姉帰宅。
連続更新です。
「ただいま~」
カラカラと玄関の開く音と共に姉の声が大きく響く。
「今日ねおっきなひまわり描いたよ~あと傘!」
リビングまで待てずに今日のやった事報告がはじまる。正しい幼稚園児の姿だ。
姉は幼稚園の後そのまま週2日幼稚園の地下にある油絵教室に通っている。絵の上手な祖父からの遺伝か県の展覧会へ問題なく先生から推薦されるレベルである。妬ましい。ちなみに自分は園内のお絵かき会で花丸をもらうレベルである。普通なら鼻高々だが姉がこれなので、素直に喜べない。
「夏だからひまわりはわかるけどなんで傘?」
迎えに出た母からの質問に
「わかんない!」
元気に返す姉。基本野生児なので特にこだわりなく描いてきたらしい。
ちなみにこの絵はその後全国の品評会で文部大臣賞を獲得する。「園児がここまで花弁の質感と傘の質感の違いが描けるとは!」との評。どうやらあるがままを描いたらそうなったらしい。今のわたしがひまわりを描くと花は黄色一色、真ん中の種が碁盤の目になります。うん。
「今日もいっぱい描いてきたのね。楽しかった?」
「すっごいたのしかった~」
ご機嫌である。よし、すかさずお使い助っ人要請だ。
「ようちゃん、ようちゃんさっきママからようちゃんのお誕生会のお菓子たのまれたの。おやつたべたらいっしょに行こう?」
「 ! すきなのかっていいの~?」
「ようちゃんの誕生日だからね。のんちゃんがお財布もってるからおててつないで二人でいってきてね。」
「やった~」
小躍りである。もちろん重い荷物があることは伝えません。
書くのってたのしいですね。