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2階×→B2F

火属性の攻撃をしたとき、火属性と水属性のどっちの敵の方がダメージ量が少ないのか?

偶に両方のときがあるけど、魔法職好きな私には困る問題です。

 ベットから起き上がると、あれだけ重く感じていた身体も軽くなる。精神的になる全回復みたいだ。


 昨日の出来事を冷静に思い返しながら、これからの事を考える。アレと戦うのはここから抜け出すのに必須のように感じる。しかし、あれに勝てるビジョンが見えない。


 十中八九、相手は水系統の敵なのだと思う。それに対してこちらが使用するのは火魔法。この世界で属性の優劣があるのか確認が済んでいないが、不利なんだと思う。しかし水に強い魔法なんてあったか?物理攻撃が無難な気がしなくもないのだが、それはそれで接近するのが難しく、何よりジョブとステータス的に無理だ。


 ……。


 一先ず、次の階の確認をしに行こう。




 昨日と同じく駆け抜け戦法で横道に入る。横道の先には上へと続く階段があり、そこから階段を上る。もしかしたらと少し身構えたが、階段は30段弱しかなく、あのボスキャラの部屋は突き抜けらしかった。


 上がり終わると、再び一本道だった。しかしB3Fのものに比べると短い。


 その先がどうなっているのか調べようとして、何とか思いとどまる。そうだ、敵の強さを確認していない。


 さきほど上ってきた階段から10歩の所をうろうろと歩き周り、敵を待つ。


 すると、天井から3つの生物が生れ落ちた。


 そのうち2体は犬……いや、狼だろうか、そんな感じの奴だ。名前は分からない。そしてもう一体は……えーと、ゴブリンだろうか?黄緑がかった肌に白めのない空色の目をした、今の僕より一回り大きい位の禿げた二足歩行生物だ。


 「バ・ヴォム!」


 開幕、魔法を使用する。相手が生れ落ちる前から杖を構えていたこちらの方が早い。火球が相手へとぶつかる。


 しかし、一撃とはいかなかったようだ。ゴブリンは後ろへと飛ばされたが、狼2体はこちらへと向かってくる。


 「っ、ヴォム!」


 Lv2となったヴォムは頭一つ分ぐらいの大きさになっており、一体の狼に当たる。


 「ギャアンっ」


 その一撃を受けてその狼は倒れたが、もう一体との距離が無くなった。


 咄嗟に左手を前にやると、前腕に噛みつかれる。そのまま引きちぎろうとしているのか首を大きく動かして、身体が持ってい行かれそうになる。


 「~~~~~~!!ヴォムゥゥゥゥ!」


 痛みに耐えながらなんとか倒すと、既にゴブリンが目の前にまで来ていた。


 「っ!」


 ココボルトが使っていたよりも一回り大きいこん棒で殴られ、体が後ろへとのけ反る。


 更にゴブリンに横腹を殴打され、反対側へと飛ばされる。


 ま、まずい。倒さないと!


 「バ・ヴォム!」


 杖を相手に向けることもなく、そのまま範囲魔法を唱える。無作為に放たれた火球に警戒してゴブリンが動きを止めた隙に、立ち上がる。


 「ヴォム!」


 この機を逃さぬように素早く杖を向け、攻撃する。その一撃を喰らったゴブリンはそこで息絶えてくれた。


 『ゴブリン達を倒した。Exp:19 獲得』


 表示を見て、ようやく緊張を解く。


 狼に噛まれた左腕をみると、自らの地で真っ赤になっていた。


 戦闘時は無視していたが『状態:流血(小) になった』という表示があった。このまましておくのは

不味いだろう。これはおそらくHPが減っていく系のものだ。


 確認すると『HP:29/51』となっている。あれほど攻撃を喰らったが半分は言っていなかったらしい。痛みの上限が更に先にあることを暗に示しているが、今は自分が弱くなかったことに安堵した。


 駆け抜け戦法で上がったLv分の振り分けをしたら、もう少し楽になりそうだ。


 あまり考えて取り返しのつかないことになる前に帰ることにしよう。


 たぶんあのベットで寝れば元通りになるだろう。

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