表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/120

67

「……小春は人気者なんだな。」


政宗は自分の気持ちを抑え、精一杯大人な対応をしようと感心しながら言うと、小春はえっへんと胸を張った。


「私はおにぎり屋の看板娘ですから。」


その姿はもう子供の頃の小春ではなく、立派に成人した大人な小春だった。もちろん仕草や口調など、子供の頃から変わらないものもたくさんあるが、自分の知らない小春がここにいるんだと気付かされ、少しだけ政宗は小春を遠くに感じた。それは成長という意味では喜ばしいことだが、政宗にとっては寂しく感じるものだった。


「そのお菓子の山は何?」


ショーケース越しからでも見えるごっそりと詰まれたお菓子の山が気になり、政宗は小春に尋ねる。


「ああ、これ?えへへ、常連さんたちが成人のお祝いだって、持ってきてくれたの。」


「じゃあ俺も何かプレゼントを持ってくるべきだったかな?」


「え~、いらないってば。」


小春は照れながらも遠慮して笑った。

その笑顔は屈託がなく、政宗にはとても愛しく映った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ