表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マシュマロが好き  作者: 鵲三笠
第三部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/94

第69話 マシュマロ彼女は怪しんでいる

とある日の夜。穂乃花がいつも通り夕食を作っていると、スマホの通知が鳴った。

見てみると優からメールがきてきた。


『ごめん!今日帰り遅くなる!』

「珍しい……いつも早く帰ってくるのに……」


穂乃花はメールで返事する。


『了解!寂しいけどお仕事頑張ってね!』


仕事なら仕方がない……お腹空いたし、今日は一人で食べよう。

この日はそう思っていた。



数日後。ペルルでの仕事がひと段落し、休憩していた穂乃花はムスッとしていた。


「穂乃花ちゃん。お疲れ」


美鈴が休憩室にやって来る。


「お疲れ様です。店長も休憩ですか?」

「えぇ。朝からずっと作ってたからやっと休めるわ」


美鈴が椅子に座ると、穂乃花に声をかける。


「朝から機嫌悪かったけど何かあった?」

「えっ……悪かったですか?」

「気づいてなかったの?他のパティシエもどうしたんだろう?って心配してたわよ」

「そうですか……」


自分……そんな顔してたんだ……


「それで?どうしたの?」

「最近……彼氏の帰りが遅いんです……」

「仕事で忙しいんじゃないの?」

「そう思ってたんですけど……この前お買い物してたら優を見かけて……声をかけようとしたら……知らない女の人と歩いてて……」


今でも忘れられない。優が綺麗な女の人と楽しそうに歩いていたところを。


「優……浮気してるのかな……?」

「……」


美鈴は落ち込んでいる穂乃花の肩に手を置いた。


「今日も遅いって言ってるの?」

「はい……

「彼氏さんの定時って分かる?」

「確か……6時半だった気がします」

「じゃあ6時にここを出て会社に向かいなさい」

「えっ?」

「浮気かどうか……直接確かめたら?」

「でも……」

「このまま疑い続けて穂乃花ちゃんは生活できる?」

「それは……」


穂乃花は黙ってしまった。



夜。穂乃花は変装して優が勤務している会社の近くに待機する。


(来た!)


優が会社から出てきた。仕事が長引いているのが噓であることが確定した。


(うちに噓ついて何してるんだろう?)


穂乃花は優にばれないように背後を追いかける。


(どこに向かってるんだろう?)


信号待ちの優をじっと見つめていると青信号になり、反対側から大勢の人がこちら側に向かって来る。


(噓⁉)


慌てて追いかけるが、追いつくことができず見失ってしまった。


(はぁ……はぁ……)


穂乃花は疲れて息を吐く。

噓をついているということは……やはり浮気しているのだろうか?



「ただいま~」


優が帰宅すると穂乃花が玄関まで歩いてくる。


「おかえり。今日の晩御飯疲れて作ってないから……買ってきたやつ適当に食べて」

「珍しいな。今日は忙しかったのか?」

「ちょっと……ね……」


落ち込んだ穂乃花を優はじっと見つめる。


「穂乃花?何かあったか?」

「別に何もないよ。気にしないで」

「もしかして……最近帰りが遅いこと気にしてる?」


穂乃花がピクッと反応する。


「ごめんな。最近、仕事が忙しくて……」

「噓つき……」

「えっ?」

「うち、知ってるんだよ?優が定時退社してること」

「それは……」

「うちに噓ついて何してるの?浮気?」

「それは違う!」


優が必死に否定する。


「じゃあ何?」

「……今は言えない」

「なんで?」

「日曜日の夜……日曜日の夜になったら分かる。その時に話す」

「今じゃダメなの?」

「あぁ」


優が真剣な表情で穂乃花を見つめる。


「その日じゃないとダメなんだ。頼む」

「……わかった」

「じゃあおやすみ」

「おやすみ……」


穂乃花はベッドに寝転がる。


(なんなんだろう……)


穂乃花はいつも楽しみな日曜日に不安を抱えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ