蒼淵の継承者
あらすじ
普通の高校生が能力を覚醒させ業火と戦いに身を投じる。
日常多めです。 毎日投稿を頑張ります
蒼淵の継承者;プロローグ
天宮湊高校2年生、彼は自分の人生が水の流れのようだと思っている。穏やかで 退屈 けどこの現状は気に入ってる。
彼はいつもどうり幼馴染の桜庭 凛が、バイトしているカフェで時間を潰していた。
「湊、またそれを飲むの?メロンソーダばっかり」
凛はエメラルドグリーンの液体が注がれたグラスをテーブルにおき、呆れたように言った。
「いいだろ、これが好きなんだから。冷たくて最高じゃんか。」
「体に悪いわよ、いつも何杯飲んでると思っているの?」
凛はカウンターに戻り、湊はグラスに口をつけた。炭酸の刺激が喉を潤す。彼の日常は、このメロンソーダと同じくらい、甘く、冷たく、そして何の変哲もなかった。
しかし、その「何の変哲もない」日常はその日の夕暮れ、唐突に、暴力的に壊された。凛を送ってる途中、いつもなら猫が昼寝をしているような静か場所をふたりで歩いていた。
だがその瞬間、異様な熱と湿度を後ろから感じた。それが何か、確認ため振り返ると凛が知らない男二人にかこまれていた男たちは黒いスーツに身を包みその手には明らかに「普通ではない」ものが握られていた。
いや、握られていたんじゃない。男たちの手のひらからまるで意志を持ったかのように高温の蒸気が噴き出していた。アスファルトから陽炎が見える。
「天宮 湊だな?観念しろ」
一人の男が低い声で言った。
「湊は関係ない!私を狙ってるんでしょ!」
凛が割って入る。
「お前はおとりだ。本命はそこの坊主」
「ふざけるな」
湊はその瞬間走った。何も考えずに。同時に男が水の槍を出して飛ばしてきた。避ける間もなく直撃、そう思った瞬間湊の体が勝手に動いた。いや、体ではなく、「水」がうごいた。
路地の隅に放置されているバケツの水、水道管のわずかな結露、そして空気中の水あらゆる水がまるで意志をもったかのように集まり透明な壁を作った、まるで、湊を守るように。
「なっ……」
男たちが驚愕する。湊自身も信じられなかった。自分の意志で水を操った?
「こいつ、能力者か⁉」
「聞いてないぞ!」
動揺する敵を前に湊は本能的に理解したこれは自分の中に眠っていた力だと。そして、その力を使わなければ凛は助からないと。彼は集中した。そして指を敵へと向けた。
「消えろ!」
彼の意志が水の壁とつながる。水は形を変え、水の球体へと変わり、男たちへ飛翔した。
男たちは慌てて防御するが水の槍は彼らの防御を貫き直撃した。
男たちは悲鳴をあげその場の倒れた。
湊は震える足でかろうじて立っている凛を支えた。
「湊……あなた、一体……?」
凛の問いかけに、湊は答えることが出来なかった。彼の平凡な日常は、この瞬間、音を立て崩れ去り、抗うことのできない「蒼淵」へと飲み込まれていったのだ。




