表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/120

15

「政宗くんも知ってるの?」


「あっ。」


そういえば、優也には“小春には内緒”だと言われていたことを思い出し、政宗は口をつぐむ。

その黙りに、小春は呆れたため息をついた。


「さてはお兄ちゃんだな。余計なこと言って。」


「いや、ごめん、違うよ。たまたま聞いちゃっただけ。」


「ふーん、まあ、いいや。ちょっと運動できないだけだから、気にしないで。それよりこれ、忘れ物。」


小春は政宗にカードを手渡すと、それは今から行く予備校のICカードで、政宗は目を見開いて驚いた。なかなかに個人情報が詰まっている大事なICカードだ。


「うわっ、ありがとう。危なかった、予備校に入れなくなるとこだった。」


「予備校?」


「そう、来年は受験だから、塾で勉強。」


「政宗くん頭いいのにもっと勉強するの?」


「そうだね、医学部目指してるから勉強しないと。」


「いがくぶって?」


「ん?お医者さんになるために勉強してるの。」


「政宗くん、お医者さんになるの?すごい!」


ひときわ無邪気で明るい声を出す小春に、政宗は優しく笑う。そして、少しかがんで小春と同じ高さで目を合わせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ