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マシュマロが好き  作者: 鵲三笠
第一部

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22/94

第22話 マシュマロ彼女が迷子になった

(着いた……)


優がみなとみらい駅を出ると学生が大勢いる。

今日は校外学習の日。班でみなとみらいと中華街を巡る。


「優!こっちこっち!」


同じ班の旭が手を振っている。


「遅いぞ優!」

「まだ集合時間まで余裕あるだろ。咲人は?」

「ここだよ」


咲人がやって来る。


「楽しみだな!みなとみらい!」

「どこから行く?」

「じゃあ横浜ランドマークタワー行こうぜ!」


優たちは横浜ランドマークタワーに行くことになった。



「高ぇ!」

「旭。声でかい」


展望台から横浜の街並みが見える。


「海が綺麗だな~」

「夜に見たらもっと綺麗だろうな」

「次はどこ行く?」

「お腹空いたし、中華街でも行くか」

「賛成!」



横浜中華街に移動すると多くの人で賑わっていた。


「旭は何食べたい?」

「やっぱり小籠包だろ!」

「じゃあ店探すか」


お店を探していると見覚えのある顔が見えた。


「穂乃花?」

「あっ!優!」


穂乃花の手には肉まんがある。


「穂乃花らしいな……」

「何よ?また食いしん坊って言うつもり?」

「いや、事実だから言う必要ないだろ」

「事実じゃないもん!」


穂乃花が頬を膨らませる。


「じゃあそういうことにしておくから解散したらまた会おう」

「うん!またね!」


優と別れると美咲が話しかけて来た。


「穂乃花まだ食べてたの?さっき北京ダックとチャーハン食べてたのに」

「だって美味しいんだもん!」


穂乃花が食いしん坊であることは間違いなかった。



「優どこに行ってたんだよ!探したぞ!」

「悪い悪い」

「優の分の小籠包残しておいたから」

「ありがとな」


優が小籠包を口に入れる。


「熱っ!」

「一口でかすぎるからだろ。ちょっとずつ食べろよ」


その後も中華料理を食べて、中華街を満喫する。


「はぁ~食った食った」


旭が満足したような顔をしている。

咲人が腕時計を確認するとちょうどいい時間になっていた。


「そろそろ集合時間だ。戻るか」

「そうだな」

「えぇ~もうちょっと満喫したかったなぁ~」

「解散したら行けばいいだろ」

「じゃあ解散したらまたみなとみらい行こうぜ!」

「悪い。俺はちょっと予定あるから……」

「予定ってなんだよ?」

「えっと……」


優が困惑していると咲人が何かを察し、旭に耳打ちする。


「そうか!それは仕方ないな!じゃあ咲人行こうぜ!」

「仕方ないな」


三人は集合場所の元町・中華街駅へ向かった。



先生の点呼を受けて、旭と咲人と別れた優は駅前で穂乃花を待ち続ける。


(穂乃花の班遅いな……)


そう思っていると美咲たちが慌てたように先生に話しかける。


「先生!穂乃花とはぐれちゃって……それで電話したけど繋がらなくて……」

(え?)


優が思わず聞き耳を立てる。


「いつはぐれたんだ?」

「中華街を出ようとした時にいないことに気づいて……」

「何かあったのかもしれない。先生方は……」


優は穂乃花に電話するが、やはり繋がらない。

本当に何かあったのかもしれない……夏祭りの時みたいに……


(穂乃花……)


優は中華街に向かって走り出した。



「穂乃花~!」


人混みが激しい中華街で優は穂乃花を探す。


(見つからない……ここにはいないのか?)


優はもう一度穂乃花に電話する。


(頼む……出てくれ……)


その願いも、次の言葉で打ち砕かれる。


『おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか……』


(マジで……何かあったのか……?)


優の顔が青ざめていく。


(いや、諦めるのはまだ早い!)


優が再び探そうとすると後ろから誰かに抱きつかれた。


「⁉」

「優~!」

「穂乃花……」


穂乃花は優の背中で泣き続ける。


「よかった~!気づいたら皆いなくて……スマホの電池も切れて……ずっと一人だったよぉ~」

「とりあえず無事でよかった」


優が穂乃花の頭を撫でながら、ハンカチで穂乃花の涙をぬぐう。


「皆心配してたから早く行くぞ」

「うん!」


優と穂乃花が手を繋いで、駅に向かった。

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