第4話 マシュマロ幼馴染へのアピール大作戦
優と穂乃花はイタリアンレストランにやってきた。
「な、何にしようかな?」
「悩みすぎだろ」
「だってどれも美味しそうだもん!」
「相変わらず食いしん坊だな」
優はミートソースパスタ、穂乃花はカルボナーラとマルゲリータを注文した。
「そんなに食べれるのか?」
「もちろん!うちの食欲舐めないでよ!」
料理が届き、食べ始める。
「美~味し~い!」
「いつも美味しそうに食べるよな」
「だってうちはご飯の時間が一番の楽しみなんだよ?」
「キャプテンといる時間じゃないのかよ」
「そ、それも楽しいけど!」
穂乃花の照れている姿が可愛く感じる。
「ありがとね優」
「何が?」
「今日付き合ってくれて」
「まぁ部活ばっかりで気分転換できなかったしな」
「最近休みなかったからね」
「本当だよ」
「優もレギュラーとれるように頑張ってよ!応援してるからさ!」
「任せろ!穂乃花にカッコイイところ見せてやる!」
「キャプテンのほうがカッコイイと思うけど」
「おい!」
「今日はありがとう!楽しかった!」
「いいのか?送っていかなくて」
「うん!大丈夫!」
「じゃあまた学校で会おう」
「バイバイ!」
穂乃花が元気よく手を振る。
(やっぱり好きだな……)
優は改めて穂乃花への想いを確認する。
(絶対キャプテンよりカッコよくなって穂乃花を惚れさせる!)
「そのためにレギュラー勝ち取ってやる!」
優はレギュラーを勝ち取るために朝練に積極的に参加する。
「うおおおおお!」
優は思いっきり球を投げる。
「ふぅ……」
「いい球投げるね」
声をかけてきたのは空だった。
「キャプテン……」
「今日の朝練。いつもより頑張ってるけど何かあった?」
「少し……本気にさせられた出来事があって」
「へぇ……その出来事って何?」
「キャプテンには言えないですね。でも言えることがあるとすれば……」
優は空に指を指した。
「キャプテンよりすごいピッチャーになります!」
「ほぉ……」
「レギュラーを勝ち取り、俺がこの学校を甲子園優勝に導きます!」
「いい心意気だね。でもまだ甲子園出場決まってないし、出場決まるまで君が選ばれることもないけど?」
「あっ……」
恥ず……優の顔が赤くなる。
「だけど僕の存在が君のやる気の火をつけることができたならそれは嬉しい。期待してるよ」
立ち去る空の背中を優は見つめる。
(絶対超えてやる……)
「優!食堂行こう!」
「悪い!今日自主練するから!」
優が急いで走っていく。穂乃花がそれを不思議そうに見つめる。
(あんなにやる気がある優珍しい……どうしたんだろ?)
「うおおおおお!」
優はトレーニングルームでダンベルを持ち上げる。
(重い……!けどキャプテンを超えるならこの程度……!)
優は重いダンベルを何度も持ち上げた。
「え?今なんと?」
「地方大会決勝で負けてしまった……」
「そんな……」
空が優に頭を下げる。
「すまない!君のやる気を下げるような結果になってしまって……申し訳ない!」
「い、いえ……」
空の謝罪に戸惑いつつ、優は思い通りではない結果に焦っていた。
(てっきり甲子園行けると思ったのに……そこでレギュラー勝ち取って穂乃花にカッコイイところ見せて俺に惚れてもらう作戦が……)
「山城君!」
空が優の手を握る。
「今回出場できなかったのは僕の力不足だ。今度は君が凄いピッチャーになって甲子園出場に導いてくれ!」
「え、え~っと……」
空の目が輝いている。
「ま、任せてくださいよ!甲子園出場どころか優勝に導きますよ!」
「期待してるぞ!」
空は優の肩を叩くと去って行った。
恋のライバルではあるがすごく優しい人だと認識した優であった。
休み時間。計画が狂い、咲人に相談する。
「どうしよう咲人!来年じゃ絶対無理だ!穂乃花を振り向かせることができない!」
「じゃあ過去の告白しなかった自分を恨め」
「それって遠回しで諦めろって意味じゃん!」
「……カッコイイアピールをしたいなら一つだけ考えがある」
「本当か⁉」
「二学期になるけどな」
「二学期⁉もし二学期までに穂乃花がキャプテンに告白したらどうするんだよ⁉」
「考えてみろ。秋風先輩は受験生だ。人の気持ちを考えられる穂乃花がこの大事な時期に告白すると思うか?」
「確かに……で?そのアピールができるのは?」
「体育祭だ」
「!!!」
「アピールできるならそのタイミングだろう」
「確かに……体育祭なら……キャプテンに勝てるかも!」
「で?どうするんだ?」
優が立ち上がる。
「体育祭でキャプテンと同じ種目に出てそこで1位をとる!そして穂乃花に告白する!」