第26話 マシュマロ彼女と過ごすクリスマス・イブ
12月24日。優は寒い夜の中、駅前でスマホを触っていた。
(ごめん~!!遅れる~!!泣)
穂乃花からのメッセージを見た優は呆れながらも『急がなくていいよ』と送信する。
(……ったく。自分から誘っておいて遅れるなよ……)
今日はクリスマス・イブ。穂乃花とイルミネーションを見に行く約束をしていた。
(あぁ送ったけどやっぱり寒い……頼むから早く来てくれ……)
あれから少し経ち、穂乃花が慌ててやって来た。
「ごめん優!」
「全然大丈夫だよ」
優は自販機で買ったコーンスープを飲んでいた。
「あっ!うちも寒いのにズルい!」
「遅れたのは誰だよ?」
「それは……」
「冗談だって。飲んでいいぞ」
優が缶を渡す。
「ありがとう……」
穂乃花がコーンスープを飲む。
「温かい……」
「買いたてだからな。飲んだらさっさと行くぞ」
「うん!」
優と穂乃花が歩いていると通りがイルミネーションでキラキラ輝いている。
「綺麗~!」
穂乃花が目を輝かせている。
「キッチンカーやってるし、何か食べるか?」
「うん!」
優と穂乃花はピザを買う。
「このピザ凄く伸びる~」
「何やってるんだよ」
優は手でチーズをちぎる。
「ありがとう」
「おう」
ティッシュで拭こうとすると突然、穂乃花がチーズが付いた優の指をパクッと咥える。
「何してるの⁉」
「?チーズ付いてたから食べただけだよ?」
「指に付いたやつ食べるなよ……」
そう言いつつ別に嫌というわけではない。
「色々食べながら見ようか?」
「うん!」
二人はキッチンカーで食べ物を買いつつ、イルミネーションを見て回る。
「綺麗だったね」
「そうだな」
二人で歩いていると穂乃花が立ち止まり、鞄からプレゼントを取り出す。
「優。クリスマスプレゼント!」
「ありがとう!凄く嬉しい!実は俺も穂乃花にプレゼントがあるんだ」
「えっ?」
優も鞄からプレゼントを取り出す。
「はい」
「ありがとう!開けていい?」
「もちろん」
穂乃花が開けると手袋が入っていた。
「わぁ~すごく暖かそう~ありがとう!」
「穂乃花のプレゼントも開けていいか?」
「うん!」
優が開けるとマフラーが入っていた。
「優いつも寒そうにしていたから暖かそうなマフラー買ってきた!」
「ありがとう……」
「ねぇ優にマフラー巻いていい?」
「あぁ」
穂乃花が優の首元にマフラーを巻く。
「似合ってる」
「ありがとう。このマフラー暖か……」
感想を言おうとすると突然、穂乃花が優を抱き寄せてキスをする。
「!!!」
柔らかい唇の感触を感じる。やがて、唇が離れると穂乃花の顔が赤くなっていた。
「やっとできた……ずっと待ってたのに……」
「ご、ごめん。でもお兄さんの時にしようとしただろ……」
「そうだけど……あれから待ってたんだよ?いつされてもおかしくなかったから」
「悪い……じゃあ俺からしていいか?」
「うん……」
お互い目を閉じると、唇が触れ合う。
(キスってこんな感じなんだ……)
お互いに唇を離すと、胸がドキドキする。
「えへへ……しちゃったね」
「おう……」
「これから優がしたい時にしていいからね?」
そう言われたら毎日したくなる……
「優の手袋……暖かいね」
「よかった」
「優。最後にデザート食べよう?」
「言うと思った」
優が移動しようとすると穂乃花が手を差し出す。
「手……繋ごう?」
「……あぁ」
穂乃花の手を掴む。手袋をしているから手の感触は分からないが幸せを感じられる。
「早く行こう?」
「あぁ」
二人はデザートが売っているキッチンカーを探しに行った。




