表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/120

54

別にそんなの気にしないのに……と一瞬思ったが、すぐさま政宗は考えを改め反省する。政宗は気にしなくても、小春は気にするのだ。それに小春だけじゃない、世の中にはそういったことを気にする人が他にもいるのかもしれない。政宗が知らないだけなのだ。


「そうなると、美容外科とかかな。お金はかかると思うけど。」


「美容外科ねぇ。」


二人はしばらく考え込んだが、結局これといっていい案は出なかった。


「ところで政宗さぁ、小春のこと泣かせただろ?」


「…………ん?」


政宗の脳裏に、手術後見舞いに行った時に小春が泣きながら抱きついてきたことが思い浮かんだ。


「いや、あれは……。」


弁解しようにもどう言うべきか悩み、口ごもる。


「やっぱりお前か、このやろう。別に小春は政宗に泣かされたとは言ってない。」


「……このシスコンめ。」


嵌められたと分かり、政宗は悔し紛れに呟いた。


「どうせ俺はシスコンだよ。認めるよ。可愛い小春を泣かせやがって。責任取れよ。」


「責任って……。悪かったよ。別にケンカとかじゃないから。今度またケーキでも持ってくよ。」


「……この鈍感政宗。」


「……うるさいな。」


二人は冗談半分言い合いをしながら、お互いにそれぞれの思惑で小春に想いを馳せた。

どちらにとっても、小春は大切な存在に間違いはなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ