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マシュマロが好き  作者: 鵲三笠
第一部

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第25話 マシュマロ彼女とシスコン兄貴

土曜日。優は穂乃花の家に遊びに来ていた。


「どう?このクッキー。初めて作ったんだけど……」

「美味しいよ」

「よかった」


穂乃花がホッとする。


「いっぱいあるからたくさん食べてよ」

「おう」


優が穂乃花のクッキーを食べていると突然、部屋のドアが開いた。


「やっほ~!穂乃花!」

「お兄ちゃん⁉」


入ってきたのは雪宮東吾ゆきみやとうご。穂乃花の兄だ。

東北の体育大学に進学しているため家に帰ってくる頻度が少ない。


「今日帰ってくるなら言ってよ」

「父さんと母さんには言っていたんだけど穂乃花にはサプライズしたくてさ」

「今は優が来てるんだから」


すると東吾が優を睨みつける。


「なんでお前がここにいるんだよ」

「なんでって……穂乃花に誘われたからですけど?」

「穂乃花。なんでクソガキを誘った?」

「優にうちが作ったクッキーを食べてほしくて……」

「どれどれ?」


東吾がクッキーを口に入れる。


「う、美味い!今まで食べたクッキーの中で一番美味い!よし!店を出そう!」

「ほ、褒めすぎだよ……」

(まだシスコン治ってなかったんだ……)


東吾は重度のシスコンだ。

優が穂乃花と遊んでいると何度も敵視された経験がある。


(この人がいたから今まで告白できなかったんだよな……)←そんなことない


「おいクソガキ。クッキー食べたんだろ?さっさと帰れ」

「なんでそんなこと言うの?」

「穂乃花と二人きりの時間を邪魔しないでほしいんだよ」

「だったら連絡したらよかったじゃん」

「もしかして穂乃花はお兄ちゃんよりそのクソガキと一緒に居たいのか?」


東吾が泣きそうな顔をしてる。


「今は……優と一緒に居たい……」


穂乃花が優に抱きつくと東吾がショックを受ける。


「貴様~!俺の大事な妹を~!」

「お兄さんが連絡したらよかったじゃないですか。そうしたら俺はいませんでしたよ」

「うるさいうるさい!」

(見っともないなぁ……)


優は呆れてしまう。


「もういい!穂乃花!そんな男とは別れるんだ!」

「なんでよ!」

「俺が嫌いだからだ!」

(うわ~自分勝手だ……)


優がさらに呆れていると穂乃花は優を思いっきり抱きしめる。


「別れるなんてできないよ……うちは優のこと大好きだし……赤ちゃん作る約束したし……」


部屋が静まる。


クソガキ……お前……」


東吾から禍々しいオーラが出ている。


「待って待って!お兄さん!俺そんな約束してないです!」

「貴様……妹が噓ついてるとでも?」

「穂乃花もなんでそんなこと言うんだよ!」

「お互い欲しいって言ったじゃん。それにこう言わないとお兄ちゃんが優を認めてくれないんだもん……」


気持ちは分かるけどそのせいで悪化してますよ?


「よし。クソガキ……決着けりをつけよう」


東吾が両手を組む。


(俺……死んだかも……)



気がつくとホワイトボードとペンが渡されていた。


「お兄さん?これは……」

「どっちが穂乃花のことを理解しているか『穂乃花王』で決めようじゃないか」


それユーチューバーがよくやるやつじゃん……


「俺が勝ったら穂乃花と別れてもらう。お前が勝ったら穂乃花との交際を認めてやる」

「それお兄さんが決めることじゃ……」

「うるせぇ!穂乃花!問題を出してくれ!」

「じゃあ……うちが好きな食べ物は?」

「こんなの簡単だ」


東吾がホワイトボードに書き始める。優も書く。


「じゃあクソガキ。お前から出せ」

「デザート全般」

「ふっ。これだからクソガキは……俺の手料理に決まってるだろ」

「正解は……デザート全般!優1pt!」

「な……んだと?」


東吾が思わずホワイトボードから手を離す。


「穂乃花……お兄ちゃんの手料理……美味しいって言ってくれてたじゃないか……」

「美味しいけどデザートの方が好きだから」

「ぐぬぬ……デザート作れるようになってやる……」


その後も問題が出されるが優は全問正解。東吾は全問不正解。


「なぜだ……俺よりクソガキが理解している……だと?」

「お兄さん穂乃花のこと何も分かってないですね」

「~~~!」


怒ってる怒ってる。怖いなぁ~(棒読み)

散々言われたからこっちも言っていいよね。


「こうなったら……次の最終問題は100ptだ!」

「うわ……ダサ……」

「うるせぇ!穂乃花!問題出してくれ!」

「じゃあ……うちが優の一番好きなところは?」

「それ……お兄ちゃんも書かないといけないのか?」

「うん」

「~~~!」


東吾が不服そうにホワイトボードに書く。


「じゃあ優から聞いていい?」

「甘やかしてくれるところ」

「なるほど……じゃあお兄ちゃん」

「……一緒に居て楽しい……とかじゃねぇか?」


そんなこと書くなんて……意外だな……


「正解は……うちを大切にしてくれるところ!二人共不正解!」

「クソ~!」


東吾が悔しがっているのをよそに穂乃花が優に抱きつく。


「優。うちを大切にしてくれてありがとう!大好き!」

「穂乃花……」


優が穂乃花の両頬に触れる。ぷにぷにしていて柔らかい。


(本当に可愛いなぁ……)


優が唇を近づけると穂乃花も察したのかドキドキしながら目を閉じる。


(優……)


しかし二人の唇が触れ合う瞬間に優の頭に拳骨が降ってくる。


「痛っぁぁぁぁぁ!」

「俺の前でイチャつくな」


優が頭を抑えているところを穂乃花が撫でる。


「優にこんなひどいことするなんて……お兄ちゃん嫌い!」

「そ、そんな……」


東吾はショックを受けた。



「すみませんでした……」

「もう優をひどく言ったりしないでよね!」

「はい……」

「じゃあそろそろ帰るわ」

「ごめんね優。お兄ちゃんが色々迷惑かけて……」

「本当だよ。……って言いたいけど穂乃花を大切にしてるからだろ?」


優は東吾の正面から話す。


「お兄さん。俺は穂乃花を悲しませることは絶対しません。必ず幸せにします」

「……妹を……よろしくお願いします」


東吾が頭を下げた。


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