表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/19

お稽古します。

今日は土曜日。幼稚園が終わるとおばあちゃんが待っていて、ご飯を食べたら一緒にお稽古に行きます。習っているのは日本舞踊です。

お稽古はようちゃんと同じく週に2回あって、平日はママがパート先(実家)から幼稚園に迎えに来てくれて直行。土曜日はママがお仕事からまだ帰って無いので、幼稚園バスでおうちに帰ってからおばあちゃんと一緒に行きます。


「おばあちゃ~ん、今日は何をたべるの?」

「そうだね~先週は冷たいおそばでしょ、今日は逆に、あつ~いお好み焼きなんてどう?」

「いいね~!」

私と祖母は趣味趣向や好き嫌いが似ているため、会話を聞いているとお友だちみたいだねとお稽古場のおばさま達によく言われる。おばあちゃんとは超なかよしです。幼稚園では時代劇やお相撲の話しても、みんなキョトンとするしね…。ようちゃんはお相撲の時間は夜ごはん前の読書(絵本)の時間と決めているらしい。すっごいエキサイティングなのに!時代劇の勧善懲悪もたまらんです。


「こんにちは~!」

和風の玄関扉を開け、上がりかまちで靴を脱ぎ、木でできた大きな下駄箱へ靴をしまう。おばあちゃんの草履も忘れず入れます。

「のんちゃん、ありがとう。」

「うん!」

その言葉のためにやりました!


「せんせいこんにちは~」

お稽古場は神聖な習練場です。入室する前には一礼してからが礼儀です。

遅めのお昼を終えた先生とおばさま方が隣の待合スペースで食後のお茶をしていました。私達も合流してまずは緑茶を一杯…。


---1時間後、食後の一杯がおやつの一杯に変わりつつあります。おばさま方のお話はあっちこっちへ飛びながら尽きる事がありません。うん、いつもどおりです。その間に名取の資格を持つお弟子さんが私に夏のゆかたを着つけてくれます。もう通って一年経つので着つけてもらうのもお手のもの。たびだって自分ではけます!今度帯のちょうちょう結びも教えてもらう予定です。

「せんせい、お着替えおわりました~」

先生から入門時にいただいたお扇子を帯に差してもらってお稽古準備OK!

「はいはい、じゃあ午後のお稽古をはじめましょうね」

先生はおっとりと笑い、私のお稽古中の曲を準備するよう指示を出す。

そうです。私のこの合図で午後のお稽古が始まるのです。

最初の頃は自分の順番を待てずにこっくりこっくりと舟を漕ぎ、しまいには座布団へ沈没→お稽古せずに帰宅コースが続きましたが、お弟子さんが気をきかせて食後の一杯の後に着つけをし、会話のタイミングをはかり午後1番目のお稽古というVIP待遇にして頂きました!ありがとうございます!

ちなみに今から私のさらう曲は童謡「うさぎ、うさぎ」に合わせての目と首と型の稽古と、「ひらいた、ひらいた」で日舞の基本姿勢と扇子の開き方の稽古か歩き方の基本所作です。つまり初歩中の初歩です。これが完ぺきじゃないと次へ進めません。


一人お稽古場の中央へ正座し、お扇子を手前に置いて一度背筋を正してから両手をついて一礼。

「おねがいします!」

お稽古開始です。








あれ?お稽古できなかった…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ