第68話 マシュマロ彼女は寂しがり屋(後編)
あれから2日経ち、穂乃花は仕事帰りにスーパーに来ていた。
(今日は優が帰ってくるし、晩御飯張り切って作っちゃうぞ!)
食材を次々とかごに入れていく。
(優の好きなものいっぱい作ったら喜んでくれるかな?)
穂乃花は優の笑顔を楽しみにしていた。
夜の東京駅で優は上司と共に新幹線から降りた。
「お疲れ。急な出張をお願いしてすまなかったね」
「いえ!いい経験ができました。ありがとうございました!」
上司と別れると穂乃花にメールする。すると、すぐ返事が帰ってきた。
『了解~!美味しいご飯用意して待ってるね!』
「可愛いな……」
早く家に帰ろう。そう思い、足を進めた。
「ただいま~」
「おかえり~!」
穂乃花が嬉しそうに抱きつく。
「寂しかったよぉ~」
穂乃花が頬を膨らませる。
「俺も寂しかったよ」
頭を撫でると嬉しそうに微笑む。
「ご飯できてるよ」
「お腹空いたから早く食べたい」
「今日はたくさん作ったから!」
リビングに向かうとたくさんの料理が並べられていた。
「凄いな……」
「優の好きなご飯しかないでしょ?」
「よく作ったな……今日も仕事だったんだろ?」
「うん!」
「ありがとう。凄く嬉しい」
「よかった!冷めないうちに早く食べよう?」
二人は席に着く。
「「いただきます」」
優はマカロニグラタンを口に入れる。
「美味しい」
「よかった。今日はいつもより張り切ったんだ」
「全部美味しそうだけど……こんなに多いと食べきれるかな?」
「大丈夫!残ったらうちが食べるから!」
「相変わらず食いしん坊だな」
「食いしん坊じゃないもん!」
穂乃花が頬を膨らませる。
「そうかな?高校生の時より太った気がするけど」
「だって……優がいつも美味しいレストランとかに連れて行くんだもん」
「穂乃花が食べるところ見るの好きだからさ」
「もう……!」
「穂乃花」
「何?」
「俺、穂乃花と一緒に居れて凄く幸せだよ」
「……!」
穂乃花の手が止まる。
「うちも幸せだよ」
「それはよかった」
二人は久しぶりの会話が弾み、和気あいあいとした空気で食事を終えた。
「はぁ~疲れた~」
優はお風呂に入って、出張の疲れを癒す。
「ホテルのお風呂も気持ちよかったけど、やっぱり家の風呂が落ち着くな~」
湯船でリラックスしているとドアをノックする音が聞こえる。
「優~?」
「何?」
「……お風呂入っていい?」
「……は?」
優は思わず、動きを止める。
「洗い物は?」
「終わったから……入っていい?」
「おう……」
ガチャッとドアが開くと、穂乃花が恥ずかしそうに入ってくる。
「……こっち見ないで」
「悪い……」
見ないようにするが、シャワーを浴びる音や、シャンプーで髪を洗う音が聞こえてドキドキする。
(ちょっとだけなら……見てもいいかな?)
チラッと見ると穂乃花はシャワーでシャンプーの泡を洗い流していた。
それを見て優の頬が赤くなる。
(穂乃花の髪……よく見たら綺麗だな……)
眺めていると、穂乃花と目が合う。
「あ……」
「……見ないでって言ったじゃん」
「ごめん……」
「……体洗ってくれる?」
「え……」
穂乃花は恥ずかしそうにタオルを渡す。
「嫌なら……いいけど……」
「ぜひ洗わせてください」
優はタオルを持ち、穂乃花の大きい背中を見つめる。
(穂乃花の体……洗うの子供の時以来だ……)
ドキドキしながらタオルで背中を洗う。
穂乃花は顔を赤面させて、背中のタオルの感触に耐える。
「なぁ……お腹も洗っていいか?」
「……洗いたいの?」
「うん……」
穂乃花は赤面した顔で優を見つめる。
「いいよ……」
「……!」
優のドキドキが止まらない。
(いいのか⁉本当に……)
優はタオルを手に取ろうとするが、ある考えが脳に浮かぶ。
「……」
「優?」
優はボディーソープを手に出すと、穂乃花のお腹を揉み始めた。
「ちょっと優!」
「どうした?」
「手で……洗うの?」
「あぁ……穂乃花の柔らかい体をタオルで洗ったら傷つけるからな」
「……噓つき」
「仮に噓だとしても触ってほしいって言ってただろ」
「そう……だけど……」
穂乃花は恥ずかしそうにしている。
「もう……いいから……後は一人で……大丈夫……だから……」
「そうか?」
もう少し洗っていたかったな……
お風呂から上がった後、二人はテレビを見ていたが優は眠そうにあくびをする。
「そろそろ寝るわ」
「えっ……もう?」
「出張で疲れたから……おやすみ……」
優が寝室に向かおうとすると穂乃花がパジャマの裾を引っ張ってくる。
「穂乃花?」
「優……その……」
穂乃花が言葉を詰まらせる。
「……もしかしてエッチしたいの?」
「……!」
穂乃花の頬が赤くなる。
「だって……3日だけだけど……その……寂しかった……から……」
穂乃花がギュッと優を抱きしめる。
「優に……愛されたい……」
「……穂乃花って俺のこと大好きだな」
「うん……」
「いいよ。でもお腹いっぱい触るよ?」
「いいけど……触るのはベッドの上でしてよね。お昼とかに触られたら恥ずかしいから」
「わかった」
二人は久々にベッドの上で愛し合った。




