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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
3.襲撃
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3.冒険者ギルド再び


ケニーさんにお礼を言って出たあと、次は今日の本命である冒険者ギルドに向かう。

目的は、冒険者ギルド証だ。

亜空間ワープが出来るので、すぐに必要な物では無くなったのだが、

今後の為にも、持っている必要があるだろう。

だが、メリットはそれなりにあるんじゃないかな。


まずは、普通の身分書としてだ。

身分があれば、とりあえず今ほどいろいろ隠さなくて良くなるかもしれない。

あとは、狩りで生活してるって事は、その元締めである冒険者ギルドとは、

切っても切れない関りがあるはず。

冒険者ギルドの依頼もこなしていければ、素材以上のお金も儲かるんじゃいかな。


服を変えた事で、冒険者ギルドの態度も、

それなりになってくれるんじゃないかと期待している。

それでも、子供が獲物を売りに来たら、前回のように買い叩かれて、

徒労に終わりそうな気もする。

スタッフの質の悪さは変わらないだろうからな。


その為、今回は作戦を考えて来ている。

冒険者ギルドは、基本公共の施設だ・・・と思ってる。

なので、

1.冒険者を雇う。

2.その冒険者に大物の獲物を運んで貰う。

3.納品と同時に、ギルド登録し、ギルド証が貰えるランクにしてもらう。

大まかに言うとこんな流れで考えている。


これなら、雇った冒険者って言う味方がいるので話もしやすいはずだ。

後は、大物を仕留めたのが俺だって証言もして貰えるだろうし、

大物を納品したのを証明する事がが出来るので、

獲物をネコババしようとしたりもしないはず。

雇った冒険者が裏切ったりしない限りは、大丈夫じゃないかと思ってる。


納品するのは今朝狩った熊だ。

あれなら、大物だしきっとギルド証が貰えるランクになるだろう。


そこでまずは、冒険者を雇う為に、冒険者ギルドに来たって事だ。

熊って・・・何人だったら運べるんだろ?

かなり大きかったしな・・・。

たとえは180センチのムキムキ大人の体重が100kgだったとしよう。

それよりも、筋肉も体格も大きいし、毛や爪がある。

2人分くらいとして、4人雇えば、1人50kg・・・これくらいなら持ち上げられるかな。


後は荷車が必要だ。

これはギルドで借りる事が出来るなら、借りてしまおう。

納品後下ろさずに、そのまま返却にしちゃえばこっちも楽だし、向こうも楽だろう。


冒険者ギルドに付いた俺は、依頼側の入り口から入る。

相変わらず、こちらの入り口近辺には、商人達が行き来している。

前に話しかけた、汚い獲物引き渡しの窓口と違い、こちらは綺麗だ。

依頼受付に話かけてみる。

「こんにちは。依頼を出したいんですけど。」

「はい。どのようなご依頼でしょうか?」

依頼の人は、笑顔で受付って感じではないが、例え子供でも無下にせず、

話を聞いてくれそうだ。

金を払う方は、ちゃんと接客出来るスタッフを入れてるって事かな。


「荷物運びの仕事です。

明日早朝から昼過ぎには終わる予定ですが、結構重い荷物を運ぶので、

4人ほど欲しいのですが。」

「荷物運びですね。ほかにご要望とかはありませんでしょうか?

注意点のような物とか」


「そうですね。

荷物の内容については、可能な限り秘密にしたいので、

口が堅い寡黙な感じの人がいいですね。

後かなり重いので、出来れば力のある人がいいです。」

「それでしたら、1人大銅貨2枚ほどで集まるかと思います。」


ギリギリの金額で質の悪い人よりも、お金出してでもそれなりの人を雇わないと、

今回はまずいだろう。

目的は荷運びだけじゃなくて、ギルド証を貰う事だからな。


それに荷運びよりも、味方についてもらわないといけないから、

良い雇い主にならないといけない。

2枚で4人なら、大銅貨8枚か・・・。倍くらい支払う感じで行こう。


「う~ん。1人大銅貨4枚出しますので、いい人を厳選して貰えますか?」

「4枚ですか!判りました。かなりいい方を集めれるかと思います。

銀ランクの方でも受けてくれるかも知れません。

後ギルド手数料として1割を上乗せでいただきます。」



「1割って事は、大銅貨1枚と銅貨6枚って事ですか?」

「え・・・と・・・はい!その通りです。」

受付は計算機で計算してから、回答する。

こっちではお金の計算くらいでしか計算しないので、あまり暗算なんてしないんだろうな。


「後、荷物を運ぶのに荷車が必要なんですが、ギルドで貸し出ししてもらえますか?」

「はい。可能ですが、冒険者ギルドに登録している必要があるのです。」

「登録してないですね。」

「でしたら、予約だけしておきますので、明日の早朝に集まったメンバーが、

借りる形にしたらいかがでしょうか?」

「なるほど。そうさせてもらいます。」

「では、銀貨1枚と大銅貨7枚、銅貨6枚になります。

荷車の賃料は明日になります。保証金合わせて銀貨1枚になりますので明日ご用意ください。

返却時に大銅貨8枚をお返しします。」

お金を渡し、代わりに木札を受け取る。

手持ち

銅貨 : 19枚

大銅貨 : 38枚

銀貨 : 2枚

大銀貨 : 5枚

銅貨100円換算で、55万9,900円になった。


「もしも、明日までに人が集まらなかったらどうなるんですか?」

「集まらなかったら、全額返金させていただくか、

問題ないのであれば順延させていただきます。

ただ、この金額でしたら集まらない事は無いはずです。」


「あと・・・。気になったんですがランクってなんなんです?」

「冒険者ギルドでは、ランクという物を採用しています。

ランクが高いほど、依頼を成功させた回数が多く、

難しい依頼をこなしているという事になります。

その為、高ランクの人ほど雇うのに高くなっていきます。

冒険者ギルドでは、通貨と同じく、

・銅

・大銅

・銀

・大銀

・金

・大金

とランクがあり、それぞれの中でも10段階にわかれており数字で表されます。」


という事は、ギルド証が貰えるランクは、大銅って事か。

「なるほど。結構細かく分かれてるんですね。」

「一部の特例を除いて、ほとんどは一定のルールに則ってランクを決めているので、

それぞれ個人の力量に違いがあるとはいえ、

ほとんどの場合ランクに見合った実力を持っていますよ。」

「それはいいシステムですね。

じゃあ、明日朝6時過ぎくらいに来ますのでよろしくお願いします。」

「ありがとうございました。」

依頼側の受付はいい対応だな。

獲物渡す所との差が酷すぎる。


まあなんにしてもこれで、今日の目的はすべて達成出来た。

アリスも、解体を一人で頑張ってるだろうし、戻って俺も手伝おう。


冒険者ギルドから、通りを通って倉庫に戻る途中に、

いつも俺が寝ていた路地の前の道を通った。

なんとなく、少し遠回りだけど路地を通って戻ろうと思って入っていく。


浮浪児が、俺の住んでいた場所に座っていた。


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