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舞踏会の前にII

久々の更新です。

ただいま忙しくしており、更新ペース少しゆっくりになるかもしれません。

「そうか…」


「はい。わたくしなどが身に余る光栄ながら、誠に申し訳ございません」


直接ちゃんとレイナルドとは話をしようとファビアは重い腰をあげた。


舞踏会は1週間後に迫っている。もうこれ以上引き延ばせない。


昨日、王妃が処刑され、フロレンティーナ王女はミルアーとの国境にある山岳地帯の高い山の上にある人里離れた修道院へと送られた。

その場所はフロレンティーナ王女が幼いころよく療養に訪れていた地に近く、幼いころの思い出の地に送られたのがせめてものレイナルドの配慮だったのだろう。


ファビアは処刑現場には向かわなかった。

とてもじゃないけれど、かつてレイナルドの処刑を見届けたあの処刑場に再度足を運ぶ気にはなれなかったから。


父のジーニアはアランとともに処刑を見届けたと、アランはその日の夕食はさすがにのどが通らなかったみたいだったけれど、きちんと報告はしてくれた。


そして次の日、ファビアは王宮に先ぶれを出して、レイナルドに会いに来た。


きちんと断りを入れるために。


「ディエゴ殿下だね」


「え?どうしてそれを…」


「いや…」


レイナルドがふっと自嘲気味に笑った。


「僕がもうちょっとはやくアクションしてればよかったのかな?留学なんて切り上げて帰ってくれば…。って考えてしまうけど…そんな話じゃないよねきっと」


「殿下…。申し訳ありません。ディエゴ殿下がどうお考えであろうと…わたしの勝手な思いですが…こんな思いのままレイナルド殿下のもとへは参れません」


「正直なんだね」


「はい」


ディエゴには振られたようなものだ。

けれど、それでも気づいた自分の心の奥にあるこの想いにだけはうそをつきたくなかった。



初めての想いだから。



「殿下。わたくしを選んでいただきありがとうございます。なのにそのお気持ちにお応えできず申し訳ありません」


「うん。はっきり言ってもらえて、よかったよ。ありがとう。ファビア嬢」


最後にレイナルドはファビアの手をとり手袋の上からキスを落とした。


「キミが愛する人と幸せになる事を祈ってる」

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