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第37話:水族館デートの行方

アクアワールド大洗に到着した一行は、班ごとに分かれて自由行動となった。弘彌の班には、千夏、綾乃、晶、そして意外にも新たに加わった転校生・美琴の姿があった。


「この班、すごいメンバーじゃない?」

「えぇ……波乱しかない予感がするわね」


開始早々から周囲のクラスメイトたちが距離を取り始める中、弘彌はいつものように内心で絶叫していた。


「俺、何かしたっけ!? てか、なんでよりによってこのメンツが揃うんだよ!!」


だが時間は容赦なく過ぎていく。


イルカショーでは、晶が「べ、別にイルカなんて……かわいいとか思ってないし!」と顔を真っ赤にしながらカメラを連写。


ペンギンコーナーでは、綾乃が「ほら殿下、あの子、ちょこちょこ歩いて可愛いですわね」などと言いつつ、さりげなく腕を絡ませてくる。


クラゲ展示の前では、美琴が「……あの、わたし、クラゲって少し弘彌くんに似てると思うんです」と謎の比喩を投げてくる。


「え、えぇ……? それって褒めてる? それともディスってるの?」


そして、食堂では――


「弘彌! やっぱり水族館と言えば“まぐろカツカレー”でしょ!」

と豪快にカツカレーをかき込む千夏。


それぞれがそれぞれの方法でアプローチしてくるなか、弘彌のHPはじわじわと削られていく。


そして午後――


「次は、バックヤードツアーに行きましょう!」

と提案したのは美琴だった。


その案に、他のヒロインたちは一瞬、牽制し合うような視線を飛ばし合うが、最終的に多数決で決定。


ところが。


ツアーの最中、弘彌はふと一匹の魚の説明パネルを見て、足を止める。


――そこには、相馬財閥が新たに出資していた海洋事業の名前が記されていたのだ。


「これ……ただの遠足じゃ、終わらねぇな」


ヒロインたちの恋愛バトルの裏で、再び相馬財閥の影がちらつき始めていた――。

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