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転校生との出会い

うーん・・・四人ぐらいは・・・パーティーにしたいよね・・・


 今日も今日とて野菜炒めを持参してカグラの部屋に到着。最近は自分で掃除しているのが分かるので俺も一安心。たった二年で変わるもんだ。


 両手で箸を持って合掌。いただきます。


「なあ、ケイト。知っているか?」


 もぐもぐ、と至極人間らしい食事を食べているとカグラが声をかけてきた。


「何を? シーラが弩Sドエスなこと? それともユージンが男にも女にも興味が無いこと?」

光帝こうていシーラがアレなのは今に始まったことじゃないだろうが・・・。って、ユージンってあの剣士のユージンか?」

「そ。準騎士じゅんきし翼士位よくしいのユージン」

「私の話の前にそれを教えてくれ。気になる」


 と言っても、別に変態度で言えば大したことはない。


「あの人、他人の剣筋しか興味ないんだと。剣筋にエロスだったりパトスを感じて、惚れ込むんだってさ」

「ふむふむ。戦士のかがみだな」


 納得しやがったぜ、この蛮族。

 俺ですら聞いた時は一瞬自分の武器抱え込んで「大丈夫だよな? なんか興味持たれることしてないよな?」とかケツの穴を守ったというのに。


「カグラはもう少し変態とかに気を付けろよ。外見は美少女ブシドーなんだから」

「変態ね・・・。別に変態はいいさ。理解は出来ないけど、割とこっちに無害だから」

「否定できん」


 冒険者になるような奴らは、頭のネジが緩み気味のやつが多いので変態度は高い。だが、それを面白いと感じることさえ出来れば、気のいい奴らである。(いや、ユージンが時々浮かべるエロスのある笑みだけは逃げ出したくなるんだけども)


「そして、まっとうな人間には距離を取っている。どうだ、立派な乙女だろう」

「乙女・・・二年で立派に進化したもんだな、カグラも」

「うるさい。私だって反省しているし、少しだが恥じらいだって持っているのだ」

「毎晩男を連れ込んでおきながら恥じらいも何も」


 夕食食べたら帰るくせに何を言ってるんだ。とかボヤかれて困るわけで。


「で、カグラ。さっき言いかけたのは何だったんだ?」

「ああ、そうだ! 知っているかケイト。転校生の話」

「は? 転校生? どこから?」

「シュテンリュッカからだな」

「え、どんな極物キワモノなの? ソレ」


 すでにモノ扱いである。

 いや、理由はあるのだ。先程も言ったように冒険者を目指す奴らなので、半分ぐらいはぶっ壊れてるが、そのぶっ壊れてる方向性で自分の肌にあった学校を選ぶことが多い。


 まず一つ目がここ、王立教導院。バラエティ豊かな授業とパーティー重視の迷宮探索実習。そして自由度へんたいどの高さが売りである。


 次に二つ目はカバウネギルド付設教導院。北方にある教導院で戦闘特化した授業とソロ重視の森林探索実習。脳みそまで筋肉にならないとやっていけないという噂。


 最後の三つ目がシュテンリュッカ典教院。拝龍教が出資して作った教導院で、魔術に特化して、迷宮探索は最低限。攻撃魔術偏向主義者ハッピートリガーが多いことで有名である。


 各教導院があまりにも特化しすぎていて、入学当初は入るところ間違えたかなぁ、と考えていても半年ほどで慣れてしまうので、転校というのは非常に珍しい。

 相応の目的があるなら別だが、その目的とやらが恐ろしいことは言わずもがなだ。先程も述べたように王立教導院は自由度・・・が高いので、わざわざここを選んでくる奴は狂気度が高い。


「うーん・・・典教院からか。シーラとは気が合いそうな奴が来るのかな」

「馬鹿を言うなケイト。女王は一人しか許さない性質たちだぞ。アレは」

「確かにそうだ」


 天井天下唯我独尊なシーラを思い浮かべる。いや、スペックも大概ぶっ飛んでいる人なのだが、性格も素敵にぶっ飛んでいるのだ。磁石で言うならS極えすのきわみの方に。


「しかし転校生ね。今来て単位とか平気なのかね」

「お前に言われたくないと思うぞ、ケイト」


 失礼な。

 冒険実習以外は平気ですよ。冒険実習以外は。


「いやさ、待たれぃカグラ殿」

「何を」

「言い訳がしたい」

「いいぞ。してみろ」


 何故にここまで俺の立場が弱いのか。


「バイトが忙しいのだ」

「お前は昼間は教室か中庭で寝てるだろうが・・・」

「夜間バイトなのだ」

「・・・そうか。ヤーティ教諭に連絡すればいいのかな」

「待て! いかがわしくないのだ。だからカグラ。教諭には言うな」


 あの人、冗談を理解する能力が欠如してるんだからな。人間としては良い人なんだが・・・。


「まあケイトの与太話はどうでもいいのだ。話題の転校生の話をだな・・・」


 カグラが楽しそうに転校生像を語ってくれている。

 しかし、転校生ね。



 実際どんな奴なんだろうか?




【拝龍教】

 龍を神聖なものとして崇め奉る宗教。

 龍と人間の付き合いは古く、別々の名前で各地に存在していたが、王国設立の際に、ある程度まとめた。

 そのような乱暴な手段を取ることができたのも、各地の司祭はそのままに。各地の龍はそのまま信仰の対象にと現状維持を貫いたためである。

 原則、名前だけは統一されているが、各地で信仰の仕方がまるで違うのが拝龍教の特徴である。



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