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プリンセス&フライト

ダンジョン協会事務局


中島視点


今日は姫のLRO転生者ダンジョン調査登録者説明会全国キャラバン出発式でござる。

拙者は自宅で見るつもりでござったが、ダンジョン協会の職員さんからも誘われて、飯田氏、岩田先輩殿、藤堂先輩殿と一緒に協会の応接室のテレビで見ることになったでござる。


応接室に入ると手の空いている職員が全員集合していたでござる。

もちろん事務所に最低限の人は残っているでござるよ。


「おう、中島、ご苦労さん。」

岩田先輩殿が手をあげる。


「遅れて申し訳ないでござる。」


「いや、そうでもない。」


中継が始まり、全員がかたずをのんで見守る。


姫と御子神先輩殿の質問時間になると藤堂先輩と岩田先輩が祈りを捧げるように両手を前に握って目を閉じた。


「「御子神がおかしなことを言いませんように」」


「さすがに大丈夫でしょう」

協会の職員の伊藤さんが言う。


「いいえ、伊藤さんはあいつの非常識さを知らないからそんなこと言えるんですよ。」



テレビでは御子神先輩殿に報道陣の少し意地悪な質問が飛んでくる様が映されていた。


「アカネさんはユイさんの先輩ということですが、ユイさんのアシスタントと言う立場には満足していますか?後輩の下につくのは思うところがあるのでは?」


「私たちはパーティー[にゃんにゃん遊撃隊]を結成していますが、リーダーはユイさんです。

私がユイさんのアシスタントをすることはむしろ当然だと思っています。」




テレビで御子神先輩殿がいつものエセ関西弁ではなく、普通の口調で極めてまっとうな受け答えをしているでござる。


藤堂先輩殿と岩田先輩殿が衝撃を受けていたでござる。


「ば、馬鹿な・・・、こんなまともなことが言えるのに、なぜいつもはああなんだ・・・

と言うか、こんなまともなことが言えたのかあいつ・・・」


2人の衝撃が冷めやらぬまま、出発式を見守る会(?)はお開きになったでござる。


姫と御子神先輩殿はこの後事務所に戻ってきてから最初の説明会場、福岡に行くでござるよ。



伊藤さんから声をかけられる。

「中島君と飯田君とはどうする?

藤堂君と岩田君は家に帰ると言ってるけど・・・」


拙者は飯田殿と目配せする

「拙者たちは姫が戻ってくるまで残るでござるよ。」


この間の研究会では姫をのけ者にしてしまったようで心が痛んだでござるから、見送りくらいはしたほうがいいでござろう。


昼前に姫と御子神先輩殿が戻ってきたでござる。

ダンジョン庁の室長と協会の会長はそのまま別れたでござるよ。


「姫、お疲れ様でござる。」


「中島、飯田、来てくれてたんだ。」


「拙者たちは姫の仲間でござるからな。」


「ありがとう。ゴメン。でもすぐに出発しないとダメなんだ。」


「わかっているでござるよ。姫」


「御子神先輩殿。姫をよろしく頼むでござる。」


「了解了解。解ってるって。」

御子神先輩殿がビシっと敬礼する。


「お姫ちゃん。義理堅い仲間がいてよかったや無いか。」


「そうですね。最高の仲間たちです。」


そこに池田さんが来た。

「飛行機の時間があるから、そろそろ着替えて出発しましょう。」

お昼は空港のラウンジでとることになっているわ。」


姫と御子神先輩殿は着替えて30分ほどでロビーにやってきたでござる。

姫の私服はキャンペーンに協力してくれた企業から提供してもらった者らしいでござる。

殆どが女性用のものを販売している企業からのものなので拙者たちが知っているのは化粧品の美聖堂くらいだったでござる。

CMでよく見かけるからでござるが。


「それじゃ、福岡に出発しましょう。

課長は今日は会議なので、後の便で来ることになっているわ。」


なかなかあわただしい出発だったでござる。


ユイ視点


僕らは協会の事務所を出てから、車で空港に向かった。

最初の会場は九州、北九州市のイベントホールで行われる。

福岡空港まで飛行機で向かい、そこからタクシーで北九州市に向かう予定だ。


車の中でアカネ先輩と池田さんと話す。


「ウチ飛行機乗るの初めてや。」


「僕は何度かありますね。」


「馴れるとなんてことないわよ。あっという間に到着するわ。

既に大きな荷物は送ってあるし、メイクさんと衣装さんは先乗りしているので二人は何も心配しなくていいわよ。

二人には開場の時のお出迎えと最初と最後に挨拶だけはしてもらうわね。」


「説明は誰がするんですか?」


「課長が明日ギリギリに来る予定。」


「ハードスケジュールですね。」


「先のトライアングルソフトとの研究会の結果をあっちこっちに説明して回ってるのよ。

今は時期的にユイちゃん以上の過密スケジュールかも。

もう、それはそれはエライ人たちから気軽にポンポン呼びつけられていますからね。」


「ご愁傷さまです。でも僕とアカネ先輩も今日は少しライブ会場みたりしたいかも・・・。」


「終わり近くになったら戻ってきてもらえる?

後は好きにしていいわよ。」


「せやなあ。さすがにウチも緊張してきたわ。

福岡会場が一発目やからな。

ウケんかったらどうしよう思うてるわ。」


「リハーサルは出来るんですよね?」


「ええ、それは大丈夫よ。」


説明会は明日の午前中から始まり、昼に終わる予定だ。

そして、2時間ほどしてから、ライブが始まる。

資料などは事前に公開されている。

質問なども受け付けており、当日あまり質問は出てこないだろうと言われている。

それでも説明会をするのは登録率を上げるためだ。


こうして僕たちは飛行機で福岡に向かった。





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― 新着の感想 ―
[一言] 悠長すぎる・・・数百名の死傷者出てて一発目のクエストでこれなので次のクエストはもっときつくなる危険性考えてないのだろうか? 最終的には姫を頂点とした新国家樹立して日本解体しないと日本は終わり…
[良い点] 現実の世界にMMORPG絡みのダンジョンが出現して、現実の姿がアバターの姿になって、そこに国や起業の利権が絡むと…っていう話。大好物です。 物語の進むテンポも良い感じです。 [気になる点…
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