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マシュマロが好き  作者: 鵲三笠
第三部

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第66話 マシュマロ彼女たちの語り合い

高岡は作っていた書類が完成するとふ~と息をつく。


「今日の仕事終わったし、飲みにでも行くかぁ~」


鞄を持って席から立ち上がると優が近づいてきた。


「部長。よかったら今日飲みにいきませんか?」

「いいけど……彼女さんと一緒に居たいんじゃ……」

「それが今日は友達とご飯食べに行くらしくて……」

「そうか。一人は寂しいんだなぁ~?」


高岡がニヤニヤする。


「そ、そんなことないですよ!」

「冗談だって。それじゃあ行こうか」

「はい!」



居酒屋に着くと、優と高岡が注文し、話し始める。


「仕事の方は順調か?」

「はい!部長が教えてくれたおかげです!」

「照れること言うじゃねぇか」


高岡は嬉しそうにビールを飲む。


「彼女さんとの同棲は順調か?」

「はい。仕事が忙しいのに家事も一生懸命やってくれて……いつも助かってます」

「山城君も手伝ってやれよ?」

「もちろんです」


話していると店員が注文したものを持ってくる。


「お待たせしました!唐揚げと串焼きとアジの塩焼きです!」


料理が机に並ぶと食べ始める。


「やっぱり結婚も考えているのか?」

「はい。でも、一緒に生活して日が浅いのでまだ先かな?とは思っていますけど……」

「そうか……」

「部長は結婚して幸せなことってあるんですか?」

「もちろんだよ!美人な嫁に、可愛い娘と息子が産まれて……家族ができて凄く幸せになったよ」


高岡はそう語るが、よく見ると寂しい目をしている。


「部長……なんかしょんぼりしてません?」

「だって……!最近、娘が中学生になって……反抗期になって……俺への当たりが強いんだよぉ~!」


高岡が泣き始める。


「娘が入った後にお風呂入らないでほしいって言われるし……洗濯分けてって言われるし……辛すぎるよぉ~……」

「元気出してください。今だけですから」

「そうかなぁ~?このまま嫌われたら……」

「父親ですよ。大丈夫ですって」


優は高岡を宥めた。



一方、穂乃花はとある人物とご飯を食べていた。


「美味しい~!」

「大人になってもよく食べるよね。本当」


美咲が穂乃花を見て変わってないようで安心する。


「最近、穂乃花と会えてなかったから変わってなくて安心したわ」

「高校卒業してからなかなか会えなかったからね。ちーちゃんにも会いたかったなぁ~……」

「忙しいらしいから仕方ないわよ」

「やっぱり小学校の先生って大変なんだね」

「本当にね。まぁ千秋って誰とでも絡めるし、子供好きだから違和感ないけどね」


美咲がハイボールを飲む。


「最近、柏原さんとはどうなの?」

「ぶほっ!」


動揺したのか、美咲は口を抑える。


「急に何質問してるのよ」

「それで?どうなの?」

「……知らないわよ。あんなの」


美咲がそっぽを向く。


「あれ?喧嘩してるの?」

「喧嘩っていうか……大和ってイケメンだから女性からのナンパが多いのよ」

「それは仕方ないんじゃない?」

「そうだけど……この前もデートしてたらナンパされてたのよ?それに大和って優しすぎるからはっきり断ってくれないし!もう知らない!」


美咲はイライラしながらハイボールを飲む。


「美咲が嫉妬するなんて珍しいね」

「嫉妬じゃないし!」



「ねぇ……美咲……」

「何?」

「飲むのそれぐらいにしたら?」

「……は?」


美咲が不機嫌そうに穂乃花を睨みつける。


「飲まないとやってられないわよ。本当イライラする!」


美咲は更にハイボールを飲む。


「ちょっと美咲……」

「いいよね~穂乃花は。いつも山城に愛されて~……どうせ夜も毎日してるんでしょ?」

「ま、毎日はしてない!」


穂乃花が恥ずかしそうに否定すると、美咲は穂乃花に抱きつく。


「いいなぁ~……私も穂乃花みたいに愛されたい……」

「迎えに来てもらったら?」

「来るわけないでしょ?今日は飲み会って言ってたんだから。どうせ同僚の女性に絡まれて私のこと忘れてるわよ」

「そう言わずに……ね?」

「わかったわよ」


美咲はスマホで大和に電話する。


『もしもし美咲?どうしたの?』

「大和?私のこと大切なら迎えに来れるわよね?」

『えっ?』

「だから~!」


電話は無理と判断した穂乃花はスマホを奪い、大和に事情を説明する。


『わかりました。すぐ向かいます』

「お願いします」


穂乃花が電話を切ると、美咲は膝の上で眠っていた。


「いっぱい飲んでたから寝ちゃったか……」


穂乃花は美咲の頭を撫でた。



穂乃花は美咲を運びながら店を出ると大和がやってきた。


「穂乃花さん!美咲がすみません」

「いえいえ。久しぶりに美咲と会えて楽しかったので」


美咲は気づいたのか、目を覚ますと大和に抱きつく。


「大和ぉ~」

「ごめんね美咲。迎えが遅くなって」

「いいよいいよ。私こそごめんなさいね~。女の人との楽しみを邪魔して~」


美咲は不機嫌そうに大和を見上げる。


「美咲?」

「実は……」


穂乃花は美咲が酔っぱらった経緯を説明する。


「だからこんなに……」

「止められなくてすみません……」

「穂乃花さんは悪くないですよ。ごめんね美咲」

「私なんか置いていきなさいよ。一人で帰れるから」

「そんなわけにはいかないよ。心配だから」

「本当に?」

「うん。僕は美咲が一番大事だから」


大和の微笑みを見ると、美咲はおとなしく大和をギュッと抱きしめる。


「……丁重に扱いなさいよ?」

「もちろん」


大和は穂乃花に頭を下げると美咲と一緒に帰って行った。


「仲良しでよかった」


穂乃花が帰ろうとすると、居酒屋から帰っていた優と目が合った。


「優!」

「穂乃花……ここでご飯だったの?」

「うん。もう少し早かったら美咲と柏原さんに会えたのに」

「いや……濱野には会いたくないかも……」


穂乃花は優に手を差し出す。


「帰ろう?うちらの家に」

「あぁ」


優は穂乃花の手をギュッと握った。

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