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直己との話をきっかけに、政宗の心には“直己と働く”という意志が芽生え初めていた。だからといってすぐに医師になるのをやめてそちらに着いていくということはしなかったが、確実に心は惹かれていた。


その後は勉強の傍ら直己と共に意見交換をしたりと、政宗の生活はなおさら忙しい日々になっていき、あっという間に年を越えた。


気付けばおにぎり屋にも顔を出す日が少なくなって、疎遠になりかけている。大人になるにつれ優也との連絡も簡素なものになり、優也は優也でおにぎり屋であくせくと働く毎日だ。


小春は調理師の免許を取るべく専門学校に通いつつ、夕方からはおにぎり屋で働くといったルーティンができあがっていた。


それぞれが夢に向かって歩き始めている、そんな転換期をむかえ、誰もが少しずつ大人になろうとしていた。


そんな中、小春は携帯電話で政宗の連絡先を開いては閉じるといったことを繰り返している。


またおにぎり屋に来てほしい。

またパンケーキを食べに行きたい。


誘いたいと思いつつも抑止力がかかる。


(政宗くんは勉強で忙しいんだから。邪魔しちゃダメ。)


そう自分を戒めて、画面を閉じるのだった。

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