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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
6.エスデスク王国
191/223

6-25


でも、いろいろ勉強になった。

主要の部分は魔法で行うが、外観や形は鉄や木で作って行かないといけない。

そして、その形によって、効果も変わってきてしまうので、

考えて作らないといけないという事だ。


もしかしたら、魔法陣1個で形とか関係無く、

「この部屋の湿度を安定させる!」的な物も作れるのかも知れないが、

俺には、そこまで複雑な物を一気にイメージするのは難しかった。


次は、調温器を作ろうと思ったんだけど、調温って事は、

暖房・冷房・さらに温度によって判断などかなり複雑になりそうだ。

基本的には、寒すぎるのは問題ないから、常に冷房だけにしてしまおう。


という事で、冷房装置を作る事にした。

除湿とそれほど変わらない作りなので、除湿器に組み込む形にする。

乾燥と同時に、空気を冷やす魔法陣も組み込む。


夏でも冬でも関係なく、冷やし続けて、寒い書庫になってしまうけど、

資料が劣化するよりかはいいだろう。


最初の家電と言う事もあって、これとワイヤー作成魔道具作るのに、

1か月以上かかってしまった。

こだわり過ぎたのかな?

これからもいろんな家電を作って行くだけで、この調子だと数年かかってしまいそうだな。

その分、便利にはなって行くんでいいんだけど・・・。


家電を作ってると、家にいるから、ジャックがちょくちょく邪魔しに来る。

「ハルト!こんな所で籠ってないで、遊ぼうぜ!」

「え~。って、ジャック解体は?」

「え・・あ・・。今休憩中だ!」

「アリスに怒られるぞ?」

「いや。休憩中だって・・。」

さぼったな・・・。

後で、アリスが怒って駆け込んできそうだな。


「お!こっちの部屋、すっごい涼しい!」

「あんまり開けっ放しにするなよ、そっちは本の管理用に調整してるんだからな。」

「外暑すぎて・・・。すっげ~涼しい!おい!ハルトこれどうなってるんだ!」

「ああ。魔道具で冷やしてるんだ。」

「おい!解体場も冷やしてくれよ!」

「え~。あそこ窓開けないと、血生臭いから冷やしても、意味ないし・・・。」

「そんな事言うなよ!お前だったら何とか出来るんだろ。」

「う~ん。考えておくよ・・・。」

換気扇いっぱい回したらいいのかな?

それでも結局冷房の意味ないしな・・・。

冷風機でも作ってみるかな?


「あ!そうだ!海行こう!」

「海~?」

「うん!海行こう!また、みんなでバーベキューやりたい!」

「海か・・・。ウィダスか?」

「う~ん。ウィダスいいけど、どっか行った事ない所もいいな~。」

「どこがいい?」

「ポスタリア!」

「あそこは、ダメだ・・・。海の方まで臭いが来そうだ。」

「じゃあ、あとは・・・東の海って言うのがどうだ?」

「東が・・・。東の海に面して町って・・・南の開拓村か・・・。

あ・・そうだ。この間、ケニーさんが言ってたブルーノって町はどうだ?」

「ブルーノ?」

「ああ。貴族が別荘地にしているくらい、綺麗な場所らしいぞ。」

「綺麗な場所なら行ってみたいな。ミーアも喜びそうだ。」

「分かった・・・。近い内に、ブルーノに行けるようにしておくから、それからな。」

「たのんだぜ!じゃあ、俺は解体に戻るよ!んじゃな!」

ジャックは走って行っちゃった。


ブルーノは、ケニーさんが話してた、ウィダスの南側にある港町だ。

特産品などは別段ないのだが、気候が穏やかで、景色も綺麗らしい。

町は、貴族が主で平民はそれほど住んでおらず、綺麗な町なんだそうだ。

貴族の別荘地という事もあり、物価が高いので、

ケニーさん自身も行った事ないとの話だったが、噂だけは聞いていたらしい。

一応、町の近くに亜空間はつなげているので、町中に入らないのならすぐにでも行けるのだが、

どうせなら、町に拠点も作ってしまおう。

それほど用があるような所ではないだろうけどな。


その日の夕飯で、クシェル達に話をする。

「明日なんだけど、ブルーノの町に行こうと思ってるんだけど、付き合って貰っていい?」

「はい。大丈夫です。」

「わたしも大丈夫です。」

「あたしは、明日師匠と一緒に、出掛ける約束してるのです。」

アリーヤだけはダメっぽい。

「バーベキューは明後日の予定だから、アリーヤも明後日は空けててほしいな。」

「はい。大丈夫だと思います。」


「俺も行く!」

「ダメ。」

ジャックは、出かけたくて仕方がないみたい。

「なんでだよ~!」

「知らない町に出かけるので、危ないんだよな~。」

「いいじゃねえか、お前が居れば大丈夫だろ。」

「う~ん・・・分かった。じゃあ、拠点だけ作ったらみんなで、町を観光しよっか。」

「おお!観光だ!」


「ケニーさんも行きますか?」

「明日は、店に新しい人が来る事になってるんで、外せないんですよね。

是非、ブルーノの町は見ておきたいとは思うのですが・・・。」

「了解です。明後日のバーベキューは大丈夫ですか?」

「はい。それは是非。あ・・そうだ。ブルーノの町には冒険者ギルドが無いんです。

なので、拠点を借りるのは、商業ギルドでやらないと行けなので、

ケニー商会の拠点として借りた方がいいです。」

「なるほど。了解です。」


「あと、そうだ。町に入るにも、冒険者ギルド証では難しいので、

ケニー商会としての委任状を渡しておきますね。

町に入る時と商業ギルドでも使えるはずですので・・・。

ケニー商会の拠点確保と視察って事にしておけば、問題無いはずです。」

「ありがとう。助かります。」


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