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マシュマロが好き  作者: 鵲三笠
第一部
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第9話 マシュマロ幼馴染の勉強会

穂乃花に無理やり起こされた優は朝食を食べていた。


「眠い……」

「ところで優。あんた宿題やったの?」

「あっ……」


母親に言われて思い出した。

夏休みで浮かれていて宿題という存在を忘れていた……当然全く手をつけていない。


「大丈夫だって!お盆にやれば……」

「お盆は帰省する予定だから時間ないわよ」

「じゃあ最終日に……」

「優……去年そう言ってやらなかったよね?」

「う……」

「穂乃花ちゃん。優の面倒見てくれる?」


それを聞いて優の口に入れていた米粒が詰まりそうになった。


「なんでそうなるんだよ!」

「穂乃花ちゃん勉強できるじゃない。あんた一学期の成績ギリギリだったからどうせ宿題やってもわからないでしょ?お願いできる?」

「任せてください!優の宿題は責任を持ってうちが終わらせます!」

「本当に穂乃花ちゃんは頼もしいわ~!」

「勝手に話を進めるな~!」



強引に話が決まり、夏休みの宿題を持って穂乃花の家に向かうことになった。


「俺の数少ない休みが……」

「お盆休めるからいいじゃない」

「それにしても穂乃花の家に行くのは久しぶりだな」

「高校に入ってから家に遊びに行くことがなくなったからね」


話をしていると穂乃花の家に着いた。


「ただいま~!」

「お邪魔します」

「あっ優君!久しぶり!」

「お久しぶりです」

「今日は優と一緒にうちの部屋で宿題するから」

「了解!あとでお茶とお菓子持っていくね」

「ありがとうございます」

「それと優君……」


穂乃花の母親が優に小声で話しかける。


「穂乃花とはどこまで進んだの?」

「はい⁉」

「ほら優君って小さい頃から穂乃花のこと大好きだからどうなってるのかなって……」

「し、宿題まだ終わってないのでもう行きます!」



優と穂乃花が部屋に移動する。

「さっきお母さんと何の話してたの?」

「何でもない!」


なんで穂乃花のことが好きなのが家同士ばれているんだ……

俺って分かりやすい?


「じゃあまずは数学からやろう」

「なんで?」

「優、数学苦手だからうちが教えたほうがいいでしょ?」

「いきなり数学かよ……」

「ほら、文句言わないでワーク開いて」


優は渋々ワークを開き、問題を解き始める。


「ここはこうで……ってか穂乃花は宿題やらないの?」

「うちはマネージャーで忙しくなると思って一学期に終わらせた」

「マジか。すげぇな」

「分からないとこあったら言ってね」

「おう……」


優は平静を装っているが、内心ドキドキしていた。


(穂乃花の部屋に入るの久々だし、この部屋、すごく穂乃花の匂いがする……!)


コンコンとドアがノックされ、穂乃花の母親が入ってきた。


「お茶とお菓子持ってきたよ」

「ありがとうお母さん」

「ありがとうございます」

「優君は今日ここでお昼食べる?」

「いえ、昼になったら帰……」

「夜までみっちりやるから用意してくれる?」

「は⁉」

「了解!腕によりをかけて作るわね!」

「ちょっ待……!」


優の言葉を聞く前に穂乃花の母親は部屋を出てしまった。


「おい!夜までやるなんて聞いてねぇぞ!」

「おばさんが夜まで見てあげてって言ってたから今日はみっちりやるよ」

「明日部活なのに……」

「ちなみに明日の部活は午前しかないから午後はうちの部屋で宿題ね」

「はぁ~~~~~⁉」



お昼になり、なんとか数学の宿題を終わらせた。


「はぁ……疲れた」

「お疲れ様」

「ご飯よ~!」


リビングから穂乃花の母親の声が聞こえる。


「行こっか」

「お腹空いた……」


リビングに行くと机にそうめんとめんつゆが用意されていた。


「おかわりいっぱいあるから好きなだけよそってね」

「ありがとうございます」

「いただきま~す!」


穂乃花がそうめんを啜る。


「やっぱり夏といえばそうめんだよね!」

「そうだな……」

「どうしたの?疲れてるみたいだけど」

「疲れてるんだよ!」

「うちは別に帰ってもいいと思うけどおばさんが許してくれないんじゃない?」


……そんな気がする。


「じゃあ漢字だけやって帰るよ」

「えぇ?化学じゃないの?」

「これ以上理系で頭使いたくない!」

「分かった。じゃあ食べ終わったらやろう」


昼食を食べ終わり、集中すること一時間。なんとか漢字を終わらせることができた。


「終わった~!疲れた~!」

「まだ半分も超えてないけど……まぁ優にしては頑張ったね」

「にしてはってなんだよ。頑張っただろ」

「もしおばさんが文句言ってきてもうちがいいって言ったって伝えておいて」

「わかった」


穂乃花が優を玄関まで見送る。


「じゃあまた明日」

「おう」


優がドアを開ける。


「今日はありがとな。すごく分かりやすかった」

「どういたしまして」


優を見送ったあと、穂乃花は部屋に戻る。


(なんでだろ?今日ずっと優といるとドキドキする……)


今まで優を意識したことはなかった。昔からよく遊んでいた仲が良い幼馴染。

ただそれだけだと思っていた。でも……今日は違う。

優の面倒を見てしまいたくなる。甘やかしたくなる。褒められると凄く嬉しい。


(もしかしてうち……優のこと好き?)

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