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魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした  作者: 茜カナコ


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22.休日2

「さてと。そろそろ一度休憩にするよ。メルヴィン、いっしょにお茶にしない?」

「え? いいんですか?」

 僕がビルに確認すると、ビルは笑顔で頷いた。

「うん。お菓子もあるし、ティータイムにしよう」

 ビルは使っていた道具を片付けると、食堂に移動した。


「デニスはいないみたいだね。じゃあ、お茶は二人分で良いかな」

 ビルは水を入れたやかんをかまどに置き、火をつけてから、焼き菓子をお皿に並べてくれた。僕はマグカップを二つ戸棚から出し、ビルさんの脇に置いた。

「ビルさん、後は僕がやります」

 ビルは笑顔で首を振る。

「このくらいやらせてよ。僕、お茶を入れるの上手いんだよ。メルヴィンは座ってて」

 僕はビルに促されるまま席に着いた。


「はい」

 ビルが僕の分のお茶と焼き菓子を机の上に並べてくれた。

「ありがとうございます」

「どういたしまして。メルヴィン、工房には慣れた? 困ってることは無い?」

 ビルはそう言いながら自分の分のお茶と焼き菓子を僕の向かいに置き、椅子に腰かけた。僕はビルに言った。

「ここでの生活にも、すこしずつ慣れてきました。困ってることは特にありません。……あ」

「何?」

 ビルが首をかしげる。

僕はビルに尋ねた。

「手紙って、どこで出せるんですか?」

「手紙? 文房具屋さんの斜め向かいが郵便局だからそこで出せるよ?」

「郵便局?」

 僕が首をかしげると、ビルは目を丸くした。


「メルヴィンは郵便局に行ったことがないの?」

「自分で手紙を出したことがないので」

 ビルは少し考えてから、僕に言った。

「それなら、僕が連れて行ってあげるよ。お茶を飲んだら、一緒に郵便局に行こう」

 僕にとっては嬉しい申し出だけれど、ビルはなぜこんなに優しいのだろう。不思議に思って僕はビルに聞いた。

「ビルさんは、なんでそんなに親切にしてくれるんですか?」

「……人には親切にしなさいって、母さんが言ってたからね」


 ビルは少し寂しそうな表情で微笑んだ。


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