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不滅の疑造

一之瀬のあとを追いかけていった佐々木。


僕はその間、一之瀬そっくりの「疑身(ぎしん)」をつくり隠蔽工作をしようと図っていた。

街灯が点滅していて自販機が1つだけ設置されている通り

「丁度、塾帰りのぼっち小学生いるじゃん!」

と言い体を奪いやすいタイミングまで尾行していった。

言い忘れていたが体を乗っ取るには()()()()()()()()()がある。

「あいつ!角を曲がったぞ!見逃さないように急ぐぞ、佐々木!」

「はい、はい。ちょっと急ぎますかー!」


やっと追いついたと思い角を曲がってみると行き止まりのはずなのに誰もいなかった。

「なんだ?どうなってんだよこれ!」

(罠にはめられた)

「逃げるぞ、佐々木!死ぬ気で走れよ!」

「急にどうしたんだよ、察でも見たような顔して!」

「それよりも厄介なやつに絡まれてる!」

「相手は不魂滅隊(アンソウルバニッシュ)だ!」

必死に走って寮まで帰ってきたら俺とそっくりの疑身(ぎしん)と敷島が待ち構えていた。

自転車並みの速度で逃げていたのだがぴったり後ろに張り付きながら追いかけてくる…

敷島の手を叩いてバトンタッチした

「あれの始末は任せてくれ」

「今回作った疑身(ぎしん)はいつものやつとは一味違う」


いつものやつは交通事故とか適当な事故に巻き込まれるようにプログラムされている、強度も人間程度の使い捨て疑身(ぎしん)だが…


「新作の疑身(ぎしん)不魂滅隊(アンソウルバニッシュ)討伐専用の戦闘型タイプ」

「お手並み拝見ということでオートモードを使ってみよう」

疑身(ぎしん)の腕が鋭い刀に変形した。

そうすると不魂滅隊(アンソウルバニッシュ)の方は警戒したのか一歩下がった。

「あの疑身(ぎしん)は見たことがない」

脳内で高速演算をしてデータベースをアクセスする不魂滅隊(アンソウルバニッシュ)

「なるほど、あの個体は未登録の改造疑身(ぎしん)ということですか…厄介ですね」

「でもあなたのたちを見逃すわけにはいかないので全力でお相手しましょう」


戦闘が始まりそうだったので敷島が結界を手慣れたように展開させる。

展開された中は裏世界になっているので現世に影響を及ぼすことはない。

どうやら疑身(ぎしん)不魂滅隊(アンソウルバニッシュ)のやつは五分五分の実力で殴り合っている。

「雷神の剣舞、轟け!雷風」

「避雷針、風圧無効化」

不魂滅隊(アンソウルバニッシュ)が放つ技を尽く消してしまう疑身(ぎしん)


「これ、互角というより不魂滅隊(アンソウルバニッシュ)の方が弄ばれてるんじゃ…?」

「実は時間稼ぎだけできればいいや…と思って防衛極振りしちゃってて自分から攻撃しないんだよね」

「じゃあ相手が倒れるまで持久戦ってこと…!?」

その後は言うまでもなく

「炎神の剣舞、轟け!天道」

「消火器」


……………………

…………


「水神の剣舞、轟け!渦潮」

「火炎放射器」

こうなった。

「防衛のオールラウンダーかな?」

と佐々木が間の抜けた顔をして言った。

「この疑身(ぎしん)不魂滅隊(アンソウルバニッシュ)の組織に知られると不利になるし倒れている人は寮のペットとして飼うか」

なんか良くわからない禍々しい液体を飲ませた。

「あっ…ぬいぐるみに変わった」



「うぅ…本当に面倒くさい相手でした」

「早く帰って組織に…ってえぇ?」

「私の体が…あられもない姿に!」

「これをやっ…

聞くまでも無く、不魂の仕業としか考えられなかった。

「報告されるとこちらも面倒くさかったのでしばらくはそのままでいてください」

組織を完全に敵に回したことは今の彼らが知る由も…

「これGPS使って位置特定されたら逆に…」

感の良い一之瀬があってほしくはない可能性を口にした。

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