7.甘すぎです……
お久しぶりです!
投稿遅くなってしまい申し訳ございません(*- -)(*_ _)ペコリ
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あの茶会の日からマルティス公爵家のご子息がアンダーソン家を……いや私を、よく訪ねてくるようになった。最初は用事が無くて仕方が無く、という手段を使っていたが、さすがに何度も用事がある程、私は忙しくない。今なら勉強でも、運動でも、音楽でも、茶会でも何でもやる気が出るというのに。やりたくない時に限ってあるのだから皮肉な話だ。
勿論、アンダーソン家の中で、彼の訪問を好んでいるものは誰もいない。彼は敵陣に自らやってきているようなものなのだ。それにも関わらず、彼はいつも笑顔で嬉しそうにやってきていた。そして今日も。
「アラン様。公爵家のご長男様がこんなにも頻繁に、同い年の侯爵家令嬢の家を訪ねても大丈夫なんですか?」
私はもう来ないでほしいという意味を含めてそう言った。今までにも幾度か同じような意味の事は言ってきたが、毎回ことごとく躱されてしまうのだ。アラン様は今日も笑顔で言葉を返した。
「ユリアナ。それは、僕の体調を心配してくれているのかな? もしそうなら気にしないでいいよ。僕は君と会えることが一番の癒しなんだ。君と会える時間が減ったほうが僕の体調はどんどん悪くなっちゃうよ?」
「わ、私はそういうことを言っている訳では無くて……。公爵家長男という立場でしたら、やることも沢山あるでしょう? それに同い年の令嬢の家に頻繁に訪れているとなれば、私が婚約者であると言っているようなものですよ? 婚約者が見つからなければ困るでしょう?」
「婚約者ならここにいるんだけどなぁ。」
アラン様が手を伸ばし私の頬に触れる。恋愛経験が無い私にとっては、それだけでも顔が赤くなる。そっと私はアラン様の手を離して、アラン様を正面から見た。
「私は婚約しないと言ったでしょう?」
「それは君が僕の事を好きにならなかった時だけだ。……君は、僕が訪ねてくることが嫌かい? 僕が邪魔?」
アラン様は、泣きそうな顔でそう聞いてくる。ここで嫌だと言えるほど私は冷酷ではない。それにアラン様の身分はアンダーソン家よりも上だ。しかも、彼は長男。たかが侯爵令嬢が無礼を働いて許される相手ではない。
「嫌、ではないです。」
「……そう。」
アラン様は少し驚いて、安堵しているようだった。そして嬉しそうに笑っていた。もともと美少年なのだから、そう笑われると何というか、破壊力がすごい。思わず見惚れてしまっていた。そんな私を不審に思ったのか、アラン様は私の顔を覗き込んだ。私とアラン様の顔が近くなる。私の顔に熱が集まってくるのを感じた。顔が近すぎるんですわよ!
「あれ? もしかしてユリアナ僕の事を意識してくれている?」
アラン様はそうからかうように言った。なんだかここで認めると負けたような気になるので、否定したが、
「そっかぁ。それなら言ってよかったなぁ。もっと僕を意識して? それで僕のことしか考えられなくなればいいよ。」
アラン様は何故か肯定したと捉えたらしい。いや、私の話を聞いてくださいませんか? そう思って私は不機嫌になる。そんな私をみてアラン様は堪えきれないといったように笑い始めた。人が不機嫌になっているのに笑うとはどういうことですか!? 公爵家長男としてそれってどうなんでしょうか。まぁ私には関係ありませんが。なんて不機嫌になりつつ考えていると、侍女がやってきた。
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