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プリンセス&フェロー

僕と御子神先輩はレッスン用の部屋に行く。

元は会議室だが、急ごしらえだが、大きめの鏡を用意して、ダンスの練習室のようになっている。


この部屋はマナーのレッスンにも使っている部屋だ。

別室で学校指定のジャージに着替えてアカネ先輩と一緒にレッスン室で待機した。



アカネ先輩と一緒に着替えているときにアカネ先輩の下着姿を見たが、なかなかグラマラスなボディだった。

着やせして見えるタイプなんだろう。


「お、お姫ちゃん。なんや、ウチの事じっと見て。

照れるで。」


「アカネ先輩はかなり胸が大きいなと思って。」


「お姫ちゃんもなかなかやで。

まあ、そうそう見ない位の見事なプロポーションやな

ちょっと胸触らせて。」


「ちょっと・・・あ・・・。んっ

止めてください。」


「お姫ちゃん。変な声出すとおかしな気分になるから止めてくれる。?」


「アカネ先輩こそ、かってに胸を揉まないでください。」


「ええやん。ちっとはサービスしてな。」


サービスがなんだかわからないが、これ以上勝手に胸を揉まれるのはたまらないので、さっさと着替えてレッスン室に向かう。


二人でレッスン室で待っていると池田さんがダンスの先生を連れてきた。


「聞いたわ。襲われたんですってね。警察から連絡があったの。二人とも災難だったわね。」


「はい、黒い服を着た男たちが10人以上襲ってきました。」


「狙いはお姫ちゃんのように見えたなぁ。

お姫ちゃんとうちらを分断して、うちらのところには容赦なくスタン警棒使ってきたからなあ」


「上に報告を上げておくわ。

多分、SPは増員されると思う。」


「ウチのSPもお姫ちゃんにつけたって。

ウチは自分一人でもなんとかなるわ。」


「そんな・・・。アカネ先輩。」


「お姫ちゃん、自分の立場をそろそろ自覚したほうがええよ。

お姫ちゃんはJPサーバーに一人しかいない貴重(レア)キャラやからな。

今日も狙いは全部お姫ちゃんやろ。

ウチはそこまで危険はないで。

姫なんだから、黙って守られとき。」


「そうね。今日は二人とも帰りは車を出すわ。」


「おお、そりゃえらいVIP待遇やな。」


「ありがとうございます。」

僕はそう言うのが精いっぱいだった。


レッスンが始まった。

レッスンは高橋先生と言う方だった。

男性でゴリゴリのマッチョだが、何故かオネエ言葉だった。


「はい、私はダンスのレッスンを担当する高橋よ。よろしくね。子猫ちゃんたち。」


「よろしくお願いします。」

「よろしくなー」


「まず、どのくらい体が動くのか知りたいから、私の後について、真似してくれる?」


先生の後について、簡単なフリともいえない動きを繰り返す。


「解ったわ。二人ともなかなか運動神経はいいみたいね。

アカネちゃんはかなりリズム感やカンも良い。ユイちゃんも運動神経はなかなかよ。

もし駄目そうだったらた、振付を簡単なものに変更しようかと思ってたけど、普通にできそうね。」


しまった。振り付けは出来るだけ簡単な方が良かったからできないフリすればよかったかな。

そう思ったがもう後の祭りだ。

僕のよこしまな考えを知ってか知らずかアカネ先輩は先生に褒められて大喜びだ。


「そうか?ウチ、リズム感いい?」


「ええ、なかなかよ。」


「そっかー。へへ。ウチこういうの好きなんや。」

そう言って嬉しそうに笑う。


この日はテストをしただけで終わった。

先生からはメモリカードを渡されて、シンマスとひぐらし坂の曲の振りを覚えてくるように申し渡された。


レッスンが終わると池田さんがやってきた。


「それじゃ、ユイちゃんは山田先生が来るまで待ってください。

アカネちゃんは、ちょっとお願いがあるので事務所まで来てね。」


僕はこの日も山田先生に隠し撮りをされた動画からガンガン、ダメ出しをされた。

解ってはいるけど、毎日ダメ出しされて、自信を無くしそう・・・・。


帰りの車の中


「いやあーウチ、こんな黒塗りの高級車で送ってもらうなんて初めてやわ。

なんかお嬢になったみたいでちょっとうれしいわ。」


「僕もです。」


「お姫ちゃんはマナーのレッスンだったんか?」


「レッスンと言うか今日は時間が無かったのでダメ出しですね。自信なくしそうです。」


「お姫ちゃん頑張っとるよ。ウチはよう知っとるで。」

そう言ってアカネ先輩はヨシヨシしてくれた。


「アカネ先輩・・・・」

僕は不覚にもうるっときた。


「お姫ちゃんのおかげでウチにも道が開けてきたで、このくらいサービスしたるわ。」


「何かあったんですか?」


「美聖堂とナコールとファニーズとリズミサからミトラの女子向けの製品開発に協力してくれって話が来とったわ。

卒業した後、モデルになってくれとも言われたわ。」

グッと拳を握りしめている。

かなり手ごたえを感じているようだ。


こんな風に目的に向かって素直に自分の欲望を表に出せるアカネ先輩が僕には眩しく見えた。

僕はまだ男子だった時の感覚から抜け出せていない。


「ん、どうしたん?浮かない顔して」


「僕はまだアカネ先輩のように割り切れてないなって」


「そら当たり前やろ。

ついこの間まで男子だったのに全部女子の感覚に切り替えられたらその方が気持ち悪いわ。

ウチなんて未だに男子トイレに間違って入りそうになるで。

はいったら、男子が[キャーッ]って言って逃げてったけどな。

それ、逆やろって思わず突っ込んでもうたわ。

ウチみたいなのは少数派だと思うで。

あまり深刻に考えない方がええで。

今日、黒服に襲われたばっかりやろ?

姫はそれでなくても回りからの期待とかすごいことになっとるんやから。」

とジト目でのたまう。


「僕、期待されているのかなあ・・・」


「されとるよ。ウチなんてほんのオマケやで。

お姫ちゃんの付録みたいなもんや。

ウチもダンスとボイストレーニングに誘ってもらったことには感謝しとるから、暫く二人でがんばろ?」


「はい、ありがとうございます。僕も心強いです。」


そうしてこの日はアカネ先輩と別れた。




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