ジーニアも憂鬱なのです。
今回短くてすみません。
ところがそれはすぐに、ジーニアに話が通ったらしくあっさりOKしてしまったらしい。
「お父様!わたくしは殿下にはふさわしくないわ!どうしてお断りしてくれなかったんですか?」
ファビアは珍しく声を荒げた。
絶対にあってはならないのに。
「わたしもそう思うがな。殿下はお前の破天荒ぶりをご存じではないからなぁ…」
ジーニアも頭を抱えている。
「殿下に嫌われるよう持っていくしかないのではないか?」
「そんな…こと!」
「殿下の前で剣士を薙ぎ倒しでもしたら良いのではないか?」
最近怪しげな剣士の元へ通っていることはジーニアも知っている。
誰の紹介なのか今調べさせているところではあるが…。
「あら。それは名案ね。そうしようかしら」
「バカもの。とにかく舞踏会は殿下にエスコートしていただくことになった。もうこれは覆らない。ドレスは新しく作りなさい」
「わかりましたわ」
絶対に関わるまいと思っていたのになぜこんなことになってしまったのか…
こんなわたしが関わったらろくなことがないというのに…
まあいい。
とにかく舞踏会でエスコートしていただくだけだもの、ただそれだけの話。
ファビアは必死で自分に言い聞かせていた。




