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CUNNON  作者: \(^0^)/EX
1/9

プロローグ

この小説は、SFといっておきながら大してロボも機械も出てこないパチモン小説です。

真面目にSFを読みに来た人はブラウザバックプリーズ。

それでもいいよバッチコーィ!という心の広い方はどうぞ。


前々から、嫌な予感はしていたんだ。






「何、お前思い出せないの?」

目の前の青年が無感動な瞳で僕を見つめている。

違う、そんな筈無い。

どうして、何で彼はそんな目で僕を見るの。




「ち、違います、僕、覚えてる。忘れてなんかない…」



嘘だ、僕はちゃんと覚えてるんだ。嘘だ嘘だ嘘だ。

だからお願い、そんな目で見ないで。

そんな、冷たい目をしないでください。


「忘れて、なんかいない…」


頭を抱えて振り乱しても、さらさらと髪の擦れる音がするだけで。

そんな僕の様子に、マスターは深々ため息をつくと





「もういいよ。お前、要らない」










色々なことを言ったと思う。マスターに縋りつきながら。 

大丈夫です。

僕はまだ使えます。

今は調子が悪いだけで、明日になればきっと。

だから捨てないで。

「お願いだから…」

気付けば僕は雨に打たれていて、僕の言葉が何一つマスターに届いていなかったことを知った。

「…僕はまだ…動けます…」

人気のない路地裏。

雨に掻き消されてしまう程小さな僕の声は、きっと誰にも届くことはないのだろう。



ウそだ、ぼく、ちゃンとオボエてル。

ただ、コトばにデキナいだけで――――



雨音だけだった世界に新たな音が割り込んでくる。

それはひどく耳障りなノイズで、僕の意識を強制的に沈ませる虚無の音。

僕は俯けていた顔をゆっくりと上げた。







――設定を保存しています



    システムをシャットダウンします――












  オ   や   す   ミ   な   サ   イ



























*************






「あ〜〜〜?誰だよこんなところで寝てるの?」


雨の日のことだった。


ビル街の脇道を通った、一見すると見失ってしまいそうな路地裏を通った先。


青い傘の下で不機嫌そうに顔を歪めていたのは、若い男性だった。


そんな男の言葉に、後ろからぴょこんと小柄な女性が顔を出す。

美人だった。

腰まである黒いストレートの髪に、同じ色の大きな瞳。

色白で、スラリとした体つきの儚げな美貌の女性である。



「どうしたの?」


可愛らしく小首をかしげる仕草に、男はあぁと呟くと、傘の柄を持った指で

あるものを示した。



指の先にあったのは、若い青年の姿。


眠っているのか、力無くコンクリートの冷たい壁に背をつけて、

アスファルトの上、座り込んでいた。

俯いているせいで、顔は良く見えなかったが。


「酔っ払いかぁ…?しょうがねぇなぁ…」


はぁと呆れたようにため息をつくと、男はずぶ濡れの青年の前にしゃがみ込んで

傘を掲げてやった。


「おい、こんなところで寝てると風邪引くぞ?」

すっかり冷え切っている体を揺するも、返事は無い。

そんな様子に、連れの女性は白衣の背中を強張らせた。

「ちょっと…まさか死んでんじゃないでしょうね…?」


女性は丸眼鏡の下の目を細め、怖々と目の前の青年の顔をじっと見る。

一瞬間後、彼女の口元が僅かに緩んだ。

「何よ、よく見ればこれ、『レノン』じゃない。」

 笑うと第一印象よりも、いくらか大人びている。 

 いや、それよりも、今彼女は何を言ったのだろうか。

「れのん?」

「そ、『レノン』。正式名称『レイボルド式学習知能投影型人造人間』。

簡単に言うとアンドロイドよ。人間もどき、なんて名前をつけられるくらいだから、

一瞬本気で人間かと思っちゃったわ。」

これが、アンドロイド。と何処か心ここにあらずで呟く男を無視して、

女性はてきぱきとアンドロイドを視診している。


アンドロイド。人によって製造された、人間を模した機械。人造人間だ。


厳密には、アンドロイドという物は人造物で、

人間と同じ物を構成して「ほら、人間が出来ただろう」と言う為の試行的産物であり、

生体医工学の極致である…というのは目の前の世界的技術者、黒澤雪乃の言葉。


最近の技術はここまで発達していたのか。機械に疎い人間からしてみれば

これがロボットですと言われても信じられないだろう。


少々整いすぎた外見と、人に有らぬ紫紺がかった黒髪を除けば、

何処からどう見ても人間である。


「でも何でこんなところに…捨て子かしら?まあ、いいか。

ほら、その子運んで。いくら人間に近いっていっても…ていうか近いからこそ、

こんな寒いところでびしょ濡れのままってのはマズイでしょ。」


口元に指を当てながら、何かしら考え込んでいた雪乃だったが、

ふと思いついたように顔を上げ、目の前のそれを指差してそう言った。


「はい?」

ピクリとも動かないアンドロイドと雪乃の顔を、訳が分からないまま見比べた。

そんな男の様子に雪乃は不機嫌そうに顔を歪め





「伝わらなかった?拾ってくって言ったんだけど。」









きっぱりとした口調でのたまった。


エセSFすいません…。

実はSFモノ書くの初めてなんで全然SFになってません。

明日から便器の中に住みます…。

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