Interlude マシュマロ彼女とイチャイチャ学園生活(短編集)
『マシュマロ彼女と二度目の勉強会』
優と穂乃花は優の家で冬休みの宿題をしていた。
「なんでこうなるの?」
「だからここの公式を使って……」
穂乃花は丁寧に説明するが、複雑で理解することができない。
「……だからこうなるの。わかった?」
「わかんない」
「う~ん。どう説明しようかな?」
穂乃花が考えていると、優はベッドに転がる。
「ちょっと優」
「ちょっと頭疲れたから寝るわ」
「ダメだよ」
穂乃花が優の上に乗る。
「乗るなよ……」
「勉強するって言うまで降りない」
「わかったわかった。勉強するから。でも休憩させて……」
「しょうがないなぁ」
穂乃花が渋々降りると優が起き上がる。
「穂乃花……」
「何?」
優が穂乃花を後ろから抱きしめる。
「ちょっと優……」
「嫌?」
「嫌じゃないけど……なんで急に?」
「疲れたから柔らかい穂乃花に抱きつきたいだけだよ」
優が穂乃花のお腹を揉む。
「こら!」
「ちょっとぐらいいいだろ?」
優の手の動きが止まらない。
「ねぇ……そろそろやめてよ……恥ずかしい……」
穂乃花の頬が赤いことに気づき、優はドキッとする。
「ご、ごめん……」
優が穂乃花から離れる。
「じゃあ5分経ったし、勉強しよう?」
「え~……もうちょっと休みたいんだけど……」
「ダメ」
「ちぇ~」
優は渋々机に戻る。
「……頑張ったらまた触っていいから」
「マジで⁉頑張ろ!」
優は分からないところを穂乃花に聞きながらワークを解く。
「できた~!」
「頑張ったね」
「早く早く」
「しょうがないなぁ」
穂乃花が優のそばに座ると後ろから抱きしめられる。
「穂乃花……好き……」
「もう……優ったら甘えん坊なんだから」
「穂乃花の髪……いい匂いする」
「嗅がないでよ……」
その後、宿題を忘れてイチャイチャしてしまったのは言うまでもない。
『マシュマロ彼女とポッキーゲーム』
「美味しいなぁ~」
穂乃花は優の家でポッキーを食べていた。
「おい。それ一応俺が買ったおやつなんだけど」
「一本食べる?」
「ありがとう……って俺のだから!」
ツッコミをいれながらも渋々受け取る。
「あっ……もう一本しかない……」
「早っ。もうそんなに食べたのかよ」
「ごめんね。四本だけ食べるつもりだったんだけど……」
「多いな!」
「えへへ……そんなことないよ」
「褒めてないよ」
「……」
穂乃花は最後の一本を咥える。
「結局食べるのかよ」
「ふふふ?(食べる?)」
「いいよ。食べなよ」
「ふふふ(食べて)」
「えっ……」
もしかしてポッキーゲームするつもりか?
「ふふふ(早く)」
「わかったよ……」
優が先端をパクッと食べる。食べていく度に穂乃花との距離が縮まる。
(これ……していいのか?)
穂乃花の唇まであと僅か。穂乃花もドキドキしながら優が食べ終わるのを待つ。
しかし、優はポッキーを噛み、穂乃花から離れた。
「ありがとう」
「ふ?(え?)」
穂乃花は予想外の展開に目を丸くする。
「どうした?そんな顔して」
「……ひどい」
「何が?」
「なんでしてくれないの?」
「俺のおやつを勝手に食べる人になんでしないといけないの?」
「それは……ごめん……」
穂乃花がしょんぼりとしているのを見て、優が近づく。
「穂乃花」
「何?」
穂乃花が見上げると優がキスをする。
「!」
「したいなら最初から言えばいいのに」
「だって……恥ずかしいじゃん……」
「ポッキーゲーム仕掛ける方が恥ずかしいと思うけどな」
「言わないで……」
これ以降、穂乃花が勝手に優のおやつを食べることはなくなった。
『マシュマロ彼女の膝枕』
野球部の練習をしていた優は休憩時間に穂乃花に話しかけた。
「穂乃花……」
優が穂乃花を後ろからギュッと抱きしめる。
「疲れた?」
「うん……」
「……じゃあこっち来て」
「?」
穂乃花に連れられてやってきたのは人通りが少ない廊下だった。
「なんでこんなところに……」
穂乃花が階段に座ると自分の両膝をポンポンと叩く。
「ここで寝る?」
「え?膝の上に?」
「うん。嫌?」
「……寝たい」
優は穂乃花の膝に寝転がる。
「なんでわざわざこっちに移動したの?」
「それは静かなのと……恥ずかしいから……」
「そ、そっか……」
お互い恥ずかしくなり、黙ってしまう。
「時間になったら起こしてあげるから寝たら?」
「でも穂乃花しんどいんじゃ……」
「休憩時間までだから大丈夫」
「じゃあ……お言葉に甘えて」
優が目を閉じるとすぐに寝息が聞こえた。
(優……可愛い……)
穂乃花はチャイムが鳴るまで優の頭を撫で続けた。
キーンコーンカーンコーン。
チャイムが鳴ると穂乃花は優の体を揺する。
「優起きて。チャイム鳴ったよ」
「うん……」
「行かないと監督に怒られるよ?」
「うん……」
なかなか起きない優に穂乃花は頬を膨らませる。
「優!」
「!」
穂乃花が大声で叫ぶと優は驚きのあまり、穂乃花の膝から転げ落ちる。
「痛たた……」
「早く行くよ」
「うん……!!!」
起き上がろうとした優の顔が真っ赤だ。
「どうしたの?」
「穂乃花……パンツ見えてる……」
「!!!」
穂乃花は顔を真っ赤にしてスカートを抑える。
「エッチ!」
「見たんじゃなくて見えたんだから仕方ないだろ……」
「~~~早く練習行って!」
「は、はい~!」
優は慌ててグラウンドに向かった。
『マシュマロ彼女のモーニングルーティン』
朝6時半。アラームが鳴り、穂乃花は目を覚ます。
「う~ん。もう朝か……」
歯磨きして、髪を整えて、制服に着替えると朝ご飯を食べる。
「行ってきま~す」
穂乃花が家を出ると、優の家のインターホンを押す。
すると、優の母親が出てきた。
「穂乃花ちゃんごめんね。優まだ起きてなくて……」
「大丈夫です。うちが起こしますから!」
「いつもごめんね」
家に入ると、優の部屋に直行する。
「優起きて!」
「う~ん……」
返事をするが、起きる気配がない。
「朝練遅刻するよ?」
「あと5分……」
優は穂乃花に抱きついて再び眠り始める。
こういうことが日常茶飯事だ。
「ちょっと優……」
「ス~……ス~……」
寝ている優に聞こえていないようだ。
(5分も抱きしめられたら……ドキドキする……)
少し経ち、時計を見ると5分経っていた。
「優。5分経ったよ」
「え……もう?」
優はウトウトしながら起き上がる。
「まだ穂乃花を十分堪能してないんだけど……」
「堪能って……早く歯磨きしてきて!」
「は~い」
優はふらふらと洗面所に向かう。その間に穂乃花はソファーで座って待つ。
「優。朝ご飯できたから早く食べなさい」
「は~い」
「穂乃花ちゃんもコーンスープできたよ」
「ありがとうございます」
穂乃花は優を起こした報酬として毎朝、スープを貰っている。
「おばさんのスープいつも美味しいです」
「ありがとう。穂乃花ちゃんがお嫁に来るの楽しみに待ってるわね」
「だって優」
「うん……」
優はまだ眠そうに食パンを食べる。その態度に穂乃花は頬を膨らませる。
(優ってうちとの結婚考えてくれてるのかな?)
「優。そろそろ出る時間よ」
「穂乃花。行こうか」
「うん!」
二人は家を出る。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
見送られると穂乃花は優と手を繋ぐ。
「早く行かないと監督に怒られるよ?」
「わかってるって」
二人は走り始めた。
『マシュマロ彼女の親友』
体育祭の日、美咲は借り人競走の最終結果を待っていた。
(秋風先輩……穂乃花ちゃんのこと好きだったのかな?)
穂乃花がお題に当てはまるってことは……と考えてしまう。
「それでは最終走者のお題の正誤判定を行います」
体育委員が最終走者に聞いていき、正誤判定をしていく。
「それでは最後ですが……人がいませんね。お題は何だったのですか?」
「僕のお題は『初恋の人』だったんですけど残念ながら好きな人がいなくて……」
(あれ?穂乃花は?)
空の隣に穂乃花がいない。
初恋の人ってことはそれが穂乃花だから連れていったんじゃ……
(どこ行ったんだろう?それに山城もいないし……)
美咲が疑問を浮かべていると担任が話しかけてきた。
「濱野。次、障害物競走だぞ」
「はい」
美咲が移動していると穂乃花の肩に捕まっている優と会った。
「穂乃花!あんたどこ行ってたの?」
「優が心配だったから……」
「何してるのよ……せっかくのチャンスだったのに……」
「秋風先輩のことなら大丈夫」
「え?」
「うち、優と付き合うことになったから」
「え⁉」
突然の告白に美咲が驚く。
「噓⁉いつの間に⁉」
「ちょっと……優のことを意識する出来事があってさ……」
「そうなんだ……まぁ……とりあえずおめでとう」
「ありがとう」
「山城!穂乃花を泣かせたら許さないよ!」
「そんなことしねぇよ」
「じゃあ私、出番だから行くね」
「頑張ってね」
美咲は招集場所に向かって歩き始めた。
(山城が穂乃花のこと好きなんだろうなとは思っていたけど……まさかくっつくとは……あんなに先輩好きって言っていた穂乃花が優を好きになる出来事って何だったんだろう?)
[あとがき]
翌日は第一部まとめ読みを投稿します。




