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マシュマロが好き  作者: 鵲三笠
第三部

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~外伝9~ マシュマロ彼女が美人になった

とある日の夕方。優の家で穂乃花は、いつも通り優に抱きしめられていた。


「穂乃花……好きぃ……」

「ねぇ……お腹触らないでよ……恥ずかしい……」

「ここが一番魅力的なのに……」

「……」


穂乃花は優の手を払う。


「穂乃花?」

「うち……ダイエットする!」

「えぇ⁉それは困るよ!」

「じゃあ何?うちが瘦せたらうちのこと嫌いになるの?」

「そうじゃないけど……一番魅力的なところがなくなるじゃん……」

「うちは恥ずかしいの!」


穂乃花は決心すると、立ち上がる。


「走って帰る。じゃあね」

「お、おい!ちょっと!」


優の静止を聞かずに、穂乃花は出て行ってしまった。



それから穂乃花はダイエットを始めた。

ラジオ体操をしたり……腹筋運動をしたり……ランニングしたり……

そうした努力を重ねて数ヶ月が経った……


「おいおい……誰だあの子は?」

「めっちゃ美人じゃん……」

「彼氏いたりするのかな?」


校内で噂になっている美少女が教室に入る。


「おはよう」

「おはよう!……って誰?」

「もう~うちのこと忘れたの?ちーちゃん」

「もしかして……穂乃花ちゃん⁉」

「ピンポン!」


穂乃花は正解アピールをする。


「別人だ……」

「そんなに変わったかな?」

「変わったよ!」


クラスメイトの男子たちが穂乃花をチラチラ見ながら話す。


「雪宮、綺麗になったな」

「瘦せたらあんなに可愛いんだ」

「山城と付き合ってなかったらなぁ~」


穂乃花が男子たちをチラッと見ると、男子たちはビクッと反応する。


(見てることばれたか?)


穂乃花が男子たちに微笑んだ瞬間、男子たちがドキッとする。


(山城が羨ましい~!)



放課後。ホームルームが終わり、優が教室を出ると穂乃花が立っていた。


「優。一緒に帰ろう?」

「おう」


帰ろうとすると、旭が穂乃花を見て驚く。


「穂乃花ちゃんめっちゃ美人になってるじゃん!」

「そうかな?」


穂乃花が照れくさそうにする。


「穂乃花ちゃんみたいな美人な彼女がいて幸せだな!」

「そう……だな……」

「あれ?どうした?」

「何でもない……」


優は落ち込んだ顔でそう言った。


「じゃあ帰ろう!旭君またね!」

「おう!」


旭が二人を見送る。


「優のやつ、悲しそうだったけど大丈夫かな?」


優の家に着くと、いつも通り部屋で会話する。


「優どうしたの?そんなにうちが瘦せたの嫌だった?」

「……別に嫌じゃないよ。瘦せても穂乃花のことが好きな気持ちは変わらない」

「ならどうして……」

「穂乃花が瘦せて美人になったせいで後輩から告白されるようになったじゃん……」

「でもちゃんと断ってるよ?うちは優が大好きだし」

「そうだけど……」


穂乃花は優をじっと見つめる。


「ごめんね……見てて嫌だったよね?」

「うん。凄く嫌」


優は穂乃花が告白されたところを思い出す。


(俺よりカッコイイ奴に告白されても断ってくれるのかな?)


でも……承諾されてしまったら……


「……」

「優?なんで泣いてるの?」


無意識に優は涙を流していた。


「穂乃花……俺はやっぱり……」



―――「優!起きて!」

「えっ?」


優が起き上がる。


「なんで泣いてるの?怖い夢でも見た?」

「あれ……太ってる……」

「ちょっと!女の子に向かってそんなこと言わないで!これから瘦せるんだから!」


優は穂乃花が怒るのを無視して、抱きついた。


「優⁉」

「嫌だ!やっぱり瘦せないで!今の穂乃花が世界一可愛いから!」

「泣きながら何言ってるの⁉」


優は穂乃花を抱きしめながら涙を流す。


「俺……穂乃花が瘦せて美人になって……大勢の人に告白されるなんて……堪えられない!」

「別に瘦せても美人にはならないと思うけど……」

「なる!告白されてたもん!」


優の剣幕に戸惑う穂乃花。


「頼むよ穂乃花ぁ……」

「えぇ……そんなに言われたら……瘦せにくいじゃん……」

「瘦せないで……」

「……優がそこまで言うなら」


そう言うと優は嬉しそうな表情になる。


「やった~!」


優は穂乃花を押し倒して、抱きしめる。


「ちょっと優……」

「柔らかいし、暖かい……やっぱり穂乃花は今のままが一番いいよ」

「やめてよ。恥ずかしい……」

「ねぇ……お腹触っていい?」

「……次からほどほどにするって約束してくれるなら……」

「もちろん!」


なんでそんなに必死なんだろう?という疑問は残ったが、今の自分を愛してくれるなら考える必要はないだろう。


「こらぁ……お腹触りすぎ……」

「だってここが一番柔らかいし、暖かいから」

「もういい!瘦せるもん!」

「ごめんって!それだけはやめてくれ!」

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