2.茶会にいきます......
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今、私がいるのは公爵家の温室。見知らぬどこかのご子息と一緒に。しかもその人は私の腕を掴んで離してくれない。何故……。
話は数時間前に巻き戻る。
私は公爵家に到着したが、周りの様子がどうやらおかしいみたいだった。まぁ、マルティス公爵家の茶会にアンダーソン侯爵家の令嬢が来たらそりゃあ驚きますわね。それに私あまり社交の場に顔を出しませんし。と、私が考えていると、誰かが近づいてきた。
「おい、ユリ! ここは公爵家の茶会だぞ? その、大丈夫なのか?」
近づいてきたのは私の幼馴染のクック侯爵家子息。ライアンだった。社交の場にあまり顔を出さない私の数少ない友人ですわ。
「大丈夫です。ただ茶会を楽しむだけですから。それにライアンがいるから余計に安心できましたわ。」
と私が言うと、ライアンは顔が赤くなって俯いた。どこに照れる要素があったのかしら。謎ですわね。
ライアンが俯いている間に、なんだか遠くの方が騒がしくなって来た。少し様子を見に行こうとすると誰かに手をつかまれ、引っ張られていく。え? 何が起きているんですの?
「……そっか。お、俺がユリをずっと守るから……ってあれ? ユリ?」
そして今に至りますわ。取りあえずどちら様でしょうか? 中々いえ、かなりの美形ですが。私が怪訝な表情を浮かべて、その人をじろじろと見ていると、唐突にその人は口を開く。
「……ユリとお呼びしてもよいですか? ユリアナ嬢。」
いや、まず名乗ってくださいませんかね? 誰ですか貴方は!? 知らない人に愛称で呼ばれるなんて普通に嫌ですわ。勝手に名前で呼んでいるのもどうかと思いますが。着ているものを見るに、この人かなり身分が高いわね。身分が高くて暴君にでもなっているのかしら?
「ユリアナとお呼びください。」
やんわりと拒否すると、なんだかその人の表情が曇った。どこかイラついているような? というか早く腕を離してくれないかしら。別に拘束されてなくても逃げないんですけど。
「……あいつには呼ばせていた癖に。」
何やらぼそぼそと仰ったみたいですが、聞き取れませんでしたわ。
「……あの、貴方様のお名前は?」
私は意を決して聞いた。男の子はその質問に驚いたようで、目を見開いている。そして突然笑い始めた。え? この子もしかしてやばい子? 私が若干、いやかなり引き気味になっていると、
「ごめんごめん。僕の事を知らない人がいるなんて思わなくて。」
いや知らない人とかいるでしょう普通に。どれだけ自意識過剰なのかしら。それともそれ程に位が高いということかしらね。漸く笑いが収まってきたようで、その男の子が名を告げる。
「僕は、アラン。アラン・マルティス。この公爵家の長男だね。」
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