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ナンバルゲニア・シャムラードの日常 22

「気になるんでしょ?」 


「何が?」 


 アイシャのにやけた顔にしばらく真顔だった要の顔が赤く染まる。


「あれ?要はどうしたの?」 


「うるせえ!アタシは先行ってるからな!」 


 そう言うと要はシャム達を置いて止めてあったバイクにまたがる。そして後部座席に置いてあったヘルメットをアイシャに投げつけた。


「何するのよ!」 


 アイシャの言葉は要には届かない。ガソリンエンジンの音を立てながら要のバイクはそのまま車道に出て視界から消えた。


「アイシャ……帰りは大丈夫?要はああなったら就業時間も一人で帰っちゃうよ」 


「ああ、大丈夫。カウラはどうせ乗馬クラブが終わったらこっちに来るだろうし……誠ちゃんも午後には検査が終わってこっちに来るらしいから」 


「ふーん」 


 シャムはそう言うと隣のグレゴリウスに目をやった。先ほどから事務員がシャムの隣でおとなしく座っているグレゴリウスの姿を写真にとっているのが見えた。


「人気ね、グリン君は」 


「グリンはあれは映画の名前でしょ?これはグレゴリウス」 


「めんどくさいじゃない。グリンでいいわよね!」 


「わう」 


 アイシャの言葉に返事をするグレゴリウス。その様子にギャラリーは感嘆の声を上げる。


「じゃあ……アイシャ、おやつを買ってくるからしばらくグレゴリウスを見ててね」 


「ええ……まあいいわよ」 


 簡単に五メートルはあろうかという巨大な熊を任されてしばらく放心するアイシャ。それを無視してシャムはそのまま生協の入り口に向かっていった。



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