表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/120

30

「医師にならないって、じゃあ何になるんだ?普通に企業に就職するのか?」


「そうだ。俺は起業して社長になる。」


「えっ?!起業?!」


一瞬驚いた政宗だったが、自信家の直己には医師という型にはまらずに自分で道を切り開いて行く方が似合っている気がした。


「なんか、直己らしいな。」


「そうだろう?それでさ、俺はお前をスカウトしたい。」


「……は?」


「俺と一緒に会社を起こさないか?」


「……え?」


言われた意味がわからず政宗は直己を凝視した。


「まあ、とりあえず話だけでも聞けって。」


直己は自分の将来ビジョンを夢熱く政宗に語った。自分には医師は向いていないということ。何となく親と同じ道に進んできたが、それではダメだということ。大学に入ってから視野が広がり、無限の可能性を見出だしたこと。


政宗と直己は境遇が似ている。

お互いに父親が医師で、高校から私立の難関校に入学した。国立の医学部へもストレート合格し、今のところ順風満帆な人生を送っている。


だからこそ、あえて別の夢を持ち、それに情熱を注ぐことができる直己を羨ましくも思った。自分にはない何かを直己は持っている。それは夢であり情熱であり、その熱量に触れた政宗は自分を見つめ直すきっかけとなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ