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ナンバルゲニア・シャムラードの日常 80

 突然詰め所の扉が開く。


「あ!3キロ走……準備ですね」 


 出てきたのは誠。そう言うとそのまま自分の席まで駆け寄りそのまま端末を終了する。


「誠ちゃん」 


「はい?」 


 シャムの言葉にしばらく停止する誠の顔。シャムはそれとなく要を見る。それでも何も分からないのか不思議そうにシャムを見つめてくる誠。


「誠ちゃん。カウラは?」 


「カウラさん?」 


 これまた良く分からないと言う顔の誠。要はシャムの言葉を聞いていないようで手元の冊子を覗き込んでいる。


「だから!」 


「シャム!うるせー!」 


 大声になっていたシャムをランが怒鳴りつける。なんだか良く分からないと言う表情のまま誠は部屋を出て行くランに続いて行った。


「西園寺さんはご存知ですか?」 


 アンが要に声をかけた。シャムは要は誠のことが好きで同じく誠が気になるカウラを目の敵にしていると思っていた。だがアンの無謀とも言える声掛けに要はめんどくさそうに顔を上げて首をひねっている。


「なんでアタシが知ってなきゃならねえんだ?アタシはアイツの保護者か?」 


「でも……神前先輩は……」 


「ああ、アイツはシミュレーションの結果の修正をしてたんだ。それとカウラは今は隊長室」 


 そう言うと要はゆっくりと立ち上がる。要の反応をじっと観察していたロナルドはじめ第四小隊の面々はそれを確認するとそそくさと立ち上がりそのまま部屋を出て行った。


「隊長室?また要ちゃんが何かしたから怒られてるの?」 


「だからなんでアタシとアイツをくっつけて考えるんだよ。あれだ……お姉さんの抜けた後のことでいろいろとな……まあちっこい姐御はもう案を出してるらしいからその説明だろ」 


 そう言うとそのままランの部隊長席の隣の出口へと進んでいく要。


「いい加減着替えねえとちっこいのが怒るぞ」 


 要に指摘されてまたランの怒りを買うと思ったシャムとアンはそのまま小走りに部屋を飛び出していった。



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