10話.感恩少女は、二度闇を見る。
――このままでは、本当に死ぬ。
そう思った瞬間、僅かだが真宮麗奈の手が緩まった。
「く、苦しい?」
「あっ、ああ。だから早く離してくれ――」
またも首が強く締まる。
思わず漏らした嗚咽に一瞬真宮の手が緩まるが、再び力が込められる。
それからも真宮の手は何度も躊躇と決意を繰り返し、マッサージでもするみたいに何度も首を締め上げてくる。
再度力が抜けた瞬間、俺は勢い良くその手を引き剥がし河原の草原を回転、真宮からすばやく距離を取る。
「ハァッ、ハァッ、ゲホ……真宮さん、もしかして俺のことをからかっているのか?」
こいつは本当は反省なんかしておらず、本当は俺をイジメたいから演技をしているというのか?
こうやって反省している素振りを見せれば俺は躊躇してしまう、現にしてしまっている。だからそんな人間の良心をあえて利用して、自分のイジメやすい環境を作ろうとしている卑劣な人間だとでもいうのか?
流石にそんな事はない、考えすぎなはずだ。
「ち、違うの! 本当に、違くって」
手を俺に伸ばしかけつつ、じわりとにじり寄ってくる真宮。
俺の足は自然と距離を置いていた。近寄らせすぎてはまずい、そう本能が発している。
「あ。ごめん、なさい」
真宮は俺に背中を見せ、ふらふらと離れていく。
構えを解いた俺は、呆然とその背中を見送る事しかできなかった。
俺には分からなくなってしまった。お前は俺に感謝をしたいのか、それとも俺をイジメたいのか。
結局俺はランニングを中止して家に帰った。あれ以上走る気分にはなれなかった。
この休日をどう費やそう、そんな事を無理に考えてもすぐに真宮の辛そうな顔が浮かんでしまう。
俺は信じることにする、真宮に掛けられた言葉を。今はそう決めることしかできない。
――そう言えば、プロレマ部って休日に部活はあるのかな。
来てしまった、制服に着替えてまでして。見つからない事を祈り、校舎に足を踏み入れる。
長い廊下を抜けた先。時の止まった別棟奥、その扉を開く。
中には皆がいた、明治さんを除いて。
こちらに気付いたスーパーノヴァ先輩がビクリと目を丸くさせている。
「い、伊勢崎くん! どうしたの、何か用事?」
「いえ、プロレマ部って休日にも部活があるのかなって……ある、みたいなんですかね」
「やややや、私達は自由に集まってるだけ! 部活自体はそれはもう、平日だって来ても来なくても、フリーだよ!」
「そうだったんですか」
どこまでも適当な部活だ。しかしだからこそ、この縛られない環境は安心する。
ここに足を運んだのは、もしかしたら一人でいるのが心細かったからなのかもしれない。
「……天馬先輩」
「んっ、俺? どうしたの伊勢崎くん」
副部長は快く応えてくれる。
志島の件もあってか、俺は副部長がとても頼りに見える。
「ある人が、俺をイジメてくるんです」
副部長は黙って俺の話を聞いてくれる。
「その人は俺に感謝をしているって、そう言っているんです。でも何故だか分からないけれど、俺をイジメたくなるらしいんです」
「――面白い話だね」
副部長の顔つきが神妙なものに変わった。
「俺、どうすればいいか分からなくって……」
「俺が行こう」
どこからか声がした。その声は、おそらく紗濤先輩のものだ。
「伊勢崎くん、紗濤と一緒にその人と会ってくれないかな」
「え、一緒に来てくれるんですか?」
隅っこの影が音もなく俺に近付いてくる。
「ああ、少なからず力にはなれるはずだ」
「……分かりました」
俺はその影のように真っ暗で、姿が見えない先輩と一緒に学校を出た。
会話は一切ない、それに何も見えないから一緒に歩いているという感覚も薄れてくる。
それでもそこには確かに人がいる、なんとも奇妙な感覚だ。
空気に耐えきれず、つい口を開いてしまった。
「その、紗濤先輩はどうして姿が見えないんですか?」
「気になるのか」
「はい、とても」
こちらを向いているのかすら全く分からない。足音すら響かない、衣擦れすら聞こえてこない。
どこか闇の向こうから、声だけが響いてきているような状態だ。
「俺の姿は見えない方が好ましい」
「え?」
「なに、詮索する程の価値もないということだ。お前の常識を書き換えておけ、『俺の姿は見えなくて当然』とでも言った風にな」
「その……分かりました」
本心としてはとても気になるけれど、先輩がそう言うなら仕方がない。
大人しく俺の常識の方を改めるとしよう。
俺の家を通り過ぎ、河原へと足を運ぶ。先程俺が真宮に首を締められた場所だ。
――瞬間、紗濤先輩が低く唸り出す。
「これは……」
闇の中から声が一緒に響いてくる。
低い唸りは、何か風のような流れなのかもしれない。
「伊勢崎」
「はい!」
「俺についてこい」
闇――紗濤先輩は超高速で音もなく河原の道を突き進んでいく。
「まっ、待ってください!」
中々の速さに焦り、全速力でダッシュする。
こんな事になるなら着替えなければ良かった。
何とか紗濤先輩に追いついた、古い一軒家の前で止まっている。こういうのを、バラックというのだろうか。
ボロボロな木の表札には墨で『真宮』の表記が、まさか……
「どうしてここに」
「お前をイジメた奴はここにいるはずだ、連れ出してこい」
「え、えーと」
命令されるがままにドアを叩く。
するとしゃがれた女性の声が向こうから聞こえてきた。
「どなた?」
「真宮麗奈さんの友人で」
そう言うと、すぐさまドアが開く。
チリチリパーマの禿げかかったおばさんが、ニタニタしながらヘコヘコと礼をして、俺を迎えてくれる。
「ああ、麗奈ちゃんのお友達さん。まーかっこいいねぇ、いいお友達を持ったもんだねぇ」
どこかその丁寧さも笑顔も嘘くさいところがある、無理をしているような違和感だ。
「ささ、麗奈ちゃんいますからお入りなさい。私はその、出掛けてきますから」
オホホと笑いながら手を小さく振って、本当に家を出ていってしまう。
対応に手慣れている、そんな印象だ。どこか奇妙で胡散臭い。
「……本当に入っていいのかな」
「家主の許可だ、入るぞ」
「えっ、ちょっと!」
本当に躊躇いもなく入っていく紗濤先輩。
中は非常に薄暗かった。リビングに豆電球が吊り下げられているだけで、それ以外の光源がない。これを消したら真っ暗になりそうだ。
机の上には食器だかが散らかっていて、台所は陶器で溢れている。中には割れているものもいくつかある。
なぜだか床が異様に湿っていて、鼻につくカビのようなにおいで思わずむせてしまう。
「誰?」
向こうから声がした。扉のない部屋仕切りが二つ、聞こえてきたのは左側からだ。
恐らくは真宮の声。若干気が引けるが、勇気を出して足を踏み入れる。
「俺だよ、伊勢崎」
真宮がボロボロのゴザの上で座っていた、黒ずんだ薄い布団を抱えながら。
「伊勢崎くん、何で来たの――」
真宮の顔が怯えるように歪み、歯が震えだす。
「え、なに、それ……」
虚空を指差す真宮、恐らくそこにいるのは紗濤先輩だ。
「ハハァ、お前俺が見えるのか。通りで漂ってくるわけだ」
真宮は一瞬にして大きな黒い闇に取り込まれる。
「紗濤先輩、何してるんですか!?」
「いやぁっ! 伊勢崎くん助けてぇ! 助けてぇー!!」
真宮の金切り声が闇の内から響き渡る。
俺はその闇の中に足を踏み入れる勇気が無かった。
一瞬後、闇は瞬く間に縮小していき、再度広がると真宮が元の体勢でそこにいた。
闇――紗濤先輩が、真宮から離れる。
「これでもうこいつは二度と悪さできないだろうな」
そう言った紗濤先輩は、一人で扉を開け、出ていってしまった。
小さなバラックの中に、俺と真宮だけが取り残される。
「あれ……私、イジメたくなくなってる」
真宮が俺の方を向いて、安堵したように笑みを浮かべる。
「私、素直に感謝を伝えられる……!」
態度の一変ぷりに困惑してしまう。真宮は俺の手を両手で握り、何度も振る。
「今朝はごめんなさい、本当はあんな事したくなかったのに身体が勝手に動いちゃったの!! まるで、私が私じゃないみたいに!!」
真宮の歓喜が手を伝ってやってくる。手が痛くなる程の握手は、真宮が本当に俺の事を傷つけたくなかったという事をはっきりと表してくれている。
紗濤先輩が真宮に何をしたのかは分からない、けれど確かに事態は快方に向かった、俺はその事実に感謝する。
「わかってるよ。ありがとう、真宮さん。イジメをやめて欲しい、と言いたい所だけど難しいよね」
「……ごめんね、もし逆らったら私が何されるかも分からないから。その、できる限りは手加減するから!」
「心遣いだけでも嬉しいよ」
真宮さんが俺に見せてくれた笑顔は、とても温かかった。
これで一件落着だ、きっと真宮さんはこれからも狐鶴綺に指示されて嫌々ながらもイジメをしてしまうかもしれない。
しかしそこには信頼がある、絆を信じてイジメてくれるのであれば俺はそれを快く受け入れる事ができる。
……それにしても、言っちゃ何だが酷い家だ。こんなにボロボロで、何なら今にも崩れてしまうんじゃないかと心配になってくる。
家庭の問題だろうし、俺が口を挟むべきではないけれども。
玄関の扉を開ける――そこには、信じられない光景が広がっていた。
先程家を出た、真宮の母であろうおばさんが黒い服の男を何人も引き連れてこちらに向かってきている。
異次元のような現実に思わず絶句する。
黒服の男はいかつい顔だったりスキンヘッドだったりと、明らかにあっちの世界の人間達に見える。
「ちょ、ちょっと! 誰ですかこの人達!?」
思わず聞いてしまった。何が起こるか分からず、不安になって咄嗟に口から出てしまった。
「ああ、麗奈ちゃんのお友達さん。いやぁね、ちょっとお出掛けしようと思って。皆で、アハハ」
お出掛け……黒服達を連れて、真宮麗奈が一緒に? 嫌な予感しかしなかった。
「まさか、自分の子供を売る気ですか!?」
疑念をそのまま率直に口に出してしまう。
これが間違いであれば無礼極まりない発言だが、おばさんは俺の言葉を受け黙りこくる。
そしてやがて、口を開いた。
「私がどれだけあの子に手を焼かされてきたか……あなたに分かる?」
「それが、子供を売る理由になるんですか!?」
「私はもうあの子を育てるのに疲れたの! うんざりなのよ!! あんな子、産まなければよかったのよ!!」
俺は何も言い返す事ができなかった。
言い返した所で、それが結局相手を逆上させる理由になってしまう気がしたから。
生活は確かに苦しそうだった、小さな家で、恐らくは女手一つで。
しかしそれでも――
「真宮さんを売るだなんて事は、俺がさせない!」
「麗奈ちゃんのお友達だって言うから入れてあげたのに、面倒くさい奴だねぇ……」
おばさんの態度が一変し、俺を睨みつけながら静かに解き放つ。
「お前達、やっちまいな」
黒服の男達が俺に襲いかかる。中にはその手にドスを握り込む者さえもいる。
やばい事に首を突っ込んでしまった――しかし、真宮さんは俺を信じて微笑んでくれた。あの温かい笑顔の前で、引くことはできない!
「真宮さんには指一本足りとも触れさせない!!」
向かってくる男は五人、一人はドス持ち。隠し持っている奴もいるかもしれない。
――足を引っ掛け一人を転ばす。俺に掴みかかろうとしてきた一人を、もう一人に向かって投げ飛ばす。
これで三人をとりあえずは崩した。ドス持ちはこの時戸惑う、仲間を刺しかねないから。
殴りかかるもう一人の拳をかわし、その身体をタックルで押し込む。そのままドス持ちに突っ込む。
ドス持ちの男は狼狽えて何もすることができない。押し込んだ身体を突き飛ばし、二人を同時に無力化。
なんと、同時に五人の男の体勢を崩す事に完了した、おばさんは何もできずに突っ立っている。
「な、何やってるんだいあんた達! こんなガキ一人に!」
転んだドス持ちからドスを奪い取る。
男達はそれに怯み、これ以上は何もすることができなかった。
――しかし、倒れていた一人が俺に向かって拳銃を突きつけてきた。
「ドスを捨てて、手を挙げな」
おばさんの冷静な指示。俺は素直にそれに従う、そうするしかなかった。
俺は立ち上がってきた男の一人に顔を殴られ、顔を地面の小石にグリグリと押し付けられ、また顔を殴られ、背中から羽交い締めにされ、拘束される。
「フン、そこで大人しく見ている事だね」
おばさんが男四人とともに家の中に入る。
程なくして、おばさんと男達が真宮さんを連れて出てくる。
真宮さんは特に抵抗もせず、ただ黙って顔を伏せ、男達に連れて行かれる。
俺の方を向いた真宮さん、口元が微かだが動く。
助けて、確かにそう動いたように見えた。
しかし、俺がいくら拘束を解こうと試みても簡単にねじ伏せられてしまう。
このまま、ただ黙ってみる事しかできないのか……?
――刹那、俺を拘束する腕が解け、黒服の男が崩れた。
超速で飛んでいく松葉杖が男の一人、その頭に直撃する。
包帯の女が飛び蹴りと共に現れ、もう一人の男を崩した。さらなる蹴撃、追撃が男達を一瞬にして地に斃していく。
全ての男が即座に崩れ落ちる。よろける女は体勢を直すと同時に唾棄し、口元を拭った。
「ふぅー、やっぱり休んでる隙なんてなかったみたいだな」
「千刃っ!!」
「だから俺は千刃じゃ――」
包帯まみれの身体、青い病衣、松葉杖、まとめていない長髪、それに頬の傷痕――全てが千刃の特徴・現状と一致している。
変装する余裕が無かったのだろう。
千刃は微かに顔を赤らめる。
「ったく、バレちまったら仕方ねぇな」
「大丈夫、バレバレだったから」
このタイミングでの助太刀、流石伊賀千刃だ。
真宮さんもその業に見惚れていたようだが、ハッとすると同時に小さなお礼をした。
「……ありがとう」
「ん? あー、ところでどういう状況だったんだ?」
千刃は頭をかきながら俺に問う。
「まったく、仕方ないな」
事情を千刃に説明すると、千刃の顔が青ざめる。
「えっ、という事はそっち系の仕事の奴らだろ!? やべーよ、報復とかされたらシャレになんねーだろ!」
「まあ、何とかなるだろ。そう心配するなよ」
おばさんは流星の如く現れた千刃を見たまま呆然としている。
「おばさん、申し訳ないけれどこればっかりは俺には裁けないな」
「そ、そんな……あんた達いったい……」
おばさんは失意の淵に沈みきっている御様子だった。
「――とはいえ、一応復讐はさせてもらうぜ」
真宮麗奈と俺達との間に生まれた小さな絆、おばさんはそいつを摘もうとしてきたんだ。
それも人身売買という苦渋の決断で。おばさんにとってはこれしか道が無かったのかもしれない、唯一自分が報われる道だったのかもしれない。
しかし俺はそれを許さない、許せるはずがない、真宮麗奈は俺の大切な仲間なのだから。
仲間を奪われかけたんだ、きっちり復讐はしておかないと。
スマホを取り出し、電話をかける。
当然番号は110だ。
「やっ、やめて! それだけは!」
おばさんは焦って俺を止めにくる。千刃は静かにそれを止める。
「檻の中で、真宮麗奈に詫びるんだな」
サイレンを鳴らしながらすっ飛んでくるパトカー。
行き過ぎたアクセルがブレーキを許さず、全速力でおばさんへと突っ込んでしまう。
衝撃に遠くまで吹っ飛ぶおばさん、意識を失ってしまったようだ。
おばさん、あんたの罪がパトカーのアクセルを重くしてしまったんだよ。
吹っ飛んだ距離・15メートル……それがあんたの罪の報い、その記録だ。
その後おばさんは入院措置、黒服の男達はパトカーに連行されてどこかに行ってしまった。
千刃は病院に戻ると言って、松葉杖を回収し行ってしまう。
「真宮さんは、これからどうするの?」
「……気持ちに整理がつくまで、お友達のところに泊めてもらおうかなって思う」
母親が突然自分の事を売ろうとしたんだ、反応こそ表に出さないものの、心理的なダメージはとても強い事だろう。
一人でこのバラックに居続けるというのは、とても心細い事だろう。
「どこか、アテがあるの?」
「うん、神倉さん」
「神倉……」
恐らく、23番神倉樹林の事だろう。狐鶴綺の下っ端。真宮さんが狐鶴綺の下っ端2号なら、神倉は下っ端1号だ。
不審者に襲われないように、できるだけ真宮さんについていってあげる。
――既に日は暮れきっている。ポーチライトと街灯が夜を橙色に照らし上げている。
一軒、シックモダンな家の前で真宮さんが止まった。
黒いタイルの門塀、大理石の表札には『神倉』と白く掘られている。
「ありがとう、こんな私を送ってくれて」
真宮さんは後ろめたさがあるらしい。仕方なくではあるが俺をイジメているんだ、仕方ないだろう。
「ううん、気にしないで。それじゃあ月曜にね」
「うん、本当にありがとう」
互いに手を振り別れの挨拶を終える。
……ちょっと心配だから、物陰で見守っておこう。神倉樹林、あいつはあいつで根っからのクズなイジメっ子だからな。ギャル気取りのイジメっ子野郎は、もしかしたら真宮を突き返すかもしれない。
真宮さんがインターホンを押すと、すぐに神倉樹林本人が出てきた。
「どったの真宮、こんな遅くに」
友好的ではあるのだろうか。表情からしても特に友達が来て嬉しいとか、こんな夜遅くに迷惑だーとか、そんな感じは……うーん、微妙なところだな。無表情だし。
「実はちょっと、寝る所に困ってて」
「なに、家で寝てればいいじゃん」
大分辛辣な事を素っ気なく吐き捨てる事ができる辺り、仲は悪いらしいな。
「家は、怖くて」
「……ふーん。じゃあとりあえず中入る? 寒いっしょ、ほら入って入って」
あれ、どっちだこれ。
門扉を開けると神倉は途端に優しい笑顔を見せた、真宮は無言で一礼しながら門の内側へ。
うーん、フランクな物言いができるほど仲睦まじいという可能性もあるよなぁ……
まぁ、そこは俺の知る所ではないか。ちょっと遅くなっちゃったし、早く帰んないと。
「拓也、どこ行ってたの!?」
「女友達が夜遅くまで一人ってのも危なかったから、付き添いで」
「あら、もしかして彼女?」
「そんなんじゃないよ」
彼女か、俺にもそんな青春は訪れるんだろうか。
こんなイジメられ盛りの俺にそんな人生の華が訪れるとしたら、それはもはや奇跡というやつだろう。
『明治さんからメッセージが届きました』
何だろう、これまたいきなり。
「明日一緒に遊園地行かない?」
…………。
~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!?????????




