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ナンバルゲニア・シャムラードの日常 28

「むが!」 


 吉田の言葉が朝の冷たい晴れた空に響く。シャムはいつものことなので動じることも無く生協の袋から天丼を取り出した。


「グレゴリウス!遊んでないで食べるよ」 


 シャムの言葉にグレゴリウスはうれしそうにシャムが手にしている天丼に顔を伸ばした。そのおかげでなんとか下敷きになっていた吉田が這い出てきた。


「シャム!」 


「ご飯中!静かにして!」 


「静かにとか言える状況か?これが」 


 吉田は仕方なく勤務服についた土や埃をはたく。


「俊平!こっちは食べてるんだよ。はたくならほかでやってよ」 


「言いたいことはそれだけか?」 


 苦々しげにシャムを見つめる吉田。そんな彼等に近づくものがあった。


「おい!いい加減に遊ぶのやめろよ」 


 それは小さな少女だった。シャムの髪よりも少しだけ長い黒のミディアムヘアーで中佐の勤務服を着ているところからシャムにもその少女が何者かわかった。


「ランちゃん。ちょっと待っててね。朝ごはんを済ませるから」 


「あのなーシャム。朝ごはんはいつもどおり下宿で食ってきたんだろ?何回食えば気が済むんだよ」 


 少女とは思えない鋭い眼光がシャムを射抜く。そしてどうしてもその目が苦手なシャムは一気に天丼をのどに掻きこんでいた。


「のどに詰まらせるなよ」 


 吉田はそれだけ言うと二人の上官である実働部隊隊長であり保安隊副長と第一アサルト・モジュール小隊の隊長も兼務している歴戦の猛者、クバルカ・ランに頭を下げて正面玄関への道を歩き始めた。


「もう少し……もう少し待って」 


 そう言うとシャムは最後に残っていた沢庵を齧り始める。


「まあいーけどな。今日はアタシ等は外野だから」 


「へ?アタシは外野の守備は苦手だよ」 


「野球の話じゃねーよ!」 


 さすがに頓珍漢なシャムの言葉にランは思わず怒鳴りつけていた。




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