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もりとき怪談 第一集【一話完結/短編怪談】  作者: もりとき


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窓の下の影


 私はSNSを日記みたいに使ってて、友達に向けて「今日はこんなアイス食べたよ」とか「ここに遊びに行ったよ」みたいなつぶやきをしてた。

 それこそ何てことのないおやつでも、基本的につぶやくときは写真も一緒にアップしてたのね。

 だから写真を撮ってSNSにアップするのは、私の日常だった。


 その日は月がきれいな夜だったから、私は3階の自室の窓を閉める前に月の写真を撮った。

 見る人が見れば電線からでも住所が分かるらしいから、外の景色を撮るときは電線とか建物が入らないようにちゃんと注意してる。

 それで、月の写真を撮って、いつもみたいにSNSに「今夜は月がきれいだよ」ってアップしたのね。

 そしたらすぐに通知が来て、「私も見てるよ」ってリプがあったの。

 でもそのリプをくれたアカウントは全然知らないアカウントだったのね。

 私のことをフォローもしてないし、そのアカウントを見てもフォローもフォロワーもゼロだし、つぶやきもしてなかった。


 なんか気持ち悪~って思って、無視することにした。

 窓を閉めようとしたときに、道路に人影が立っているのが見えたのね。ちょうど街灯がないところだったから表情までは見えなかったけど、立ち止まってた。

 さっきのリプを思い出して、私はすぐに窓を閉めて鍵をかけた。うちは狭い家で、1階にリビングやキッチン、お風呂なんかがあって、2階は両親の寝室。3階は私と弟の部屋だったから、とりあえず階段にある小窓の鍵だけちゃんとかかってるか確認して、その日は寝ることにした。


 気持ち悪い思いはしたけど、その後は特に何もなく過ごしてた。

 夜に窓を閉めるときも人影が立ってるなんてことはなくて、見間違いか気のせいだと思ってたのね。

 それで月の写真をアップした日から2週間後くらいに、寝る前に窓を閉めようと思ったら、またあの影が家の前に立ってたの。あって思ったんだけど、私は相手から見えないように窓のある壁に張り付いて、その人影を観察した。

 やっぱり影になっててよく分からない。性別や年齢なんかも分からなかった。でもいくら周りが暗いからって、隣家の玄関灯や窓から漏れる光もある中で、そんなに真っ黒になるってことある?


 15分くらい見張ってたけど、人影は動く気配がなかった。

 私は窓を閉めて、SNSに「何か家の前にずっと立ってる人がいるんだけど」ってつぶやいたら、またすぐにリプ通知。まさかと思って通知を確認すると、「待ってるよ」ってリプがあった。この間のアカウントからのリプだった。

 私はすぐさまそのアカウントをブロックして、まだ1階のリビングにいた両親に「外に誰か知らない人がいる。ずっと私の部屋を見てて気持ち悪い」って言った。


 父が家の外を見てきたけど、誰もいなかったって言って帰ってきた。

 母が「気持ち悪いし、最近は物騒なことも増えてきたからセンサーライトと防犯カメラをつけようか」って父と話してた。

 私もSNSに鍵をかけて、友達以外のアカウントはフォローを外した。

 それ以降はあの人影を見ることもなくなったんだけど、学校の友達にこの話をして、友達のアカウントから私のつぶやきについたリプを確認しようとしたのね。

 でもそのリプはなくなってたし、私のブロックリストからもそのアカウントは消えてた。

あの人影が生きてる人間でも、生きてない人間でも、何か気持ち悪いよね。



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