だって走れば汗をかくのよ」言いながら首に掛けたタオルで額の汗を拭う〇〇子。

「見んなよ」

悪戯っぽく笑って襟首からタオルを突っ込んで胸の辺りを拭くしぐさをする。

言われなくても見えやしませんが、そのポーズだけでも刺激的。


何も部室でやればいいのにと思いつつ汗に張り付く後れ毛を眺めている俺らも大概暇人だ。





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