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戦いのあと〜公爵邸

「ファビア様。今日もお手紙が届いておりますわ」


「そう。ありがとう」


酒場で気絶したファビアが目覚めたのは公爵邸の自室のふかふかのベッドの上で、事件の日からまる1日経過した後だった。

もちろん首には何重にも包帯が巻かれており、息苦しさを覚えるほどである。


侍女のリズの話では、ディエゴがお姫様抱っこをして真夜中に突然公爵邸に現れたのだという。


「それはもう…物語の中の王子様が眠れる美女を抱えてやってきたみたいでしたわ~」


まあ実際皇子様なのだが…


そのあと首の傷の手当てのために医師を手配するのと、腰を抜かしていて、精神的に疲れているだろうから起きるまで寝かせておくようにと指示し、また来ると言い残して去っていったのだという。


それから1カ月…。

ディエゴはまだ公爵邸には現れない。


一方で、レイナルドからの手紙は毎日のように届いているというのに…。


ファビアの腰は翌日には治っていたが、首の傷は跡が残っては大変ということで、王室から遣わされてきた王医が完全に治るまでは外出禁止だとのたもうたため、キャロライナが過保護に心配して今日まで部屋に缶詰め状態だったが、さきほどやってきた王医がやっと外出許可を出した。


さぁやっと外へ行けると思ったのだが、なかなかジーニアもキャロライナも首を縦に振らない。


娘が首を負傷して帰ってきたことが相当堪えているらしく、それに今王宮は事件の事後処理でバタバタしているし、治安もあまりよくないので、勝手に出歩くことは禁止され、半ば監禁状態で部屋からは出してもらえない状態だ。


ファビアはため息をつきながら、もうなん十通目かのレイナルドからの手紙の封を開けた。


『ファビア嬢。さきほど王医から報告を受けたよ。外出の許可を出したと言ってる。どうだろう。一度王宮に足を運んでくれないか?キミと話さないといけないことがたくさんある』


まぁ。


この手紙を読んでファビアの目が輝いたのは言うまでもない。

これで大手を振って外出できるわ。


ファビアはさっそく、キャロライナを呼んでもらい、外出の許可を得た。


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