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刀傷の少年  作者:
3/11

主人との対面

使用人が呼んできたご主人様というのは、およそ2分足らずでおれの元へやってきた。

男性、それも40代くらいだろうか。深い黒の瞳、そして目元にはしわが刻まれている。

疲れた顔をしている割にはとにかく筋肉があって、肩幅なんておれの2倍くらいある。

「興童。記憶を失ったそうだね。慈舞から聞いたよ」

慈舞とはあの使用人のことか。

ここで隠すこともないだろうと、ある一点を除いて真実を話した。

「はい。記憶を失ってしまい、自分がどのような立場に置かれている人間なのかもわかりません。もちろん、あなたのことも。一から教えていただけますか?」

男は微笑むと、慈舞の方を向いた。

「お前は外を見張っていなさい。私は興童と二人で話がしたいのだ」

慈舞は慌てて箒を取ると、外へ駆け出していった。

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