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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
3.襲撃
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5.ジャックの救出


「アリス。問題発生だ。」

キッチンで、アリスは解体の作業をしていたようで、リビングに出て来て、

「どうしたの?」


「ジャックが襲われた。今から助けに行ってくる。」

「!!」

「ミーアは無事だったんで、こっちに連れて来た。面倒見ててくれるかな?」

「わかった!」


俺は、火を入れずに食べられる、ナシやパンなどをリビングの机の上に置いていく。

「夕飯の時間には帰れないから、ご飯はこれを食べてて。

それと、ジャックも連れてくる事になるから。」

「うん。」


アリスはミーアに手を伸ばし、

「ミーア。怖かったわね。もう大丈夫よ。」

「アリス・・・。」

アリスは、ミーアを抱きしめて慰めてあげてる。


「じゃあ、行って来る。アリス頼んだ。」

「気を付けてね。」

「ああ。」


今の時間は、午後の4時くらいだ。まだ、日が明るい。

町に戻り、パン屋の家がある、東地区の貧民街に移動して、再度サーチすると、

パン屋の家の中には11人いる。


ジャック・パン屋・蹴り男・パン屋の嫁・その他7人って所か。

パン屋の家の周辺もサーチしてみる。

人払いでもされているのか、ほとんど人はいないようだ。

ただ周りを警戒しているのか、2人ほど怪しそうなのがいる。


「さて・・・始めるか。」

俺は、冷めきった声でそうつぶやき行動を始める。


巡回している男が、人気のない路地に入りそうなので、先回りして路地の奥に移動する。

男が入って来たタイミングで酸欠させる。

いつものように、装備を全回収して真空の膜で覆い左足の神経を引きちぎる。

叫び声を上げているが、外には漏れていないので、気にせずにその場を離れる。

もう一人の男も同様に、路地に入るのを待ってから、

酸欠させ、装備回収し真空膜を張り左足の神経を切る。


酸欠の魔法は、空気中から酸素を分離して、

魔法の範囲外に追い出すようにイメージしている魔法だ。

単体に使う場合には、相手の顔の周から、酸素を追い出してしまう。

でも、本人としては、空気はある訳だから呼吸は普通に出来る。


人間は酸素の少ない空気を吸う事で、体内の酸素も消費されるようになっていて、

通常2~3回呼吸するだけで失神する。

その為、違和感に気が付かないうちに気絶してしまうという事態になる。


さらに、自然にある物を無くしているだけなので、魔法を解除したら元に戻るので、

なんの痕跡も残らない。


俺が思いつく対抗手段としては、酸欠されるタイミングに息をしないくらいだ。

もしも魔法が見える相手なら、酸欠にする前に魔法が見えるので、

気付かれる事になるだろう。


これで、この近所には無事な人はいなくなった。

現場から、少し離れ真空の膜を解除すると、さっきの二人の叫び声があたりに響き渡る。


叫び声を聞いて、パン屋の中に動きが出て来たようだ。

パン屋から3人の男が飛び出て来た。

叫び声が、同時に2か所から聞こえるので、どっちに向かうのか話し合ってるようだ。

2人はそれぞれ声のする方に向かい、もう1人は全然別の方向に走り出す。

ん?応援を呼びに行くのか?

応援を待って殲滅って手もあるが・・・。

ジャック救出が最優先なので、こいつはここで仕留めておこう。


応援を呼びに行った奴が、路地に入るのを待って同様に酸欠回収神経と処理していく。

まだ、声は出させない。

それぞれの叫び声を追っていた2人にも、同様に処理していく。


そして、真空を解除しまた叫び声を響かせる。

今度は3か所で同時に叫び声が聞こえる。

しばらく待ってみたが、パン屋からの動きはなさそうだ。

かなり警戒しているって事だろうな。


あと中には、

ジャック・パン屋・蹴り男・パン屋の嫁・その他4人か。

周りを再度確認したが、ほかの巡回や戻って来た仲間なんかはいなさそうだ。

「突入するしかなさそうだな。」


俺は、パン屋の見える路地に移動する。

前回パン屋には侵入したので、間取りは知ってる。

もう何人か外におびき出したいな。


パン屋の家の外壁まで移動し張り付く。

まずは、裏口の扉を開かないように、魔法の土壁で完全に塞いでしまう。

これで逃げ道は潰した。


正面に回り扉の陰に移動する。

扉が開いても俺が見えない位置に移動してから、扉の扉を固定している金具を、

魔法で壊し扉ごと取り外す。

扉が開いて相手が居なかったら、状況を確認する為に誰か出てくるだろう。


男が2人警戒しながら、扉があった場所から出て来た。

速攻で酸欠で気絶させる。

俺は、そのまま中から見えない位置で待機する。

残りは、ジャック・パン屋・蹴り男・パン屋の嫁・その他2人


出て来た2人が倒れたのは、中からも見えてただろうから、

対抗手段を考えさせる前に一気に行く。

パン屋の家の中の部屋に範囲を広げて、部屋の中に存在する酸素の量を減らして行く。

部屋の中の酸素を減らして、中の奴らが気絶すると思われる十分な時間待ってから、

酸欠を解除する。


扉があった所から入って行くと、正面に3人の男が倒れている。

窓のある部屋の奥側に、女2人が裸で倒れている。

その隣に、ジャックも倒れていた。


俺はジャックに駆け寄ると、ケガの具合を確認する。

かなりひどい状態だ。

顔の骨は折れ、腕も片方折られて、足の健は両足とも切られて動けなくされていた。

舌も切られて、顔面も血だらけになっている。


尋問・・・じゃないな。舌を切ってるって事は話聞く気はなかったって事だからな。

嗜虐的な虐待だ。


ふつふつと怒りが湧いてくるが、そんな場合でもない。

すぐさま、ジャックの治療に当たる。

完全に治していると、時間がかかり過ぎて、その前にこいつらが起きてしまう。

まずは、魔法で止血と命に係わる部分のみ優先で回復していく。

足と顔と頭の止血、舌の復元を行う。


一通りの止血が終わったら、こいつらを片付けて行こう。

扉の所で気絶していた奴ら2人を、魔法で持ち上げて、

パン屋の家の元倉庫に入れてから装備をすべて回収し、真空の膜で覆い、

左足の神経を引きちぎる。


蹴り男も同様に、元倉庫に移動させてから、装備回収し真空の膜で覆い、

右足の神経を引きちぎる。

これで、蹴り男は両足が不自由になった。


今回の主犯はパン屋だろう。

だが、この集団のリーダーは、こいつではなく装備の質的にももう1人の男のようだ。

話を聞くとしたらそっちからの方が良さそうだ。

パン屋は俺への恨みで、感情的になって暴れそうだしな。


パン屋も元倉庫に押し込めてから、装備品をすべて回収し、

真空の膜で覆い両足の神経を引きちぎる。

こいつは、いろいろやり過ぎた。

両足の神経だけでも足りないくらいだが、生きて罪を償え。


リーダーらしき男の装備をすべて回収した後、ロープで体を縛り目隠しをする。

処理する前に話が聞きたい。


同様に、女二人もロープで縛り目隠しをする。

元々裸なので、装備の回収は必要ない。


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